フリーランスエンジニアとして独立したい!気になる年収や需要は?

フリーランスエンジニアとして独立したい!気になる年収や需要は?

「働き方改革」の影響もあり、日本人の仕事に対する価値観が多様化しています。エンジニア職種を専門とする人の中にも、フリーランスとして働く人がいますが、憧れはあっても、いざ自分が独立するとなると収入面や需要面を不安に感じる人も多いのではないでしょうか。本記事では、フリーランスエンジニアの需要や年収相場、年収を左右する要素などについて解説し、独立を考えている人の疑問に答えていきます。

フリーランスエンジニアの働き方

「フリーランス」と聞くと、自分の腕1本で稼ぐプロフェッショナルというイメージを持つ人も多いでしょう。しかし、実際には、そのような働き方だけではなく、さまざまな働き方をしている人がいます。ここでは、大きく副業型と独立型に分けて説明していきます。

副業型フリーランス

副業型フリーランスとは、企業に会社員として勤務しながら、帰宅後や週末などの空いた時間に個人として仕事を受注するという働き方のフリーランスを指しています。副業型フリーランスの特徴としては、安定した給与を確保しながら、個人として別の収入源を確保できるという点や、完全に独立する準備段階と位置づけて活動する人もいるという点を挙げることができます。いきなり勤めている企業を辞めてフリーランスになったのでは、仕事が入ってこないという状態になる心配もあります。

しかし、企業で勤めながらであれば、安定した収入を得ながら、フリーランスとして独立した場合にも生計を立てられる土台を築くことが可能です。一方で、副業を解禁している企業に勤めていないと活動が難しいという点がデメリットとしてあります。隠れてフリーランスとして仕事をするのは難しいので、副業可能の企業に勤めている人の方が、副業型フリーランスとしては活動しやすいかもしれません。

独立型フリーランス

独立型フリーランスとは、企業と雇用契約を結ばずに、外部の人間としての立場で仕事を受注するという働き方をするフリーランスのことを指しています。独立型フリーランスの特徴は、企業に所属をしていないため、仕事の量や進め方などに関して、自分のペースで自由に働くことができるという点が挙げられます。得意分野を活かすことで、会社員として働くよりも収入を大きく増やせる可能性があるところも、独立型フリーランスの魅力といえるでしょう。副業型フリーランスと異なり、時間を自由に使って仕事を入れることができるので、収入を増やしたければ仕事を多く受注するという選択も取ることが可能です。

しかし、独立型フリーランスの場合は、仕事の管理だけでなく、税金や社会保険などの自己管理も必要になります。企業勤めと異なり自分で作業をしなくてはいけないので、その点が少々面倒に感じるという人もいるかもしれません。

フリーランス人口とエンジニア需要はともに増加傾向

国内のフリーランス人口増加に関するデータに関して、大手クラウドソーシングサイトが実施した「フリーランス実態調査 2019年度版」によると、2015年の913万人から2019年は1087万人と22.6%の増加傾向にあることが読み取れます。つまり、年々フリーランスとして働くという選択をしている人が増えているということです。このように、フリーランス人口が増加した背景としては、終身雇用制度の崩壊で働き方の選択肢が多様化したことや、将来の年金額への不安から自力で稼ぐ道を模索する人が増えたことなどが原因と考えられています。

また、エンジニアについては、高い需要があることが分かるデータが出ています。独立行政法人情報処理推進機構社会基盤センターの「IT人材白書2019」によると、IT人材の不足を感じている企業が多いことが分かります。具体的には、IT人材の量的不足を感じる企業のうち、大幅に不足と感じているのが31.9%、やや不足と感じているのが60.1%で、合計すると92.0%が人材不足を感じているとのことです。さらに、IT人材の質的不足を感じる企業のうち、大幅に不足と感じているのは31.8%、やや不足と感じているのは60.3%で、 合計92.1%が人材の質的不足を感じているようです。

このように、IT人材が不足していると考えている企業が多いのですが、エンジニア需要増加になった背景としては、世界的なIT技術競争の激化から人材の取り合いが起きていると考えられます。日本でも2017年以降、エンジニア不足が顕著になっているといわれています。そのため、フリーランスでエンジニアとして活躍したい人の活動場所は多くあることが分かるでしょう。

会社員とフリーランスのエンジニア年収相場

フリーランスエンジニアの年収は、経験やスキル、クライアント数や働き方などによって大きく変わっていくので、一概にいくらと断定するのは難しいです。しかし、独立型フリーランスエンジニアの場合、会社員よりも年収が高くなる傾向があることは調査の結果、分かっています。ここでは、それぞれの年収のボリュームゾーンについて説明していきましょう。

会社員エンジニアの年収相場

会社員エンジニアの年収相場は、450~550万円程度がボリュームゾーンだといわれています。なお、会社員エンジニアの年収に見られる傾向としては、年齢が上がるにつれて年収も上がっていく傾向にあるものの、50歳前後で横ばいとなるという点があります。特に、日本の会社員エンジニアでは1000万円の年収を得るのは難しいようです。そのため、700万円前後が会社員エンジニアとして得られる年収の上限となっています。安定してお給料がもらえるという点では、会社員エンジニアは良いですが、高い年収が欲しいと考えている人にとっては、ある程度の歳になると年収も上がらなくなるので、不満に感じることもあるかもしれません。

フリーランスエンジニアの年収相場

一方、フリーランスエンジニアの年収相場は、650~750万円程度がボリュームゾーンとなっています。フリーランスエンジニアの年収に見られる傾向としては、会社員エンジニアの年収に比べて、平均値が200万円ほど高い傾向にあるという点が挙げられるでしょう。また、フリーランスエンジニアの場合は、年収が900~1000万円になる人も一定数存在しています。会社員と同じく年齢とともに年収も上がる傾向がありますが、フリーランスエンジニアの場合は、50歳を超えると年収が下がる可能性もあります。

しかし、年収が下がる理由は実働時間が減る、計画的早期リタイアを実現させているなど、さまざまな可能性があるので一概には、50歳を超えると年収が下がるとはいえません。

フリーランスエンジニアになると年収が増える理由

フリーランスエンジニアとして独立後の年収変化に関するデータについて、大手クラウドソーシングサイトの「フリーランスエンジニア働き方調査」(2019年1月発表)の結果が出ています。フリーランスエンジニアとして独立後、年収が上がったのは73%、年収は変わらないという回答が18%、年収が下がったという回答が9%(年収400万円以上の人が対象)であるようです。この結果から、フリーランスエンジニアとして独立をすると年収が上がった人が多いということが分かります。

フリーランスとして独立すると年収が上がりやすい理由としては、まず、自分が得意とする分野の仕事だけを選べるので、効率よく稼ぐことができるという点を挙げることができます。会社員時代は昇給が難しいケースもありますが、フリーランスの場合はやり方によっては単価交渉が可能です。自分が納得できる金額まで交渉して仕事を受けることができるので、作業のモチベーションも上がるでしょう。また、フリーランスになると、会社員時代の「サービス残業」部分が報酬に反映されやすくなる点も、年収が高くなった一要因であると考えられます。

フリーランスは年収アップを自動的に約束する働き方ではありませんが、自分次第で年収アップが可能といえるでしょう。そのため、フリーランスエンジニアとして独立すると年収がアップする可能性があるといわれています。

フリーランスエンジニアの年収を決める要素

フリーランスエンジニアの年収を決める要素はいくつかありますが、大きく「エンジニア」としての要素と「フリーランス」としての要素に分かれるので、それぞれについて説明していきます。

「エンジニア」としての要素

フリーランスエンジニアとして活躍するには、エンジニア特有のスキルの有無が重要になります。ここでは、具体的にどのような要素が重要になってくるか説明していきます。

需要が高い言語知識

エンジニア特有のスキルとして、言語知識を有しているかどうかは重要なポイントになります。言語知識があるかどうかで、年収を左右するとも言われているのです。受注先の企業が使用するプログラミング言語に精通していることは仕事を得るうえで重要な要素です。たとえば、Androidアプリや企業の業務管理などに利用される「Java」をはじめとして、機械制御システムやOS開発などに利用される「C言語」はともに歴史が古く幅広い分野で採用される言語なので鉄板とされています。

また、FacebookやGoogleで採用されている「Python」、iPhoneやMac用に開発された「Swift」はJavaやC言語よりも少ないソースコードで記述ができるので、需要が伸びている言語であるといえるでしょう。企業側から需要が高い言語を扱うことができれば、その分案件を受注しやすいので、年収アップにもつながります。

希少または高度な技術

また、希少または高度な技術を持っていることも重要です。対応できる人が少ない技術や、高度な技術を持つことも年収にプラスの影響を与えるでしょう。Googleが発表した、C言語の代わりにツール開発などができる「Go」や、Androidの公式開発言語として採用され、Javaよりも簡潔な記述が可能な「Kotlin」は比較的新しい言語で海外での注目度が高くなっています。しかし、日本ではまだ習得している人が少ないため、習得すれば希少な存在となれる可能性があります。また、ブラウザ上で動的な表現(ポップアップなど)を可能にする「JavaScript」は言語以外に覚えるべき要素が多く、難易度が高いです。

サーバーサイドのJavaScriptとして開発された「Node.js」もJavaScriptの知識が必要になるので、需要があっても人材の確保が困難なのが現状になります。また、設計だけでなく、コンサルやマネジメント経験もあるなど、対応できる工程の範囲が広いことも有利になるでしょう。

最新技術トレンドの把握

さらに、フリーランスエンジニアとして活躍し続けるためには、最新技術トレンドの把握が欠かせません。自分が強みを持つ言語スキルの他にも、世の中の需要を意識した勉強の継続が大切です。柔軟な対応ができるようになれば、仕事のチャンスにも恵まれやすくなるでしょう。

マシンの充実度

フリーランスエンジニアは会社員と違って、必要な機材はすべて自分で用意しなければいけません。PCはもちろん、受注先とのやり取りに「Skype」を利用することもあるため、インターネット環境も整っている必要があります。機材の準備はそれなりの費用が必要なので、独立前にしっかり準備することが大切です。

「フリーランス」としての要素

エンジニアとして優秀なだけでは独立後に苦労する可能性があります。技術以外に必要な「フリーランス」としての要素にはどのようなものがあるか説明していきます。

社会性

フリーランスエンジニアには専門の技術以外にも、企業とやり取りするための社会性が必要となります。特に、コミュニケーション能力の高いエンジニアは仕事を受注したり、継続してもらったりする面で有利です。コミュニケーション能力が高ければ、「人脈力」や「営業力」などのスキルも身につきやすいので、普段から意識して社会性を高めるようにすると良いでしょう。

管理能力

フリーランスエンジニアには、高い自己管理能力が求められます。フリーランスの場合、1人で仕事を請け負うため、体調不良などによる納期の遅れが信頼性の低下につながりやすいので、気を付けなくてはいけません。さらに、企業に勤めていた時代は会社が処理してくれていた税金や社会保険の手続きなども自分で対応することになるので、ある程度の経理スキルも必要となるでしょう。

フリーランスエンジニアが効率よく仕事を受注する方法

フリーランスエンジニアが効率よく仕事を受注するためには、「案件ナビ」のような仕事を受注できるエンジニア専門の情報サイトとつながることが大切です。「案件ナビ」のメリットとしては、国内数千社の企業が豊富な案件を掲載していることや、専任のコーディネーターが案件を紹介してくれること、サポート体制が充実している点を挙げられます。企業は新卒・中途採用で確保できなかったエンジニアを外部人材の活用で補おうと積極的になっているので、このようなサイトに登録をして仕事を探すと効率よく受注できるでしょう。

フリーランスエンジニアとして独立すると、最初の仕事を受注するのが大きな壁となるので、まずは仕事を得やすい環境に自分を置くことで不安が軽減されるというメリットもあります。

フリーランスエンジニアは需要が高い!自分の武器で年収アップも可能!

労働力不足の日本では、エンジニア需要は今後も続くことが予想されています。自分の得意分野を活かして自由な働き方ができる時代になったことを考えると、日本もフリーランスとしてチャレンジしやすい環境が整いつつあるといえるでしょう。完全に1人でスタートするのは不安という人でも、案件ナビのような場所があれば挑戦しやすいので、気になる人は会員登録をしてみてください。


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