【2022最新】Go言語を使ったサービス、特徴、将来性を解説

【2022最新】Go言語を使ったサービス、特徴、将来性を解説

参照:The Go Programming Language

最近注目を集めているプログラミング言語に「Go言語」があります。業界を率いるGoogle社が提供していることで、世の中的に利用される頻度が増えているのです。

人気の高まるプログラミング言語ですが、比較的新しいものであり「どのようなプログラミング言語かわからない」という人も多いようです。今回はGo言語の概要からできること、できないこと、そして需要まで解説します。

Go言語とは?

Go言語は2009年にGoogleによって開発されたプログラミング言語です。シンプルに効率よく開発できるプログラミング言語として、Googleがプログラミング言語の開発に力を入れています。

比較的新しいプログラミング言語ではありますが、Googleが開発するプログラミング言語であるため需要が高まっています。まだまだエンジニアの数は少ない状況ですが、世界的には採用する企業が多く、これからは日本でもさらに需要が高まると考えられるプログラミング言語です。

Go言語の特徴


Go言語はプログラミング言語としてどのような特徴があるのかご説明します。

シンプルな文法

数多くあるプログラミング言語の中でも、シンプルな文法が採用されていることが特徴です。プログラミング言語によっては複雑な文法が採用されていますが、Go言語は「誰が見ても同じように理解できるプログラミング言語」を意識して開発されています。

シンプルな文法であることにより可読性が高まるだけではなく、初心者でも理解しやすいメリットがあります。複雑な文法のプログラミング言語は取っ付きにくい部分がありますが、Go言語ならばそのような状況に陥りません。

ただ、シンプルな文法が採用されているものの、コードの書き方は厳密に決まっています。その書き方にそってコーディングしなければ、意図したとおりにプログラムが実行されません。最初のうちはコーディングルールを理解する必要があるため、ここには時間を要してしまうでしょう。

高速な処理

Go言語はコンパイラ言語に該当するため、プログラムの実行速度が高速です。PHPなどのインタプリタ言語はどうしてもプログラムの実行速度が遅くなりますが、Go言語ではそのような問題がほとんど発生しません。

また、同じくコンパイラ言語であるJavaやC#と比較しても実行速度が高速です。これは、Go言語が中間言語を利用するプログラミング言語ではなく、直接機械語に変換できるプログラミング言語だからです。中間言語への変換が必要ないことで処理の数が減りメモリの消費も抑えられるため、トータルでプログラムの実行速度を高められます。

メモリの安全性を保証可能

プログラミング言語としてメモリの安全性を保証します。プログラミングする際はメモリの利用について考慮しなければなりませんが、Go言語ではこれについてほとんど意識する必要はありません。

例えば、C言語ではメモリを利用するために「ポインター」と呼ばれる概念を理解しなければなりません。自分でメモリ空間の操作を実装しなければならず、勘違いなどによりバグが発生しやすい部分です。ポインターに苦手意識を持つエンジニアが多いくらいです。

しかし、Go言語ではそもそもポイント演算の機能が備わっていません。自分でメモリを操作することは認められておらず、プログラミング言語として最適な方法でメモリを管理します。そのため、予期せぬメモリの利用が発生せず、メモリの安全性が高くなっているのです。

Go言語の強み


プログラミング言語の中でもGo言語にはどのような強みがあるのかご説明します。

複数人での開発がしやすい

シンプルな文法で実装できるプログラミング言語であることから、複数人での開発へ簡単に対応できます何を実装してるのか簡単に理解できる構造であるため、他人の作成したプログラムを理解しやすいことが背景にあります。

文法が複雑で理解に時間がかかると、複数人での開発に無駄なコストを要します。お互いにどのようなコーディングをしているのか把握するまでに時間がかかるため、実装になかなか時間を割けないのです。開発に時間がかかるだけではなく、時間がかかることでお金もかかってしまいます。

Go言語ではこのような状況に全く陥らないとは言い切れません。ただ、文法のシンプルなプログラミング言語であることから、同様の問題が起きる可能性は低いと考えられます。

大規模な開発が可能

プログラミング言語として複雑な処理や大規模なデータの取扱いに対応しています。そのため、大規模なシステム開発にも利用できるプログラミング言語です。コンパイラ言語ということもあり、大規模なシステム開発でもある程度の速度が期待できます。

また、上記でご説明したとおり、Go言語はシンプルかつ厳密なルールでコーディングするプログラミング言語です。大規模な開発では複数のエンジニアが関わりますが、ルールが明確であるため認識齟齬がほとんど起きません。お互いがコーディング内容を簡単に理解できるため、スムーズなシステム開発が期待できます。

Go言語でできること3選

具体的にGo言語はどのような場面で利用されるのかご説明します。

Webアプリケーション開発

Go言語は単体でWebアプリケーションの開発が可能です。Googleといえば数多くのWebアプリケーションを提供する企業であるため、それを開発するGo言語もWebアプリケーション開発に対応しているのです。

様々なアプリケーションの開発に対応でき、一般的なWebサイトからECサイト、SNSなどの実装ができます。例えば、フリマサイト大手のメルカリはECサイトの実装にGo言語を利用している部分があります

また、Go言語はWebサーバーの構築が可能です。一般的にWebアプリケーションを開発する際は、プログラムを実行するための環境が求められます。しかし、Go言語ならばここも含めて実装が可能であり、エンジニアの負担やリリースまでに必要な期間の短縮が可能です。

スマートフォンアプリ開発

AndroidやiPhoneのなどのスマートフォン向けアプリの開発に利用できます。プログラミング言語としてスマートフォンアプリの開発が想定されているため、簡単にアプリの開発が可能です。

また、効率よくアプリを開発したいと考えるならば適切なフレームワークの利用がおすすめです。Go言語でスマホアプリを開発できる環境が整えられているため、積極的に活用していきましょう。

ドローンアプリの開発

Go言語は基本的にWebアプリケーションやスマートフォンアプリの開発に利用できます。ただ、幅広い開発に利用できるプログラミング言語であり、ドローンアプリの開発が可能です。

ドローンアプリを開発する際はライブラリの利用がおすすめです。Go言語でドローンの操作ができるように基本的なプログラムがまとめられています。これを利用して実装することで、開発に必要な工数を削減可能です。

ただ、ドローンにはいくつもの種類があるため、それらすべてに対応できるとは限りません。状況によっては自分でプログラミングしなければならない可能性があります。

Go言語で作られたサービス3選

具体的にGo言語を利用してどのようなサービスが実装できるのかご紹介します。

YouTube

Googleのプログラミング言語ということもあり、YouTubeのWebサーバーやアプリケーションにGo言語が使われています。プログラミング言語の開発元が提供するサービスとして、積極的にGo言語を採用しているのです。

Go言語はWeb系のプログラミング言語であるため、YouTubeの機能全般を実装できます。ユーザーインターフェースについてはJavaScriptが利用されている部分がありますが、コアの開発にはGo言語が利用されていると考えておきましょう。

クックパッド

こちらもWebアプリケーションの開発にGo言語を利用しています。クックパッドは本来、異なるプログラミング言語で開発されていましたが、今ではGo言語で実装されている状況です。

日本国内で利用されているサービスであるため、YouTubeと比較すると利用者は限られています。ただ、ユーザーが毎日レシピを投稿したり画像を添付したりするため、大量のデータ処理が求められていることは間違いありません。高速な処理を実現できるGo言語でこれらのサービスを実現しています。

LOVOT

家庭型ロボットとして人気のあるLOVOTの開発にGo言語が利用されています。Webアプリケーションの開発とは大きく異なっていますが、ロボットの開発にも利用できるのです。

このような用途で利用されている背景には、Go言語でドローンの開発もできることが挙げられます。ドローンのような機械の制御を得意としているため、家庭用ロボットの制御もGo言語で実装できるのです。

Go言語でできないこと、不得意なこと

Go言語ではできないことや実装が難しいことについてご紹介します。

機械学習

大量のデータ処理には対応していますが、機械学習に適したプログラミング言語ではありません。機械学習の実装はできるものの、機械学習のアルゴリズムを高速で処理できるプログラミング言語ではないからです。

機械学習に適したプログラミング言語としてはPythonが挙げられます。特有のアルゴリズムを処理しやすいプログラミング言語であるため、Go言語ではなくPythonを利用しましょう。

組み込み開発

ドローンの開発には利用できるものの、組み込み開発全般に利用できるプログラミング言語ではありません。実行環境に限りがあるため、どうしてもGo言語では実装できない部分があるのです。

組み込み開発は幅広い環境で実行できるプログラミング言語を選択する必要があります。Go言語はそのようなものに該当せず、基本的にはWebサーバー環境が必要です。ドローンの開発と組み込み開発は切り分けて理解するようにしてください

Go言語の将来性


Go言語は上記でご紹介したメルカリやクックパッド、さらにぐるなびなどの日本国内で有名なサービスに利用されているため、将来性の明るいプログラミング言語だと言えます。

また、海外ではGoogleやYouTubeがWebアプリケーションやスマホアプリの処理を高速化するためにGo言語を導入している状況です。有名企業で採用されていることから、業界のデファクトスタンダードとなり、これから更に将来性が明るくなるでしょう

なお、まだ新しいプログラミング言語であるため、プログラミング言語としては無限の可能性を秘めています。将来的には大きな変化があるかもしれないため、最新情報をキャッチアップするようにしましょう。

Go言語エンジニアの需要

上記でご説明したとおりGo言語はGoogleやFacebookなど世界の名だたる企業が採用しています。これから他の企業が追従する可能性が高いと考えられ、需要の高まりや将来性の明るさと共にエンジニアの需要も高まるでしょう

事実、Go言語を支えるエンジニアの需要は高まっていて、案件の数は増えている状況です。今までGo言語を扱っていなかった企業でも、新しく採用するようになったことなどが背景にあるでしょう。

また、Go言語は最近急激に需要が高まっているため、対応できるエンジニアの数が限られています。エンジニアの需要に対して供給が追いついていない状況で、案件の単価が高いことが特徴です。需要の高さが単価に反映されていて、エンジニアとしては働きやすい環境が整っているといえるでしょう。

まとめ

トレンドのプログラミング言語であるGo言語についてご説明しました。Googleが開発しているプログラミング言語であり、IT業界を率いる名だたる企業で採用されています。このような企業が採用しているプログラミング言語であるため、今後高い需要があると期待されます。

プログラミング言語としては、主にWeb系の開発に利用されます。Googleといえば数多くのWebサービスを提供する企業であるため、このようなサービスの開発に利用できると考えれば分かりやすいでしょう。

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admin