PHPの今後の将来性は?現状の需要と今後の動向を解説!

PHPの今後の将来性は?現状の需要と今後の動向を解説!

PHPは1990年代に誕生した歴史のあるプログラミング言語ですが、今も尚、Webシステムの開発において高いシェアを誇っています。

他にもWebシステムの開発に適しているプログラミング言語が数多くある中で、なぜPHPは根強い人気があるのでしょうか。PHPの特徴や需要を整理しながら、PHPとPHPプログラマーの将来性について考えていきます。

PHPとは?

PHPは、動的なWebページを作成するのに適しているプログラミング言語です。世界中のWebページに使用されており、日本でも多くの企業が採用しています。Webサイトのサーバーサイドにおいて高いシェアを誇る、需要の高いプログラミング言語です。

プログラミング言語の人気度や成長度などを測る指標として知られる「TIOBE Index for April 2019」では9位、2019年4月に発表された「PYPL PopularitY of Programming Language」では5位にランクインしています。順位に多少の変動はあるものの、人気の高さをキープし続けています。

PHPの特徴

PHPが長い間支持され続けているのには理由があります。ここでは、PHPの特徴を整理しながら、人気の秘密を見ていきましょう。

特徴1:初心者が学びやすく、習得しやすいPHPはインタプリンタ言語のため、コンパイル不要で、プログラムを実行することができます。開発環境も用意しやすく、自分が書いたプログラムの動作を確認しやすいことから、初心者にとって学びやすい言語と言われています。

公式マニュアルに加え、初心者向けの本や学習サイトも充実しています。学習を進める中で問題点や不明点が出てきた場合でも、インターネットを検索したり、入門書などを読んだりすることで、解決のヒントを得やすいのが特徴です。

特徴2:Web系のシステムやサービスの開発に特化している

PHPはWeb系の開発に特化して作られた言語なので、WebシステムやWebサイトを作成するうえで、便利な機能が数多く用意されています。標準関数などを活用すると、PHPプログラマーはより効率的に開発を進めることができるでしょう。

また、PHPと同様、Webページの作成に適している言語にHTMLがあります。HTMLは分かりやすく、書きやすい言語ですが、動的なページの作成を苦手としています。PHPはHTMLの中に埋め込むようにしてコードを書くことができるので、HTMLで作成されたページに動きを持たせることも可能です。

特徴3:データベースと連携しやすい

PHPはサーバーサイドで動くプログラミング言語で、データベースとの連携を得意としています。

データベースに保存されているデータに簡単にアクセスできることから、幅広い用途のWebシステムに採用されています。

PHPの需要

WebシステムやWebサービスなどの開発に向いているPHPですが、実際どのような案件に使われているのでしょうか。ここでは、具体的な事例をチェックしていきます。

需要1:予約システムの開発

レストランや宿泊施設、美容院などの予約システムの開発にもPHPが使われてます。ユーザーは予約サイトにアクセスすると空き状況が分かり、日時を指定して予約をすることができます。

日本では、飲食店の情報を掲載している「ぐるなび」や、高級ホテルや高級旅館などを予約できる「一休.com」、ケータリング予約デリバリーサービスなどにPHPが使用されています。

需要2:SNSの開発

PHPは、ブログやTwitterなどのSNSの開発にも適しています。SNSでは、ユーザーや投稿の管理、メッセージを送受信する機能などが必要です。

世界中に利用者がいる「Facebook」もかつてPHPによって開発されていました。その他、ブログ作成ソフト「WordPress」や、社内向けSNSのサーバーサイドの開発などにも使われています。

需要3:ECサイトの開発

Web上で商品やサービスなどを販売するECサイトにもPHPが採用されています。ECサイトでは、顧客や商品の管理、オンライン上での決済処理などの機能が必要になります。

日本では規模を問わず、さまざまなECサイトにPHPが使われています。

PHPの年収

PHPは求人数が多く、需要の高い言語ですが、日本でも多くの人材が育っているため希少性は低く、PHPプログラマーの年収は平均的と言えそうです。

しかし、PHPのスキルにプラスして、フレームワークやプロジェクトマネジメントなどの能力を磨くことで、年収1,000万円以上も夢ではありません。実際に、動画配信システムのやゲーム系サーバーサイドの開発などの案件で、年収1,000万円以上を実現している人も少なくありません。

就職や転職を目指す人は、PHPのスキルを対外的に示せる「PHP5技術者認定準上級」、「PHP5技術者認定上級」、「PHP5技術者認定ウィザード」などの資格を取得しておくことも推奨されます。

PHPの将来性

長い歴史のあるPHPですが、人気がある一方で、将来性を危惧する声もあります。

PHPプログラマーは、今後も安定して収入を得ることができるのでしょうか。それとも需要は次第に低下してしまうのでしょうか。

PHPが今後も伸びるだろう理由

動的なWebページの作成で高いシェアを誇るPHPは、データベースとの連携がしやすい、初心者でも習得しやすいなど、さまざまなメリットがあります。世界中で主要なECサイトやSNSなどにPHPが導入されていることから、他言語に急速にシェアを奪われるとは考えにくい状況です。

案件数も求人数も比較的安定しています。そのため、今後も高い需要を維持していくと言えるでしょう。

日本では、アーティストファンサイトや婚活コンサルティング向けマッチングシステム、ソーシャルゲームなど、さまざまなWebシステムへの導入が進んでいます。既存システムへの機能追加や改修以外にも新規案件が数多くあるため、PHPプログラマーはしばらくの間、仕事に困ることはありません。

PHPはサーバーサイドの言語という特性上、他言語と一緒に使用されます。PHPプログラマーとしてスキルアップし、仕事の幅を広げていくためには、フロントサイドの開発に適している「JavaScript」やデータベースにアクセスするための「MySQL」なども学んでおくことが推奨されます。

PHPの将来性を危惧する状況

PHPは高い需要が期待される一方で、言語としての不完全性やセキュリティの弱さなどを心配する声が聞かれます。

確かに、PHPは不完全なコードでもある程度動いてしまうことがありますし、プログラマーの経験や技量によって差が付きやすい言語です。また、セキュリティ対策を十分にとらなければ、脆弱なシステムが完成してしまいます。その他にも、処理スピードやアップデートの頻度などに課題があります。

PHPでの開発は、これまで積み上げられてきたノウハウを生かして、システムに適したフレームワークを使用する、セキュリティ対策を強化するなどの対応が必要不可欠です。

まとめ

PHPは、さまざまな課題がありますが、今後も高い需要が期待できる言語の1つです。

PHPプログラマーは、PHPだけでなく、他言語やセキュリティ関連のスキルなどを磨くことによって、高収入を目指すことができます。Web系の開発を目指す人は、マスターしておいて損はないでしょう。


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admin