Objective-Cの資格とは?資格の種類、それぞれの難易度・勉強方法を解説

Objective-Cの資格とは?資格の種類、それぞれの難易度・勉強方法を解説

iPhoneやiPadの普及が進んでいる日本では、Objective-Cで作られたアプリケーションが数多く提供されています。スマートフォン向けのアプリケーションを開発している人なら、Objective-Cのコードを一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

iOSアプリケーションを開発する言語として急成長したObjective-Cですが、アップル社がObjective-Cの後継としてSwiftを採用すると発表したこともあり近年シェアを落としています。とはいえ、Objective-Cで開発されたアプリケーションは依然として多く、Objective-Cプログラマーを必要としている案件はたくさんあります。

Objective-Cプログラマーとして第一線で活躍し続けるためには、どんな資格を取得しておくと良いのでしょうか。難易度や勉強方法とともに見ていきましょう。

Objective-Cとは?

Objective-C(オブジェクティブシー)はC言語をベースに作られたオブジェクト指向言語で、アップル社のiOSアプリケーションを開発するために誕生しました。

C言語とObjective-Cは互換性があるので、併用して使用可能です。独特な文法が多く、難易度が高いことから、プログラミング初心者にはハードルの高い言語と言えるでしょう。

アップル社がObjective-Cの代わりにSwiftの採用を推奨していることもあり、プログラミング言語としてのシェアを急速に落としています。2019年2月の「PYPL PopularitY of Programming Language」では、Objective-Cが人気ランキングの第8位、Swiftが第9位となっています。

「PYPL PopularitY of Programming Language Index」は、Googleでプログラミング言語のチュートリアルが検索された回数をランキングしたものです。かろうじて、Swiftよりもランキングが上ですが、追い越されてしまう日は遠くないのかもしれません。

Objective-Cの資格一覧と難易度

かつて、Objective-Cプログラマーにおすすめの資格には「スマートフォンアプリ開発技術検定試験」がありました。同資格は株式会社D2Cとジークラウド株式会社によって実施されていたもので、スマートフォンアプリケーションを開発するために必要な技術力を客観的に評価できる資格として注目されました。

「スマ検」の愛称で親しまれ、無料でいつでも受けることができました。Objective-Cはもちろん、iOS、Swift、Androidなど幅広い分野の知識を身につけるのに有効でしたが、2019年2月現在、サイトが閲覧できなくなっています。

「スマ検」が受験できない今、Objective-Cプログラマーに最もおすすめな試験は「情報処理技術者試験」です。同試験は独立行政法人情報処理推進機構が実施している国家試験で、IT関連の仕事に従事する全ての人が活用することができます。現役のプログラマーであれば「基本情報技術者試験」、「応用情報技術者試験」の合格を目指したいところです。

特定非営利活動法人スキル標準ユーザー協会が作成している「ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ Ver10r1(20160601)」では、「基本情報技術者試験」がレベル2、「応用情報技術者試験」がレベル3となっています。

さらに上位の資格には、「プロジェクトマネージャ試験」、「ITサービスマネージャ試験」、「ITストラテジスト試験」などがあります。キャリアプランに応じて適切な試験を選択すると良いでしょう。

基本情報技術者試験

「基本情報技術者試験」は、高度IT人材となるために必要な基本的知識と技能を保有していることを証明してくれる試験です。「基本」とは言え、難易度は決して低くはありません。

現役のプログラマーの中にも、合格できずに苦労している人が多くいます。しっかり勉強してから、試験に臨みましょう。

応用情報技術者試験

ワンランク上のプログラマーを目指している人は「応用情報技術者試験」もおすすめです。同試験は、先輩エンジニアに頼らず、1人でシステムの設計や開発、運用などが行えることを証明します。

「基本情報技術者試験」よりも難易度がはるかにアップするので、十分な対策が必要です。

基本情報技術者試験の難易度・合格率

「基本情報技術者試験」は、平成30年の応募者数が155,928名にのぼりました。多くのITエンジニアが挑戦しましたが、合格率はわずか25.6%です。

試験を通じて、基礎力をしっかり身につけておくことが推奨されます。

応用情報技術者試験の難易度・合格率

「応用情報技術者試験」は平成30年は101,442名が挑戦しましたが、合格率は23.1%でした。合格率からも「基本情報技術者試験」よりも難易度が高いことが分かります。

基本情報技術者試験の勉強時間

「基本情報技術者試験」は、試験時間が午前(9:30から12:00までの150分)と午後(13:00から15:30までの150分)に分かれています。午前と午後両方の試験で基準点を満たして、初めて合格となります。

IT関連の知識が全くない人は200時間程度勉強する必要があります。現役のプログラマーであれば、20時から30時間程度勉強すれば合格に近づくことができるでしょう。

応用情報技術者試験の勉強時間

「応用情報技術者試験」も「基本情報処理技術者試験」と同様、試験時間が午前(9:30から12:00までの150分)と午後(13:00から15:30までの150分)に分かれています。

応用力が問われる午後の問題は、現役のITエンジニアにとっても難しいものです。50時間程度勉強してから、試験に挑戦しましょう。

Objective-C資格のメリット

先述した通り、2019年2月時点、日本ではObjective-Cに特化した資格はありません。Objective-Cプログラマーは、知名度が高く、国家試験でもある「基本情報技術者試験」や「応用情報技術者試験」を目指すことが推奨されます。

同試験はIT業界で働いている人なら、知らない人はいないと言っても過言ではありません。転職時にも有利になりますし、資格手当を支給している企業もあります。プログラマーであれば、必ず取得しておきたい資格と言えます。

Objective-C資格の試験スケジュール

「基本情報処理技術者試験」、「応用情報技術者試験」ともに、春と秋の2回しか受験することができません。例年春期は4月の第3日曜日に、秋期は10月の第3日曜日に実施されます。

受験手数料は5,700円です。願書はインターネットと郵送にて受け付けています。詳細は、独立行政法人情報処理推進機構のホームページで確認してください。

試験勉強におすすめの入門書・教科書

多忙な現役プログラマーには、電車での移動中や、お昼休みなどに手軽に学習ができるアプリケーションがおすすめです。iOSデバイス向けに「基本情報技術者 午前 一問一答問題集」、「応用情報技術者 午前 一問一答問題集 」が用意されています。iPhoneとiPadに対応しているので、効率良く学びたい人は利用してみると良いでしょう。

午後の試験対策としては、やはり過去問題を解くのがおすすめです。アイテックや技術評論社などから問題集が出版されているので、間違えた問題はしっかり解説を読んで、知識を自分のものにしましょう。分からないところがなくなるまで繰り返し解くことが推奨されます。

まとめ

日本ではObjective-Cに特化した資格や試験がないため、Objective-Cプログラマーは専門的な知識やスキルを対外的に証明する資格として、「基本情報技術者試験」や「応用情報技術者試験」を目指すのがおすすめです。

Objective-Cは、人気が衰えつつあるとは言え、需要の高いプログラミング言語の1つです。「基本情報技術者試験」、「応用情報技術者試験」などの試験を通じてIT全般の知識を磨きつつ、自信をもってObjective-Cのプロフェッショナルを目指しましょう。


登録フォームボタン
登録フォームボタン

SHAREこの記事をシェアする

admin