【2022最新】Pythonでできること8選!

【2022最新】Pythonでできること8選!

Pythonは、Web開発を中心として多くの場面で利用されるプログラミング言語です。一方で、活用先が広すぎるために、具体的にできることやサービスの例を把握できていない人も多いでしょう。今回はPythonでできることを8つご紹介します。

Pythonとは?

最初にPythonがどのようなプログラミング言語であるのか簡単にご説明しておきます。

Pythonの概要

Pythonは1991年、グイド・ヴァンロッサム氏によって開発された汎用的なプログラミング言語です。当初は特定の用途を想定して開発されたプログラミング言語ではなかったことから現在でもPythonは幅広い用途に利用されています。

ただ、Pythonが主に利用されるようになったのがWeb系の開発ということもあり、現在はWeb系のプログラミング言語として認識されています。実際、PHPと並ぶWeb系のプログラミング言語と紹介されることもあるぐらいで、Web系の開発にあたってはPythonを利用する人が増えている状況です。

これだけPythonが幅広く利用されるようになった背景には、Pythonがシンプルな文法で実装できるプログラミング言語であることが挙げられます。プログラミング言語によっては複雑な記載が必要となり、簡単に習得できないものがあります。習得できなければ利用者が少なくなり、プログラミング言語として普及しなくなってしまうのです。

しかし、Pythonはそのような状態に陥らず、むしろ文法の簡単さが魅力となり一気に普及しました。C言語やJavaなど昔から存在するプログラミング言語と比較すると普及度合いはまだまだ低いですが、これから伸びていくプログラミング言語だと考えられます。

Pythonでできること8選


続いては具体的にPythonがどのような実装に利用されるのかご紹介します。

Webサイト・Webアプリケーション開発

Web系のプログラミング言語であるため、WebサイトやWebアプリケーションの開発に利用されます。Pythonで何かしら実装する場合は、WebサイトとWebアプリケーションが中心であると考えましょう。

実装できる内容は多岐にわたり、例えばECサイトの実装に利用されますWebサイトの骨格はもちろん、データベースとの接続や検索、購入など様々な部分をPythonで実装可能です。サーバーサイド全般はPythonであると理解しておきましょう。

また、チャットツールやチャットボットの実装にも利用されます。非同期処理であるためPython以外にもJavaScriptが利用されますが、両者をうまく組み合わせて実現されている仕組みです。

他にも企業内で利用する人事システムや会計システムなどにPythonが利用されることもあります。WebサイトやWebアプリケーションの種類が多く、その大半に対応できるプログラミング言語です。

機械学習・深層学習

数値計算の得意なプログラミング言語であるため、機械学習や深層学習に利用されます。これらのアルゴリズムは大量のデータを処理したり複雑な計算をしたりするため、Pythonがプログラミング言語として適しているのです。

なお、Pythonで機械学習や深層学習を実装するならば、これらのアルゴリズムについて学ぶ必要があります。プログラミング言語を学ぶだけではなく、数学的な理論を学ばなければなりません。Pythonを使えば誰でも機械学習や深層学習の実装ができるというのは誤りです。

ただ、現在は機械学習や深層学習を簡単に実装するライブラリが存在します。ライブラリを利用すれば、アルゴリズムを完璧に理解していなくても機械学習や深層学習の実装が可能です。細かく理解しておくことが理想的ですが、ライブラリを利用することである程度はカバーできます

AIの実装

機械学習や深層学習の実装が可能であるため、それを活用してAIの実装も可能です。AIはPython以外でも実装できますが、近年はPythonを利用したものが多くなっています。

急激にAIの開発に利用されるようになったため「PythonでできることといえばAIの開発」と思われている状況です。確かにAIの開発はできますが、上記でご説明したとおり基本的にはWeb開発のプログラミング言語です。AIの開発ができるだけで、AI向けのプログラミング言語ではありません。

ただ、AIの開発をしやすくするために、関連するフレームワークやライブラリが開発されています。機械学習や深層学習と同様にすべてを自力で実装するのは難しいため、既に開発されているものを組み込むようにしましょう。

データ処理や分析

大量のデータを処理する仕組みがあるため、ビッグデータの解析に利用されます。また、データを解析するだけではなく、データの分析に利用することも可能です。

データ分析や解析はデータ量が多くなるため、プログラムの性能が処理時間を大きく左右します。Pythonのように数値計算を得意とするプログラミング言語を選択しなければ、必要以上に時間を要してしまうのです。Python以外の言語でもできることではありますが、Pythonが積極的に選択されています。

今までデータ分析や統計解析といえば「R」が利用されていました。こちらも数値計算やグラフのプロットに特化したプログラミング言語で、大量のデータを高速処理できます。しかし、これらの処理がPythonでもできることだと認識され始めたことで、Pythonが選択されやすくなっています。

スクレイピング

Webサイトにアクセスして情報を取得する「スクレイピング」の実装に利用されます。Webサイトの情報を取得して分析するため、Web系のプログラミング言語かつ数値計算に強いPythonが適しているのです。

スクレイピング自体は昔から存在する手法であり、同じくWeb系プログラミング言語のPHPでも実装されます。昔から存在するスクレイピングサービスはPHPで実装されている場合があり、Pythonだけでできることではありません。

しかし、Pythonを活用することで処理が高速になるのは間違いなく、Pythonでできることと認識されています。実際、他のプログラミング言語よりもPythonを選択した方が効率的であるため、Pythonで実装すべき処理です。

ブロックチェーン

ブロックチェーンなどフィンテック関連の実装にPythonが利用されます。これらも数値を大量に処理する仕組みであるため、数値計算を得意としているPythonが適しているのです。

また、Pythonはプログラミング言語の中でも文法が単純で理解しやすいものです。また、比較的処理も高速であることから、ブロックチェーンのように多くの情報を処理するプログラムの実装に適しています。今やPythonがブロックチェーンを支えているといっても過言ではありません。

ブロックチェーンといわれると「仮想通貨」とのイメージを持つ人が多いと思われますが、実際には仮想通貨以外にも利用されています。金融関連の決済など様々な部分でブロックチェーンが利用され、Pythonならばそれらの実装が可能です。

業務効率化

Pythonで業務に関連するツールを作成することで、業務効率化が図れます。作成できるツールは多岐にわたるため、多くの業務を効率化できると考えましょう。

例えばPythonでツールを作成すれば、データを処理する業務が効率化できます。今まではExcelで処理していた業務をPythonのプログラムに落とし込むことで、Excelよりもスムーズに処理できるのです。処理内容にもよりますがExcelよりもPythonの方が効率良く処理できる可能性が高く、業務の効率化が期待できます。

また、クライアントから受け取ったCSVデータやxmlデータなどを自動的に処理することも可能です。人間が作業すると手間がかかる部分をシステム化しておくことで、効率よく処理できてしまいます。

ただ、業務効率化するためにはプログラミングが必要となるため、複雑すぎる処理は自動化に向いていません。自動化するためのプログラミングに時間をかけすぎるのは本末転倒です。

組み込み開発

一般的に組み込みシステムはC言語やC++、Javaなどで実装されます。しかし、Pythonでも組み込みシステムの実装が可能であり、実際に実装されるケースも増えてきている状況です。例えば、「RaspberryPi」と呼ばれるシングルボードコンピュータにPythonが利用されています。

他のプログラミング言語ではなくPythonが選択される理由は、プログラムを開発しやすいからだと考えられます。冒頭でもご説明したとおりPythonは比較的理解しやすいプログラミング言語であるため、その特性を生かして組込みソフトウェアを開発しているのです。

Pythonでできないこと、不得意なこと


Pythonは利便性の高いプログラミング言語ではありますが、実装に向いていないこともあります。以下ではPythonでの実装ではなく違う言語を利用すべきものをご紹介します。

スマホアプリ開発

PythonはWeb系のプログラミング言語であるため、スマートフォンアプリの開発には適していません。Web系プログラミング言語の中にもスマートフォンアプリ開発ができるものは存在しますが、Pythonは適していないと考えましょう。

そもそも、Web系のプログラミング言語でスマートフォンアプリ開発ができるのは、専用のライブラリが存在するからです。JavaScriptなどスマホアプリ開発に利用される言語は、ライブラリによって実装できるようになっています。何もない状態からすべてをコーディングするのは現実的ではありません。

Pythonで開発したシステムをスマートフォンで利用する際は基本的にブラウザを経由します。もし、何かしら独自のアプリを経由したいならば、Python以外での実装が必要です。

ゲーム開発

数値計算などは得意としていますが、ゲーム開発に利用できるプログラミング言語ではありません。フロントエンドの開発に限界があるため、ゲームの実装は難しいのです。また、グラフィックに関するライブラリは少ない点もゲーム開発に適していない理由となっています。

ただ、まったくゲーム開発に利用されていないのではなく、内部的にPythonが利用されているケースはあります。例えばゲーム内で複雑なダメージ計算をするために、計算を得意とするPythonを利用するのです。

部分的に利用されるケースがあるとはいえ、ゲーム開発向けの言語ではありません。異なるプログラミング言語で開発するようにしましょう。

超高速処理

数値計算を得意とするプログラミング言語ですが、全体的に超高速というわけではありません。あくまでも数値計算やWeb開発の部分に限った高速なプログラミング言語です。

そのため、全体的にスピードが求められるシステムの開発には適していません。例えば、大量のデータを読み書きするシステムの実装はおすすめできないのです。データの処理は高速にできますが、読み書きについては高速なプログラミング言語ではありません。

また、そもそもPythonはインタプリタ型言語であるため、C言語などのコンパイル言語と比較すると処理速度は劣ってしまいます。また、コンパイル言語よりも多くのリソースが必要になりがちで、リソースに対して処理速度のコストパフォーマンスが悪い傾向にあります。

まとめ

Pythonを活用するとシステムを実装できるのかをご説明しました。Web系プログラミング言語であり、Webアプリケーションに必要とされる多くの機能を実装可能です。サーバーサイドの処理ならばPythonで実装ができると考えて差し支えないでしょう。

また、数値計算が得意なプログラミング言語であることから、機械学習の実装に利用されます。Web系とは大きく異なった用途であるため、できることを認識する際は注意しておきましょう。

なお、スマートフォンアプリやゲームの開発には適していません。部分的にPythonが利用されることはありますが、基本的には異なる言語で実装しましょう。

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admin