RPAエンジニアとは?必要なスキル・将来性をチェック!

RPAエンジニアとは?必要なスキル・将来性をチェック!

エンジニアにはいくつもの種類がありますが、最近はRPAエンジニアと呼ばれるものに注目が集まっています。その名の通りRPAを扱うエンジニアのことです。
名前からなんとなくイメージはできると思われますが、具体的な仕事内容はイメージしにくいでしょう。まだまだRPAエンジニアのことを把握できていない人が多いはずです。今回はRPAエンジニアの概要と必要なスキル、将来性についてまとめてご説明します。

RPAエンジニアとは?仕事の概要と業務内容


RPAエンジニアとはどのような仕事なのでしょうか。具体的にイメージできていない方もいるかと思われますので、仕事の概要と業務内容についてご説明します。

RPAエンジニアとは

業務ツールであるRPAを扱うのがRPAエンジニアです。RPAとはRobotic Process Automationの頭文字をとったものです。日本語にするとロボットでの業務の自動化を意味します。つまりロボットを扱い、業務を自動化するのがRPAエンジニアです。
どのような業務を自動化するのかは一概には言えません。ただ、事務処理が多く自動化を求めている業界に対して活躍する傾向があります。例えば金融業界や食品業界、大手メーカーなどに対してRPAを導入しているエンジニアなどがいます。
なお、海外ではデジタル・ワークフォースと呼ばれています。RPAエンジニアと呼ばれることは少ないのが現状です。日本ではRPAエンジニアの呼び方が普及しているため、海外とは少々認識が合わないところがあります。

RPAエンジニアの業務内容

RPAエンジニアは、RPAに関する様々な業務に対応しています。全てのエンジニアが同じように働くわけではなく、RPAエンジニアは役割分担をしていることが大半です。役割分担を無視して業務をまとめると、以下のように分類されます。

  • 導入コンサルティング
  • 開発
  • 運用・保守

それぞれがどのような業務であるのかは、以下で詳しくご説明します。

導入コンサルティング

RPAを導入するためのコンサルティング業務です。顧客からの要望を受けて、どのようにRPAを導入すれば良いのかを考えます。場合によってはRPAでは業務改善ができないことを伝えなければなりません。
RPAで業務を自動化するためには、自動化できる内容を明確にすることが重要です。全ての業務にRPAが適しているわけではなく、費用対効果などを踏まえて自動化する対象は吟味しなければならないのです。
吟味のためには多くの情報を手に入れなければなりません。まず、自動化したいと考える社内の業務フローの洗い出しが必要です。自動化したい部分だけではなく、その前後の業務フローも含めて検討しなければならないのです。RPAエンジニアの考えだけではなく、実際に業務を担当している人の意見も踏まえて考えなければなりません。ヒアリングなども実施し、それを踏まえて業務を最適化するベストプラクティスを検討する役割です。
クライアントはなんでもRPAで自動化できると考えています。しかし、費用対効果を考えると、全てのものにRPAが適しているわけではありません。そもそもRPAで自動化できない業務もあります。そのようなことも踏まえ、コンサルタントとしてクライアントとともに導入をサポートする業務です。

開発

RPAで業務改善できることが判明すれば、自動化するための開発が必要です。RPAはロボットですので、ロボットを開発しなければならないのです。クライアントに合わせた適切なものを開発します。
クライアントの中には、万能なRPAが存在すると考えている人もいます。しかし、実際にはクライアントの要望を踏まえ、適切なRPAを開発することが大半です。RPAエンジニアは、この開発業務にも携わらなければなりません。
どのような開発をするのかは、採用するRPAによって左右されます。場合によってはプログラミングが発生し時間をかけた開発が必要です。逆に難しいプログラミングなどは発生せず、簡単な開発によってRPAが利用できることもあります。
開発で求められる業務は採用するRPAに依存すると考えてよいでしょう。どの程度のスキルが求められるのかも、ここに左右されてしまいます。RPAエンジニアの負担になることもあり、逆にならないこともある業務です。

運用・保守

開発されたRPAの運用や保守を対応することもあります。運用は専用のエンジニアが対応することもありますが、サポート的にRPAエンジニアが必要となることが大半です。
そもそもRPAは業務を自動化すれば終わりというわけではありません。業務の変化などに応じて、適切にカスタマイズしなければなりません。また、RPAに不具合などがあれば、バージョンアップの対応が必要となります。開発をして終わりという仕事ではないのです。
また、RPAを導入してから、さらに追加の自動化を検討することもあります。RPAの費用対効果が高く、さらに導入の場を広げようとする会社もあります。そのような時には、RPAエンジニアが主導してRPAのコンサルティングや開発をしなければなりません。
RPAと運用や保守は切っても切り離せないものです。常にRPAを適切な状態で提供することもRPAエンジニアには求められています。

RPAエンジニアに必要な4個のスキル

RPAエンジニアに必要なスキルは大きく分けて4個です。それぞれどのようなスキルであるのかをご説明します。

システム開発のスキル

RPAはプログラミングなどの開発が必要となることがあります。そのためシステムの開発スキルがあると良いでしょう。導入するRPAによっては、プログラミング開発ができなくとも動作させられることがあります。ただ、どのようなRPAを採用するかは分かりませんので、プログラミングスキルは持っているに越したことはありません。
また、既存のシステムをRPAで自動化することもあります。そのような時にシステムの開発経験がなければ、どのように自動化すれば良いのかイメージしにくくなってしまいます。場合によっては適切にRPAの導入コンサルティングができなくなってしまいます。
RPAエンジニアに大規模なシステム開発の経験が必須というわけではありません。とはいえ、まったくシステムの開発経験がなければ、RPAエンジニアとして不利になってしまいます。中規模のシステム開発経験とそれに関連するスキルは持っておいた方が良いでしょう。

WordやExcelなどOfficeのスキル

RPAではMicrosoft社のOfficeに関連する操作を自動化することもあります。日常的なOfficeの操作にRPAを活用することで、業務を簡略化するなどの対応を取るわけです。
導入するクライアントのうち、Officeに関連するものが多い傾向にあります。そのため、RPAエンジニアはWordやExcelなどのOfficeに関するスキルが求められます。これらのスキルがなければ、RPAを利用して業務を自動化するにあたり手間が増えてしまいます。Officeの操作を理解することから開始する必要が出てきてしまうのです。
クライアントが独自に開発したシステムであれば、操作を理解することから開始するのもやむを得ません。しかし、Officeとなると多くの企業で利用されていることは言うまでもありません。このようなものに対して、操作から理解することはあってはならないのです。
WordやExcelはOfficeの中でも特に利用されていますので、RPAエンジニアが持っておくべきスキルです。また、同様に多くの企業で利用されているソフトウェアがあるのであれば、それらのスキルは持っておくべきです。

データ処理のスキル

RPAではデータ分析の自動化を実現するケースがあります。大量のデータを読み込み、RPAを利用して必要な情報を生み出すのです。このような業務にはRPAが適しています。うまく活用することで担当者の負担を大きく削減できるのです。
自動化を実現するためには、データ処理のスキルも必要となります。ビッグデータ解析の手法やデータベースの処理手法などが求められてしまうのです。そのため理論的なスキルが必要です。
また、理論的な手法だけではなく実際の経験もあった方が良いでしょう。例えば自動化するデータはExcelであったりAccessであったりします。また、Oracleなどの大規模なデータベースであることもあります。これら個々の製品に関するスキルもあれば、理論的なスキルと合わせて実践に役立ちます。
なお、RPAエンジニアに関する求人などを見てみると、上記のような製品を扱うスキルがあることが求められています。客観的に見ても上記のようなスキルは必要だといえます。

RPAツールのスキル

個々のRPAツールを利用するスキルも必要です。実際に導入するとなるとプログラミングをしたり操作したりしなければなりません。それに備えたスキルが求められています。
日本で利用されているRPAツールには様々なものがあります。RPAエンジニアであれば、それらの中でも特に利用されているWinActorやUiPathのスキルは持っておいた方が良いでしょう。前者はNTTグループが開発しているものであり、後者は海外製ではあるものの日本で支持されているものです。どちらもRPAエンジニアが利用する機会が多く、スキルとして持っておくに越したことはありません。
利用するRPAによって操作などは大きく異なります。プログラミングなどをするとなると、そこで求められるスキルも異なります。個々のRPAを理解しておき、それぞれに適したスキルを持っておきたいのです。

RPAエンジニアの将来性は未知数


RPAエンジニアの将来性は未知数であると言われています。その理由について以下でご説明していきます。

RPAは発展途上なのか意見は分かれる

RPAは発展途上なのかという議論があります。まだ成熟していないという意見もあれば、ある程度成熟しきったという意見もあります。どちらが正しいというのは言い切れない状況です。
これが意味することは、これからRPAエンジニアの活躍の場が広がるか判断できないということです。劇的に伸びている状況であれば、RPAエンジニアの将来は明るいと言えます。しかし、そのようには断言できないのが現状なのです。
背景あるのはRPAの性能ではありません。既存の業務に上手くRPAを導入できないことが問題です。業務が複雑すぎることで、RPAでの自動化を断念してしまうのです。
言い換えると複雑な業務も自動化できるRPAエンジニアであれば活躍の場が広がります。将来は明るいと考えてよいでしょう。将来が明るいかどうかは、自分のスキルによって左右されるとも言えるのです。

年収はSE平均よりも高い

RPAエンジニアの年収はSE平均よりも高い傾向にあります。そのような事実を踏まえると、RPAエンジニアの需要は高く将来は明るいと考えられます。
上記でご説明したとおり、RPAエンジニアがこれから長く求められるかは判断できません。ただ、現状としては比較的高い給料でRPAエンジニアが求められています。直近RPAエンジニアとして働きたいのであれば、収入面で特に心配をする必要はないでしょう。
なお、RPAエンジニアでも求人によっては年収1,000万円を超えているものがあります。複雑な業務を自動化するようなエンジニアは、高い年収が期待できるのです。実際の年収相場を踏まえてみても、自分のスキルが高ければ活躍できる職業であると言えそうです。

まとめ

RPAエンジニアはRPAの導入や開発を支援するエンジニアです。業務内容の中心はRPAの導入コンサルティングと言っても良いでしょう。業務を自動化できるかなどを検討し、RPAの導入が役立つかどうかを費用対効果から検証します。
もちろんコンサルティングだけではなく、実際にRPAを導入する部分も対応します。そのためRPAに関するスキルも必要とされます。日本では有名なRPAがいくつか利用されています。それらに関するスキルも持ち合わせていると良いでしょう。


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admin