【2022最新】Swiftでできること5選!トレンドは?
Swiftができることには偏りがあり、多くの場合、iPhoneやiPadなどApple製品向けのアプリケーション開発に利用します。また、それに加えてWebアプリケーションやサーバーの構築にも利用可能です。
知名度が高まっているプログラミング言語ではありますが、Swiftで何ができるのか理解できていない人もいます。Swiftは主要なプログラミング言語であるため、この機会に何ができて何ができないのか理解していきましょう。
Swiftとは?
Swiftでできることとできないことを理解する前に、言語の概要を理解しておきましょう。
Swiftの概要
Swiftは2014年にApple社によって開発されたプログラミング言語です。オープンソースで提供されていて、誰でも自由にSwiftを利用した開発ができます。プログラミング言語はオープンソースのものが多いですが、企業が開発するものは有償の場合があるため意識しておくことが重要です。
Apple社が開発しているプログラミング言語ということもあり、基本的にはApple社の端末で動作するプログラムを開発します。詳細については後ほどご説明しますが、Swiftを利用すればiPhoneやMacなどのアプリケーションを開発することが可能です。むしろ、これらのアプリケーション開発にはSwiftが必須と考えられています。
なお、Swiftが広く利用される前はObjective-Cと呼ばれるプログラミング言語が利用されていました。こちらのプログラミング言語は現在も利用されていますが、Swiftにシェアを奪われている状況です。ただ、Swift内にObjective-Cを記述する仕組みがあるため、まったく利用されていないとは言い切れません。
他にも、SwiftはWebアプリケーションやWebサーバーの実装にも利用できます。スマートフォンアプリなどと連携して利用することが可能であり、利用の幅が年々広がっているプログラミング言語なのです。
Swiftでできること5選
続いてはSwiftでできることを具体的にご説明していきます。
iOSのアプリ開発
Swiftが利用される有名な場面は、iOSアプリの開発です。iOSはiPhoneやiPadなどに利用されるOSで、これらの端末で利用するアプリを開発するためにSwiftは必須の状況です。
基本的にすべてのアプリを開発できるため、ピンポイントにこのアプリだけ開発できるというものがありません。例えばSwiftを利用することで以下のアプリを開発できます。
- 決済アプリ
- ポイントカードアプリ
- ゲームアプリ
- 地図アプリ
- 天気アプリ
- 電子書籍アプリ
Swiftで開発できるアプリの具体例を挙げるとキリがありません。現時点でiPhoneやiPadで動作しているアプリならば、このSwiftで実装できると考えてよいでしょう。iPhoneやiPadのアプリについてできないことはないと考えて差し支えありません。
ただ、SwiftはiPhoneやiPadアプリのフロントエンドなど、端末の内部で動く部分のみを実装します。実際に細かな処理を実行する際は、APIを利用してサーバーで処理することも多々あります。そのためSwiftだけでアプリが完成するかと問われるとそうではありません。
時にはSwift以外のプログラミング言語が必要となり、アプリから呼び出しできるようにAPIの実装まで求められます。iPhoneやiPadのアプリを開発するプログラミング言語ではありますが、他のプログラミング言語との関係についても理解しておきましょう。
MacOSアプリの開発
スマートフォンだけではなくMacBook、MacBookAir、MacBook Proなどパソコンで動作するアプリケーションの開発もできます。一般的にスマホで動作するアプリとパソコンで動作するアプリは別のプログラミング言語で実装されますが、Apple社の製品についてはSwiftだけで実装可能です。
パソコンとスマートフォンは性能に違いがあるため、同じSwiftを利用した開発でも実装できるものが異なります。例えば、MacOSアプリであれば、大量データの処理や画像・動画の編集も容易です。スマートフォンで処理できる場合もありますが、処理内容によっては高速で処理できます。
なお、Swiftを習得しておけばスマートフォンアプリの開発もパソコンアプリの開発もできますが、実装方法には違いがあります。それぞれに独自のルールなどが存在しているため、「どちらかを習得していれば良い」というわけではありません。Swiftの基礎は学びつつ、スマートフォン向け、パソコン向けの知識も習得することが求められます。
Apple Watchアプリの開発
Apple社が発売する製品の中でも人気が高いApple Watchのアプリ開発もSwiftで行えます。Apple Watchといえば世界中の販売数が非常に多い腕時計であり、Apple Watchアプリの開発も需要が高まっている状況です。
Apple Watchアプリについて理解されていない人もいますが、これはApple Watchの中で動作するアプリを指します。Apple WatchはiPhoneなどと連携して利用することがあり、この連携などの処理にApple Watchアプリが利用されているのです。また、Apple Watchを利用してデータを収集するような作業にもアプリが活用されています。
デバイスの需要が高まっているため、アプリの開発需要も高まり続けています。しかし、エンジニアの数はまだまだ不足しているのが事実です。SwiftでApple Watchアプリの開発もできることを理解して、この分野で活躍できるエンジニアを目指すのも良いでしょう。
Apple TVアプリの開発
近年は目にする機会が減ってしまいましたが、SwiftはApple TVアプリの開発にも対応しています。こちらはApple TVで動作する「動画再生アプリ」などです。標準で搭載されているものに加えて、動画配信サイトなどが提供しているものは「Apple TVアプリ」として開発されています。
Swiftを利用して開発できるものではありますが、Apple TVの需要が限られていて、なおかつアプリの種類や更新頻度も限られている状況です。そのため、Apple TVアプリの開発はできますが、あまりできることとしては認識されていないようです。Swiftを利用して別のアプリを開発している人が、必要に応じてApple TVの開発もしているケースが見られます。
とはいえ、Swiftを利用しApple TVアプリが開発できることは間違いありません。実際に関わることは少ないかもしれませんが、Swiftでできることとしては認識しておきましょう。
Webアプリケーション・Webサーバー
SwiftはApple社の端末内で利用するプログラミング言語との認識がありますが、WebアプリケーションやWebサーバーの開発にも利用できます。しかも、これらの実行環境はApple社のデバイスである必要がなく、一般的なLinuxのWebサーバーで動作させることが可能です。
今までSwiftはWebアプリケーションやWebサーバーの開発には対応していませんでした。そのため、SwiftとWebアプリケーションやWebサーバーを連携するためには、別のプログラミング言語を利用する必要があったのです。例えば、SwiftとObjective-CやSwiftとRubyなどの組み合わせで実装する必要がありました。
しかし、現在はSwiftだけですべてが実装できるようになっています。そのため、スマートフォンアプリをSwiftで実装し、バックエンドで動く複雑な処理もSwiftで実装することが可能です。SwiftでAPIを開発すれば学習コストやエンジニアの確保コストを小さくできるなどのメリットに繋がります。
Swiftでできないこと、不得意なこと
Swiftは利便性の高いプログラミング言語ではありますが、すべての開発に利用できるわけではありません。続いてはSwiftでできないこと、不得意なことについてもご説明します。
人工知能の開発
近年は人工知能の開発がトレンドですが、Swiftは人工知能の開発には適していません。Swiftの機能を駆使すれば人工知能の開発はできますが、積極的に選択すべきプログラミング言語ではないでしょう。
基本的に人工知能を開発する際は、Pythonと呼ばれるプログラミング言語が利用されます。世の中的にはPythonの需要が圧倒的に高いため、特別な理由がない限りSwiftで実装する必要はありません。そもそも、iOS環境下でもPythonは実行できるため、Swiftにこだわる必要がないのです。
プログラミング言語には適性があるため、Apple製品で動作するプログラムのすべてをSwiftで実装する必要はありません。Swift以外のプログラミング言語が適している人工知能については、Swift以外のプログラミング言語を利用しましょう。
組み込み開発
家電製品などハードウェアの内部で動作する組み込みプログラムの開発にも適していません。「iOSの開発ができるため組込みシステムも開発できるのではないか」と思われるかもしれませんが、組み込みシステムと一般的なアプリケーションは大きく異なります。
組み込み開発についてはJavaやC++などのプログラミング言語が利用されます。アップル社の製品についてはこの限りではありませんが、一般的にSwiftで組み込み開発することはありません。
なお、Apple製品の組み込み開発はApple社のエンジニアが製品の発売前に行うものです。販売された製品を利用するエンジニアが組み込み開発をすることはありません。そのため、一般的なエンジニアが関わることはほぼないと考えておきましょう。
速度が求められる処理
Swiftは極端に高速な処理が求められるプログラムには向いていません。比較的高速なプログラミング言語ではありますが、極端に速度が求められるならば別のプログラミング言語を利用しましょう。
高速な処理に対応できない理由は、Swiftの言語仕様にあります。Swiftはメモリ管理の仕方に制限があるため、どうしてもプログラム側で処理を高速化できないのです。そもそも、最適化されたプログラミング言語ではありますが、プログラマの意図に合わせて動いてくれるとは限りません。
どうしても高速な処理が必要ならば、Swiftに似たRustなどのプログラミング言語を選択する必要があります。Swiftに似たプログラミング言語であるため、使い分けなければなりません。
Swift活用方法のトレンド
Swiftがどのように活用されているのかを知るためにはGoogleTrendでの検索結果が参考になります。実際に、今回ご紹介した活用方法を検索してみると以下のとおりです。
iPhoneアプリやMacアプリの開発に関する検索数が多くなっています。比較的、iPhoneに関する検索が多いですが、全体的に多くどちらかに特化しているとは言い切れないでしょう。なお、AppleWatchに関する検索は意外と限られています。
また、SwiftはWebアプリケーションやWebサーバーの開発に利用できるため、これらの検索数が増えています。Swiftが開発に対応したことで検索数が少しずつ増え、今ではアプリ開発と遜色ない程度まで検索されているのです。
まとめ
Swiftで何ができるのかについてご説明しました。基本的にはApple社が提供するデバイスで動作するソフトウェアを開発しますが、一般的なWebアプリケーション開発も可能です。完全に「Apple社向けのプログラミング言語」というわけではありません。
ただ、一般的にはApple社向けのプログラミング言語として認定されています。そのため、Swiftでできることはこれらの製品向けの開発だと認識しておいて良いでしょう。