PHPの資格とは?資格の種類、それぞれの難易度・勉強方法を解説

PHPの資格とは?資格の種類、それぞれの難易度・勉強方法を解説

PHPの資格とは?資格の種類、それぞれの難易度・勉強方法を解説

WEBサービスやWEBアプリケーションの開発に適しているPHPは、多くのシステムで採用されている需要の高いプログラミング言語です。初心者が学びやすい言語とも言われ、日本でもPHPエンジニアが増えてきました。

しかし、PHPエンジニアの増加に伴い、エンジニア間のスキルに差が開いてきていることが問題となっています。「PHPを使った経験がある」と言っても、知識や技術は各エンジニアによって異なります。経験年数が長ければ長いほど、PHPを使いこなせているかと言うと、必ずしもそんなことはありません。

PHPに関する確かな知識があることを対外的に証明するには、資格が有効です。ところで、PHPにはどんな試験があるのでしょうか。独学でも試験合格を目指すことができるのでしょうか。

PHPとは?

2019年2月発表の「PYPL PopularitY of Programming Language Index」によると、PHPのシェアは7.34%で、人気プログラミング言語ランキングの第5位に位置します。
「PYPL PopularitY of Programming Language Index」は、Googleにおける各プログラミング言語のチュートリアルの検索回数をランキングしたものです。

PHPは前回の結果に比べてシェアも順位も落としたものの、相変わらず人気が高いプログラミング言語であることが分かります。

PHPは、WEBサービスやWEBアプリケーションを開発するために使われている、サーバサイドのプログラミング言語です。コードが分かりやすく、開発環境も用意しやすいことから、プログラミング初心者でも学びやすい言語と言えます。WEB関連の案件を中心に採用されていて、求人数が多いのが特徴です。

PHPの資格一覧と難易度

日本におけるPHPの資格と言えば、一般社団法人 PHP技術者認定機構が運営しているPHP技術者認定試験です。PHPの専門技術取得能力を正当に評価するもので、「認定者の雇用機会」と「認定者が所属する会社のビジネスチャンス」を拡大することを目的としています。

PHP技術者認定試験には、「初級試験」、「上級試験(準上級試験)」、「認定ウィザード」の3種類があります。

「初級試験」は、PHPを学ぶ学生や、社会人1年目から2年目までのPHP初心者を想定して作られている試験です。PHP技術者認定試験の中では最も簡単なグレードで、「ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ Ver10r1」においてレベル1の難易度に設定されています。レベル1の資格には、「情報処理技術者試験 ITパスポート試験」、「RubySilver」などがあります。

「ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ」は、特定非営利活動法人スキル標準ユーザー協会 教育企画委員会が作成しているもので、ITSS(ITスキル標準)のスキル熟達度と、各種認定試験・資格を対応付けしています。単に各種試験・資格のレベルを示すものではなく、合格・取得に要する期間やプロセス、方法、合格率・取得率などを総合的に判断したうえで作成されています。Ver10r1は2016年6月1日に作成されたものです。

「上級試験(準上級試験)」は、上級者向けの内容となっており、正答率50%以上70%未満で準上級試験合格、正答率70%以上で上級試験合格となります。準上級試験はオンラインマニュアル等を参考にプログラミングができるレベルであることを証明し、上級試験は、PHPの言語仕様から実用的で高度なプログラミングテクニックをもつ上級者であることの証となります。

「ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ Ver10r1」では、準上級試験がレベル2、上級試験がレベル3に位置づけられています。

「PHP技術者認定試験」の最上位資格は、PHPの発展に貢献できる知識と発想力をもつことを証明する「認定ウィザード」です。論文やコードを匿名で公開したものを、PHP技術者認定機関関係者とPHP技術者認定試験合格者が投票し、基準を満たした人だけが認定を受けることができ、2015年に初の認定ウィザード保有者が誕生しました。

2016年度以降の応募者数及び合格者数に関する情報は2019年2月15日現在、公表されていないため不明です。また、「ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ」には、「認定ウィザード」に関する記載はありません。

PHP技術者認定試験

PHP技術者認定試験は、「認定ウィザード」のみ前提資格として準上級試験または上級試験合格が求められますが、初級試験、上級試験(準上級試験)については、前提資格、前提受講ともに必要ありません。PHPプログラマーであれば、準上級試験以上の合格を目指したいところです。

2019年1月31日までは、全国にあるプロメトリックの試験会場でほぼ一年中いつでも受験することができましたが、2月1日以降は、PHP技術者認定試験の委託先がプロメトリック社からオデッセイコミュニケーションズに移行されました。移行手続きが完了次第、試験申し込みが再開されます。尚、2019年2月15日現在、試験申し込みの再開は発表されていません。

受験を希望する人は、一般社団法人 PHP技術者認定機構のホームページ、公式Facebookページ、公式Twitterをチェックしてくださいね。

PHP技術者認定試験の難易度・合格率

PHP技術者認定試験は初級試験が70%程度、上級試験が10%程度との情報があります。

初級試験はPHP未経験かつ独学で、1ヶ月で取得できている人もいます。PHP経験者にとっては、難易度は低いと言えるでしょう。

上級試験はPHP経験者であっても難しいと感じる人が多いようです。合格するためには、十分な勉強と対策が必要になります。

PHP技術者認定試験の勉強時間

初級試験はPHP未経験者の場合は100時間程度勉強する必要がありますが、経験者であれば10時間程度の勉強で合格できるでしょう。

上級試験は、経験年数や経験内容などによっても異なりますが、50時間から100時間程度準備をしてから望みたいところです。

PHP資格のメリット

現役のPHPプログラマーであれば、初級試験はアピールポイントとしては弱く、物足りない印象です。

準上級試験以上の合格で、転職する際やフリーランスに転身したときに、PHPの知識や技術力を客観的に示すことができるでしょう。また、資格取得に向けて勉強する中で、知識を体系的に整理できるというメリットもあります。

PHP資格の取得を推進している会社も少なくありません。受験料の補助や、資格手当支給などの制度を設けている企業もありますので、賢く利用していきましょう。

PHP資格の試験スケジュール

2019年1月31日までは、プロメトリックで予約をとれば、ほぼ一年中いつでも受験することができました。

オデッセイコミュニケーションズ移行後の試験概要は、2019年2月15日現在、まだ発表されていません。受験を目指す人は勉強と並行して、一般社団法人 PHP技術者認定機構のホームページ、公式Facebookページ、公式Twitterをチェックして試験日を決めるようにすると良いでしょう。

試験勉強におすすめの入門書・教科書

一般社団法人 PHP技術者認定機構では、オライリー・ジャパンの「プログラミングPHP 第3版」と、インプレスジャパンの「徹底攻略 PHP5 技術者認定[上級] 試験問題集」を認定教材としています。

「プログラミングPHP 第3版」を主教材として知識を体系的に整理し、「徹底攻略 PHP5 技術者認定[上級] 試験問題集」を使って、分からないところが無くなるまで、繰り返し問題を解く勉強方法がおすすめです。PHPを使いこなすために、試験勉強を通じて、PHPの知識を自分のものとして身につけることが推奨されます。

まとめ

PHP技術者認定試験は準上級試験以上の合格で、現役のPHPプログラマーにとって対外的に知識とスキルをアピールできる強みになります。増加しつつある他のPHPプログラマーと差を付けるための1つの手段としても有効です。

試験の委託先がプロメトリック社からオデッセイコミュニケーションズに移行されている最中で、試験スケジュールが立てにくい状況ですが、委託先が変更されても、資格としての価値は変わりません。一般社団法人 PHP技術者認定機構が発信する公式情報をチェックして、十分に準備をして資格取得を目指しましょう。


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admin