AIエンジニアとは?必要なスキル・将来性をチェック!

AIエンジニアとは?必要なスキル・将来性をチェック!

最近はAIが注目を集めています。様々な企業でAIの導入が進められているのです。このAIを導入するためには、AIエンジニアが様々なサポートをしています。
ただ、AIエンジニアは比較的新しい職業です。具体的にどのような職業であるのか、詳しく知られていないのも事実です。今回はAIエンジニアの概要と必要なスキルや将来性についてご説明をします。

AIエンジニアとは?仕事の概要と業務内容

AIエンジニアとはどのような職種なのでしょうか。仕事の概要や業務内容についてまずはご説明をします。

AIエンジニアとは

AIエンジニアとは、IT系エンジニアの中でもAIを取り扱うエンジニアのことです。つまり人工知能を使いこなすエンジニアを指します。
具体的にはAIの開発はもちろんのこと、開発したAIのチューニングなどにも対応します。また、AIを利用して出力したデータの解析についても対応します。他にもコンサルティングにも対応するなど、AI全般に対応することが特徴です。
基本的にAIの開発や活用は専門性の高いものです。これを活用することは難易度の高いことです。これに対応するために、高い専門性を持ってAIを開発・活用するのがAIエンジニアです。

AIエンジニアの業務内容

AIエンジニアの業務内容は多岐にわたります。AIの活用はもちろんのこと、設計などAIを活用する準備もしなければなりません。
多くの業務がありますが、大きく分類すると以下の5つです。

  • 設計や要件定義
  • 開発やプログラミング
  • データ修正や加工
  • アルゴリズムの設計
  • コンサルティング

それぞれについて、具体的な業務内容を以下でご説明します。

設計や要件定義

AIで実現したい内容を決定するのが要件定義です。また、その定義した内容を踏まえて具体的にどのように実現するのか設計もします。
例えば要件定義とは「届いたメールを分類する」などAIにやってもらいたいことを決定する作業です。これではまだまだ曖昧ですので、いくつもの条件を加味して行動してもらいたいことを決定します。加味する内容やAIを学習させるためのデータを検討します。
ここの段階でどのようなAIを作るのかは大まかに決定します。この決定ができていなければ、顧客と後になってもめる可能性があります。顧客はAIを過大評価していることも多く、後になってAIの機能不足にクレームを言うこともあります。そのようなことを引き起こさないためにも、まずは要件定義をしてどのようなAIを作るのかがっちりと固めてしまいます。

開発やプログラミング

具体的なAIの開発もAIエンジニアの仕事です。AIの開発は基本的にプログラミングですので、プログラミング作業についてもAIエンジニアが対応します。なお、AIエンジニアの全てが開発をしているわけではありません。プログラミングをしないAIエンジニアも多数います。
開発作業はAIのプロトタイプ作成から始まります。可能な限り単純なAIを作り、まずはクライアントに確認をしてもらいます。そこで認識齟齬がなければ、どんどんと充実したAIを開発していくのです。
AIの開発やプログラミングには、非常に大きな労力を必要とします。最初から完成品を作ろうとすると、認識齟齬があった場合にインパクトが大きくなりすぎてしまいます。
そのようなことを避けるために、PoCと呼ばれるプロトタイプ作りから始まります。作業としてはプログラミングには違いがありませんが、機能の少ないものから徐々に完成品へと近づけていきます。

データ修正や加工

AIで情報を解析するためには、解析する元となるデータが必要です。データをインプットしてあげることで、AIは活躍できるのです。
このインプットするデータは、どのようなデータでも良いわけではありません。はじめに設計をした内容に合わせて、適切なインプットデータを用意する必要があるのです。適切な状態でクライアントから提供してもらうために、支援をすることが仕事内容です。 クライアントがデータ加工できない場合は、加工を代行したり修正したりすることもあります。
また場合によっては、クライアント側でデータがスムーズに提供できないことがあります。データが提供されなければ、AIの設計はもちろんのこと動作確認など何もできなくなってしまいます。そのようなことを避けるために、データを揃えるための支援をすることもあります。

アルゴリズムの設計

AIを開発するにあたり、アルゴリズムの検討も必要です。これを検討して実装するのもAIエンジニアの仕事です。
基本的には王道の流れでAIの開発は進みます。ただ、全てのAIがこのように開発できるわけではありません。それぞれで独自の開発をしなければならないことが大半です。
特にインプットとなるデータは、会社によって提供する内容が異なります。それぞれのインプットデータを踏まえて、適切な処理方法を考えなければならないのです。つまりアルゴリズムを考えなければなりません。
アルゴリズムの設計や実装は、プログラミングに含まれる部分でもあります。インプットデータなどを踏まえる必要もあり、AIの性能を左右することもある重要な仕事です。

解析結果の検証

AIが解析した結果の情報を検討する作業もあります。完璧に作ったつもりのAIでも、思った通りに動いていないことがあります。そのようなことを確認する仕事であり、テストと言っても良いでしょう。
複雑なAIを開発している場合、この検証作業に非常に時間がかかります。場合によっては開発する時間以上が必要となってしまいます。ただ、検証は必ず必要な作業であり、AIエンジニアの重要な仕事です。

コンサルティング

具体的なAIの活用について指導するコンサルティングもあります。何かしらの形でAIの導入を考えているものの、具体的にどうすれば良いのか分からない人をサポートする役割です。
最近は非常に速いスピードでAIが進化しています。今までAIとは縁がなかったような業界でも、少しずつAIが導入されるようになってきています。
ただ、そのような業界では、AIの活用方法が判断できません。具体的に業務への適用方法もわからないのです。そのような人たちに向けて、AIエンジニアはコンサルティングをしてAIの導入を促進します。
なお、コンサルティングはAIエンジニア以外が担当することもあります。エンジニアではないものの、コンサルティングを専門にしている人もいるのです。コンサルティングの専門者とAIエンジニアが一緒に仕事をすることもあります。

AIエンジニアは細かく分類できる

AIエンジニアは細かく分類することが可能です。具体的には、AIを開発するエンジニアとAIを利用してデータ分析をするエンジニアに分かれます。
最近はAIエンジニアが増えているものの、後者のデータ分析をするエンジニアが増えています。自分でAIを開発しているわけではなく、他者が開発したAIを使いこなしているのです。このようなエンジニアが悪いわけではありませんが、使いこなしているだけでエンジニアと言われている状態です。
実際にAIを開発しているAIエンジニアは、全体の中でも2割程度だと考えられます。AIに関する高いスキルが必要であり、プログラミングスキルも求められますので、限られた人だけが対応できるのです。
AIを開発する人も使いこなす人も、どちらもAIエンジニアと呼ばれています。ただ、皆さんがイメージするAIを開発するエンジニアは、その中でも一部しかいないのです。

AIエンジニアに必要な3個のスキル


AIエンジニアには多くのスキルが必要です。エンジニアの中でも高難易度であり、幅広いスキルが求められます。ここではAIエンジニアになることを見据え、最低限身に付けておくべきスキルをご紹介します。

プログラミングスキル

AIもプログラミングによって開発されています。そのため、プログラミングスキルが必須となります。ただ、これはAIを開発するエンジニアになりたい場合です。
プログラミング言語には様々あり、その中でもAIの開発にはPythonが利用されています。AIの開発をしたいと考えているのであれば、こちらのプログラミングスキルは必須と言える状況です。
また、開発をする過程においてSQLなどデータベースの操作スキルも求められます。他にもAI開発の基本的なフレームワークやアルゴリズム開発のためのフレームワークを扱うこともあります。単純なプログラミングスキルだけではなく、それに関連するスキルも必要です。

数学スキル

AIは様々な場面で数学や統計の知識が必要です。そのためプログラミング言語だけではなく、数学などの知識も必要となります。AIがどのような仕組みで動作しているのかを理解するために、数学の知識が必要だと考えましょう。
最低限必要なスキルとして、微分と確率統計が挙げられると言われています。AIを開発したりチューニングしたりするために必要となる数学のスキルです。比較的複雑な内容も求められますので、しっかりとした内容を身に付けることが重要です。
基本的な内容は、高校数学でも学ぶものです。これらのスキルがなければ話になりません。ただ、実際にAIの開発で必要とされるのはさらに高いレベルです。大学数学並のスキルが求められますので、文系出身の場合などはハードルの高い部分です。

データ解析スキル

AIはデータ解析を中心に活用しますので、これらに関するスキルも求められます。データ解析のスキルがなければ、AIのチューニングなどで活躍できません。
データ解析の手法には様々なものがあります。また、データ解析する対象によって、ビッグデータ解析などと呼ばれることもあります。数学的な手法を利用して解析するものが中心ですので、上記の数学スキルと合わせて身につけておきたいものです。
データ解析スキルを身に付けるということは、AIに関するスキルを身に付けるということでもあります。完全に一致しているわけではありませんが、「解析」を知ることがAIを知ることに繋がります。プログラミングスキルや数学のスキルも必要ですが、データ解析スキルから「AIとはどのようなものか」を導けることも重要です。

AIエンジニアはこれから将来の明るい職業


AIエンジニアは将来性の明るい職業です。皆さんもなんとなくイメージできているのではないでしょうか。以下ではこの理由について詳しくご説明をします。

AIエンジニアはこれからさらに求められる

IPA(情報処理推進機構)のIT白書2019によると、AI人材が不足していると感じている企業は回答企業のうち70%にも上ります。つまり、AIエンジニアは需要の高い職業なのです。この需要の高まりは収まる気配がありません。
AIエンジニアの人数は増加している傾向にはあります。以前よりも多くの人数が働いていることは間違いありません。これに伴い競争率が高まっていると感じる人もいるぐらいです。
しかし、実際には需要の高まりが供給を超えています。これからさらに求められ続けるのがAIエンジニアなのです。

AIエンジニアは需要が増加する傾向にある

富士キメラ総研の調査結果(https://www.fcr.co.jp/pr/19039.htm)を参照してみると、AIエンジニアを必要としている企業が増えています。また、この部分に投資をする企業も増えています。AIエンジニアの需要はとにかく高まっているのです。
これだけ需要が高まっているにも関わらず、AIエンジニアの人数は不足しています。そのため企業はAIエンジニアの取り合いをしている状況です。優秀な人材を確保するために、給与条件を高めていることも多々あります。
需要が増加すれば、それだけAIエンジニアの価値も高まります。現在の傾向を踏まえると、非常に将来性の明るい職業です。

現在AIエンジニアであればさらに活躍の場が広がる

現役のAIエンジニアはこれからさらに活躍の場が広がります。特にAIを開発しているエンジニアは、需要の高まりに追いつけていません。これからもさらに仕事が増えることでしょう。
AIエンジニアになるためには、上記で説明した通り多くのスキルが必要です。幅広いスキルが求められていることから、簡単にはAIエンジニアになれないのです。AIエンジニアにもスキルの差はありますが、最低限のスキルを身につけるだけでも大変です。
そのような状況ですので、AIエンジニアの人数は爆発的には増えていません。エンジニア全体の人数は増えているものの、AIエンジニアの人数はなかなか増えないのです。
そのため、現在のAIエンジニアに大きく負荷がかかります。活躍できる幅は広がりますが、負荷がかかりすぎて体を壊さないようには注意が必要な状況です。

道のりは険しいが未経験からでもチャレンジする価値あり

道のりは険しいものの、未経験からでもAIエンジニアにチャレンジできる状況です。AIエンジニアとして活躍できれば、安定した収入も見込めるでしょう。それだけAIエンジニアには高い需要があります。
未経験からAIエンジニアになるのは簡単なことではありません。プログラミングスクールなどもありますが、なかなか実践で通用するスキルは身に付けられません。その理由は単純であり、AIは非常に進化のスピードが速い業界だからです。未経験からスキルアップしていても、なかなか追いつけないのが現状なのです。
ただ、AIエンジニアになるための専用スクールなどもあります。また、未経験から人材を採用して、社内でAIエンジニアを育てる企業もあります。簡単なものではありませんが、このようなものを活用してAIエンジニアになるのも良いでしょう。

まとめ

AIエンジニアは注目されているエンジニアのひとつです。多くの場所でAIが利用されている時代ですので、これを支えるAIエンジニアは非常に需要が高い状態です。将来性は明るい仕事であると言えます。
ただ、需要に対してAIエンジニアの供給は増えない状況でもあります。これは、AIエンジニアに求められるスキルが難しいものであるからです。なかなかスキルが追いつかずAIエンジニアが増えないのです。結果、現在活躍するAIエンジニアに負担が集中する状況となっています。
スキルさえ身につければ、AIエンジニアはすぐに活躍できる状況です。今からでもスキルアップして、AIエンジニアへのジョブチェンジなどを考えても良いでしょう。


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admin