【2022最新】SwiftのフレームワークランキングTOP4!
Apple社の製品向けに提供されるプログラミング言語にSwiftがあります。iPhoneアプリの開発などに利用されるケースが多いですが、Webアプリケーションの開発にも適しています。
開発にあたってはイチからプログラミングする方法もありますが、フレームワークを利用する方法がおすすめです。今回はSwiftでの開発を助けてくれるフレームワークをランキング形式でご紹介します。
1位:Perfect
参照:Server-side Swift – Perfect | Perfect.org
フロントエンド・バックエンドの開発に対応
PerfectはSwiftのフレームワークの中でもフロントエンド・バックエンドの両方が開発できるものです。フレームワークはどちらかの開発に特化しているものが多いですが、Perfectならばどちらの開発もできます。Perfectを習得するだけでどちらの実装もできるため、学習コストを抑えることが可能です。
フロントエンドの開発に対応しているため、ユーザが利用する部分全般の実装ができます。基本的な要素についてはPerfectに含まれているため、PerfectだけでWebアプリケーションを実装することが可能です。ただ、完璧とは言い切れないため、必要に応じて別のフレームワークも追加で利用できます。
また、バックエンドの開発にも対応しているため、Webアプリケーションに必要な複雑な処理を実装可能です。一般的にはフロントエンドとは別にバックエンド用のフレームワークを要しますが、Perfectならばその必要はありません。
初期からのフレームワークで高い信頼性
PerfectはSwiftで開発されているフレームワークの中でも、昔から存在しているものです。Swiftがプログラミング言語としてリリースされた頃から存在していて、歴史を感じられるフレームワークに分類されます。
早くから存在するフレームワークであるため、Perfectは信頼性の高さが魅力です。古くに開発されたSwiftのフレームワークには、すでに更新されていないものが存在しますが、Perfectは今でも開発されています。長期間に渡って開発されているのは、Perfectが優秀なフレームワークであるからです。
また、古くから開発されているフレームワークであるため、Perfectは情報量が多く習得しやすいという特徴があります。Webでも書籍でもPerfectについて学習可能であり、必要ならばコミュニティでサポートも受けられる環境です。
LinuxとMacで動作
Swiftのフレームワークではありますが、WebフレームワークであるためLinuxとMacで動作します。「SwiftはMacで動作するもの」と思われている場合がありますが、PerfectならばLinuxでも差し支えありません。一般的なWebアプリケーションの環境で実装できます。
Macを利用してWebサーバーを構築することはありますが、ライセンスなどの都合からどうしても高額になってしまいます。もし、Swiftで実装されたフレームワークがMacでしか動作しないとシェアを大きく伸ばすことはないでしょう。
しかし、PerfectならばMacに加えてLinuxでも動作するようになっています。これに追随してLinuxで動作するフレームワークは増えてきていますが、Linuxでも動作することは大きな魅力なのです。
2位:Slimane
軽量で高速
SlimaneはSwiftで作られたフレームワークの中でも軽量で高速なものに分類されます。Swiftはアップル社の製品で動作しやすいように最適化されているため、そもそも高速なプログラミング言語です。その特徴を活かせるようなフレームワークとなっています。
高速である理由はソースコードが最小限に抑えられているからです。一般的にフレームワークは機能が多くソースコードの量が増える傾向にあります。しかし、Slimaneは機能数を極端に減らすことなく、シンプルなソースコードで軽量です。
フレームワークの処理速度は、利便性を大きく左右します。Slimaneは高速にあるため複雑な処理でも安心です。
非同期通信に対応
非同期通信に対応しているSwiftのフレームワークです。Webアプリケーションやサーバーでは非同期通信が多用される時代であるため、フレームワークとして対応している点はメリットです。
Slimaneのような非同期通信に対応しているフレームワークを利用しないと、別の仕組みを導入しなければなりません。例えばJavaScriptなどを組み合わせて非同期通信を実現します。
Swiftのフレームワークに別の仕組みも導入すると、導入コストや学習コストが必要です。Slimaneならばこのようなコストを削減できるメリットがあります。
HTTPサーバーとして機能
Slimaneはフレームワークとして利用するだけではなく、HTTPサーバーとしても機能します。本来はフレームワークとは別にHTTPサーバーを構築しなければなりません。この構築作業が不要になるため、Webアプリケーションを導入する手間が削減できます。
HTTPサーバーの設定は難しいものではなく、慣れていれば短時間で終わるものです。そのため大きな負担に感じていない人もいるでしょう。ただ、自分で設定するよりも自動的に設定された方が便利であるのは間違いなく、Slimaneを活用することで多少なりとも工数を削減できます。
3位:Vapor
参照:Vapor
開発の効率重視
Vaporは開発の効率を重視するフレームワークです。Swiftのフレームワークは効率よく開発できるものが多いですが、その中でも特に効率を重視したものといえます。
このような開発効率を重視している背景には、PHPのフレームワークであるLaravelにインスパイアされていることがあります。LaravelはPHPフレームワークの中でも開発の効率さを重要視したものであるため、同じような考え方で開発されているVaporもスムーズな開発を意識しているのです。
Swiftのフレームワークではありますが、PHPでLaravelを利用していれば、理解できる内容です。学習しやすいという観点でも魅力があるでしょう。
豊富な機能
Swiftで開発されているフレームワークの中でも、機能数が豊富であることが特徴です。フレームワークは選択するものによって利用する機能数が大きく異なります。Vaporならば幅広く網羅されているため、フレームワークだけで様々な開発ができます。
例えば、Webアプリケーションであるため、これらに関する標準機能が搭載されています。ユーザーインターフェースやデータベースの接続など、必須ともいえる機能は心配ありません。加えて、リアルタイムアプリケーション対応やRESTなどにも対応しています。
ただ、機能数の多いフレームワークであるため、全体を理解するためにはある程度の工数が必要です。実際に使いながらVaporの全体を理解するようなイメージを持つと良いでしょう。
LinuxはUbuntuのみ対応
Apple社の製品と連携して利用することが多く、MacOSで動作するフレームワークです。また、LinuxOSでも動作しますが、この場合はUbuntuのみ対応です。
Swiftで開発されている他のフレームワークは、Ubuntu以外でも動作するものが多数あります。Linuxならば問題ないというフレームワークも多いぐらいです。しかし、Vaporには制限があることがデメリットになってしまいます。
特に一般的にWebサーバーで提供されているOSはUbuntuではなくCentOSなどです。そのような環境ではVaporを利用できません。利便性の高いフレームワークではありますが、利用に制限がかかってしまう点は考慮しておきましょう。
4位:Swifton
コードがシンプル
こちらもSwiftで開発されているフレームワーク内でコードがシンプルなものです。可能な限り簡潔にプログラミングできるように考えられていて、時間効率を高めながら開発ができます。
コードがシンプルであるため、導入にあたって学ぶことが限られています。フレームワークによってはルールが多く理解に時間を要しますが、Swiftonではそのような状況にはなりません。今までにフレームワークを利用した開発経験があれば、その経験だけでも理解できるぐらいです。
また、コードがシンプルであるため、実効速度が高速であるというメリットもあります。サーバーがプログラムを理解するのに必要な時間が短くなるため、処理が高速化されるのです。コードがシンプルであることが、開発効率や実行時間に影響を与えています。
複数のデータベースをサポート
フレームワークとして複数のデータベースに対応しています。標準でMysqlやPostgreSQLをサポートしているため、幅広い環境で実行可能です。
一般的にフレームワークはOSとデータベースの組み合わせに指定があります。何かしら利用したいフレームワークが決まっているならば、そのフレームワークの要件を満たすように環境を用意する必要があるのです。時には専用の環境を用意しなければなりません。
しかし、Swiftonならばそのような制約が減り既存の環境を利用しやすくなります。特にデータベースは既存の環境を利用するケースも多いため、ここが柔軟にサポートされていることは魅力的です。
最新の機能は自分で実装
Swiftonはコードがシンプルで利用しやすいフレームワークではありますが、コア部分の更新がなされていません。コードをフォークして有志が開発している状況であり、必要な部分は自分で実装しなければなりません。
特にSwiftとして新しく実装された機能は、Swiftonに反映されていない場合があります。また、部分的に推奨されている関数が異なっている場合もあります。そのまま利用できる部分が大半ですが、時には自分で手を加えなければなりません。
そのため、Swiftonはある程度Swiftのプログラミングができる人におすすめです。開発をフレームワークに頼りたい人は、Swifton以外のフレームワークを利用するようにしましょう。
Swiftフレームワークのトレンド
Swiftのフレームワークのうち、どれが特に利用されているのかを把握するためにはGoogleTrendで検索状況を把握してみることが一番です。実際に、ご紹介したフレームワークを検索してみると以下のとおりです。
SwiftのフレームワークはPerfectが特に検索され利用されている状況であると確認できます。他のフレームワークも利用されていますが、これらは同程度でPerfectが頭ひとつ飛び出していると考えて良いでしょう。
ただ、Swiftのフレームワークが公開されてからある程度の期間が経過したため、検索数の総数は減ってきています。これは、利用されるSwiftのフレームワークが固定されてきたからでしょう。検索するまでもない状況になっているのです。
これからSwiftで開発するならば、フレームワークにはPerfectを利用することをおすすめします。そこで何かしらの不都合があるならば、Swiftで開発されている別のフレームワークも利用することを検討しましょう。
まとめ
Swiftで開発されているフレームワークについてご説明しました。いくつものフレームワークが存在しますが、それらの中でもPerfectが特に利用されています。まずはこちらを中心に利用を検討すると良いでしょう。
ただ、人気のフレームワークではありますが、すべてのWebアプリケーション開発に適しているとは言い切れません。何かしらの不都合が生じることもあります。その場合にはPerfectにこだわらず、別のフレームワークも検討すべきです。