Pythonの今後の将来性は?現状の需要と今後の動向を解説!

Pythonの今後の将来性は?現状の需要と今後の動向を解説!

さまざまな業界で機械学習やディープラーニングの導入が進むにつれて、急速に勢いが増しているプログラミング言語がPythonです。人工知能の開発を得意とするPythonですが、汎用性が高く、アプリケーション開発やビッグデータ解析など幅広い分野に使われています。

なぜ、今、Pythonの人気が高まっているのでしょうか。この人気は将来も続くのでしょうか。Pythonの現状と将来性について見ていきましょう。

Pythonとは?

日本での知名度が高まってきたのが遅く、新しい言語のイメージがあるPython(パイソン)ですが、1991年にver0.9.0のソースコードが公開された歴史のあるプログラミング言語です。イギリスBBCのコメディ番組『空飛ぶモンティ・パイソン』が名前の由来と言われています。

アメリカでは大企業も積極的に採用しており、人気のアプリケーションやサービスなどが数多く生み出されています。日本での導入実績は現時点ではあまり多くはありませんが、2019年4月の「PYPL PopularitY of Programming Language」において、ランキング1位に輝いています。

「PYPL PopularitY of Programming Language」とは、Google検索エンジンで、プログラミング言語のチュートリアルが検索された回数をランキングにしたものです。プログラミング言語の人気度を測る指標の1つとなっています。

Pythonの特徴

JavaやPHPなど多くのプログラミング言語がある中で、なぜ、Pythonの人気が高まっているのでしょうか。Pythonが選ばれる3つの特徴をチェックしていきましょう。

特徴1:シンプルで、分かりやすい

システムやアプリケーションなどの開発は、開発に携わる人が増えれば増えるほど、プログラマーの経験やスキルなどによってコードにばらつきが出てしまいます。ばらつきのあるコードは読みにくく、運用しにくいのが難点です。

しかし、Pythonは非常にシンプルな言語なので、誰が書いてもコードが統一されます。「完璧なやり方は1つ」という考えが、Pythonの特徴です。

特徴2:フレームワークが充実している

Pythonは、実用性が高く、開発を効率的に進められるフレームワークがそろっています。Webアプリケーションや機械学習など、目的別に用意されているため、書き方がより統一され、プログラマーの負担を軽減してくれることでしょう。

Pythonのフレームワークとして有名なものにはDjango、Flaskなどがあります。

特徴3:処理が速い

Pythonは、バイトコードを最適化できるため、多くのアプリケーションやシステムなどで、高速処理を実現します。

機械学習やディープラーニング、データ解析などに採用されるのは、処理スピードの速さも理由の1つと言えるでしょう。

Pythonの需要

Pythonの需要は、世界中で急速に高まっています。有名なアプリケーションやシステムなどの開発にも導入が進んでいるため、あなたも気がつかないうちにPythonの恩恵を受けているかもしれません。

ここでは、Pythonが導入されている案件をチェックしていきます。

需要1:Webアプリケーション

知名度が高く、利用者が多いWebアプリケーションの開発にもPythonが採用されています。

2005年2月に誕生した動画共有サイト「YouTube」もその1つです。日本でも2006年頃から人気が高まり、今では世界一の動画共有サイトに成長しました。膨大な量の動画を処理するシステムを支えているのがPythonです。

その他、オンラインストレージサービス「Dropbox」や、写真共有サイト「Instagram」などにもPythonが使われています。

需要2:AI領域

Pythonは、自動車や家電、ゲームなど、さまざまな分野のAI領域にも導入が進んでいます。日本では、AIを活用したコールセンター向けのシステムや、AI融資審査モデル開発システムなどにも採用されています。

AIは注目度が高まっている分野なので、Pythonプログラマーの需要もますます高まっていくことでしょう。

需要3:データ解析システム

統計処理や数値計算が得意なPythonは、データ解析システムの開発にも向いています。

日本ではPOSデータの解析や、医療ヘルスデータを活用したデータ分析システムなどにも採用されています。

Pythonの年収

Pythonプログラマーは日本での希少性が高く、求人数に対して人材が不足しています。そのため、他言語よりも平均単価は比較的高い傾向にあり、経験年数3年以上のプログラマーの年収は650万円から700万円程度となっています。日本でもPythonプログラマーの需要は高まっているため、しばらくの間は、安定した収入を得ることができるでしょう。

1,000万円以上の高年収を望む場合は、単価の高いAI分野やデータ解析システムの開発などで経験を積むことが推奨されます。Djangoや、Flaskなどのフレームワークを使いこなせるように勉強するのもオススメです。自分が目指すフィールドでどんなフレームワークが使われているのか調べておくと良いでしょう。

また、Pythonの資格試験である「Python 3 エンジニア認定基礎試験」、「Python3 エンジニア認定データ分析試験」に合格することで、転職や就職に有利に働くことがあるかもしれません、

Pythonの将来性

Pythonは、アメリカなどの先進国に比べると、日本での導入は思ったよりも進んでいません。JavaやPHPほど案件数が多くないのが現状です。

日本でのPythonの将来性は高いと言えるのでしょうか。それとも、想定以上に導入が進まないまま衰退してしまうのでしょうか。

Pythonが今後も伸びるだろう理由

Pythonは、さまざまな業界が注目してるAIやディープラーニング、ビッグデータの解析などの分野に適しています。いずれも急成長が期待される分野ですので、Pythonの需要も高まっていくことが予想されています。

日本での導入は他言語に比べると少ないですが、世界的に見ると、アプリケーション開発やAI分野などへの導入が進んでおり、多くの実績もあります。開発効率が高く、信頼性の高いPythonは、今後国内でも人気が高まると言って間違いないでしょう。

Pythonの将来性を危惧する状況

海外に比べると、日本にはまだ優秀なPythonプログラマーが少ないのが現状です。ベンチャー企業を中心にPythonをメインにした開発に力を入れている会社が増えてきましたが、国内でのノウハウも実績も十分とは言えません。

しかし、AI、ディープラーニングなどの分野において、Pythonの技術は必要不可欠と言っても過言ではありません。優秀なPythonプログラマーを十分に確保できる見込みが立てば、大企業での導入も進んでいくことでしょう。

まとめ

Pythonは、世界的に人気が高まっているプログラミング言語です。日本での導入実績は、ゆるやかですが、確実に伸びています。

優秀なPythonプログラマーには、最先端技術に触れながら、高収入を目指せる環境が用意されています。Pythonでの開発経験がなくても、AIの開発やビッグデータ解析などの分野に関心があるプログラマーは、勉強しておくと良いでしょう。


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admin