AWS認定資格の一覧|資格の予約・申込方法

AWS認定資格の一覧|資格の予約・申込方法

AWS認定資格は2022年6月現在で12種類あります。時折、統廃合や新設が行われますが、近年はその12種類で落ち着いています。

同じAWSに関する資格が12種類もあることで「どの資格がどのようなスキルの証明なのか」を理解できていない人は一定数いるようです。今回はAWS認定資格の試験内容と受験方法を解説します。

AWS認定資格の一覧:FOUNDATIONAL


AWS認定資格の中でも特に簡単なものがFOUNDATIONALに分類されるものです。まずは、こちらのレベルから解説します。

Cloud Practitioner

レベル 基礎コース
試験時間 90分
受験料金 11,000円
形式 65 個の質問 (複数選択または複数応答のいずれか)
受験方法 ピアソン VUE および PSI、テストセンターまたはオンラインでの監督付き試験

AWSの基本的なスキルを証明できる認定資格です。6ヶ月程度の利用経験があり、ITサービスやAWSの基本知識があれば受験可能です。

また、AWSの専門知識については「コアサービスとユースケース」「AWSの料金体系」「サービスの提供モデル」などが理解できていると良いでしょう。純粋な機能面だけではなく、料金などAWSの利用において知っておくべき知識も問われている点に注意が必要です。

また、クラウドに関する基本的な知識についても問われます。AWSに限ったスキルではなく、基本中の基本まで問われると考えておきましょう。

AWS認定資格の一覧:ASSOCIATE


AWS認定資格の中で標準的なスキルを証明できるのがASSOCIATEに分類されるものです。続いてはこちらのレベルを解説します。

Solutions Architect – Associate

レベル アソシエイト
試験時間 130分
受験料金 15,000円
形式 65 個の質問 (選択肢式と複数回答式のいずれか)
受験方法 ピアソン VUE および PSI、テストセンターまたはオンラインでの監督付き試験

AWSのシステム設計に関する基本的なスキルを証明する資格です。1年以上の利用経験があり、特にAWSの設計とコストについて理解していることが求められます。

単純なネットワーク的な設計だけではなく、AWSのサービスの理解が重要です。例えば、ワークロードのデプロイや管理などについても問われ、セキュリティコントロールも必要となります。コンプライアンス要件に関するスキルも必要です。

また、コマンドラインインターフェースの使用方法についても理解しておきましょう。アーキテクチャの構築にはCLIを利用する場面が多々あり、こちらについても出題されます。

Developer – Associate

レベル アソシエイト
試験時間 130分
受験料金 15,000円
形式 65 個の質問 (選択肢式と複数回答式のいずれか)
受験方法 ピアソン VUE および PSI、テストセンターまたはオンラインでの監督付き試験

AWSでのシステム開発経験とスキルを証明できる認定資格です。少なくても1年程度はAWSで開発経験があり、プログラミング言語の理解があることが求められます。

AWS認定資格であるため、責任共有モデルやアプリケーションライフサイクルに関する理解が問われます。また、クラウドネイティブに適したコードの記述ができるかどうかも問われます。

さらに、AWSの各種サービスをプログラムから呼び出すため、APIやCLIの起動方法についても理解が必要です。各種サービスを連携して1つのサービスを仕上げなければなりません。

SysOps Administrator – Associate

レベル アソシエイト
試験時間 180分
受験料金 15,000円
形式 65 問 (単一選択/複数選択/試験ラボ)
受験方法 ピアソン VUE および PSI、テストセンターまたはオンラインでの監督付き試験

クラウドのオペレーションに関するスキルを証明する資格です。AWSには独自のオペレーションがあるため、実務経験1年程度で固有のオペレーションを理解できていないと対応できません。

運用に関する認定資格であるため、ワークロードのデプロイや管理などが重要視されます。また、関連してセキュリティマネジメントやコンプライアンス対応の実装もできなければなりません。

なお、基本的な運用のフレームワークは、AWSから指針が示されています。これらについて理解できていることも重要です。

AWS認定資格の一覧:PROFESSIONAL


AWSの特に高いスキルを証明できるのがPROFESSIONALに分類されるものです。取得のハードルは高いですが、これらについてもご説明します。

Solutions Architect – Professional

レベル プロフェッショナル
試験時間 180分
受験料金 30,000円
形式 75 問 (択一または多肢選択式)
受験方法 ピアソン VUE および PSI、テストセンターまたはオンラインでの監督付き試験

AWSでのアーキテクチャ設計やデプロイについて、ハイレベルなスキルを持つと証明できる資格です。2年以上の利用経験が求められ、AWSについて幅広く理解していなければ対応できません。

アーキテクチャのように基本的な理解だけではなく、詳細な理解が重要となります。また、アーキテクチャの構築にあたって重要な、WindowsやLinuxなどサーバーOSのスキルも必要です。

さらに、システムを提供する立場として、エンタープライズ要件の考慮も求められます。単純にシステムを構築するのではなく、障害対応やコストなど総合的な観点から最善の方法で構築できなければなりません。

DevOps Engineer – Professional

レベル プロフェッショナル
試験時間 180分
受験料金 30,000円
形式 75 問 (択一または多肢選択式)
受験方法 ピアソン VUE および PSI、テストセンターまたはオンラインでの監督付き試験

AWS環境の運用や管理において、大規模かつ複雑でも対応できるスキルを証明するものです。2年以上の管理経験があり、AWSのサービスを細かく理解していることが求められます。

運用に関するハイレベルな資格であるため、AWSのサービスを網羅的に理解しなければなりません。運用に関するサービスだけではなく、運用される側のサービスも理解するのです。運用スキルが問われるアソシエイトとは、若干観点が異なります。

なお、運用のベストプラクティスは年々変化するものです。AWSはこれに対応しているため、最新の手法とAWSのサービスを常に関連付けながら学習する必要があります。

AWS認定資格の一覧:SPECIALTY


AWS認定資格の中でも特定のサービスに特化したものがSPECIALTYです。上記でご説明した認定資格とは異なり、幅広いサービスのスキルを証明するものではありません。こちらも一覧でご説明します。

Advanced Networking – Specialty

レベル 専門知識
試験時間 170分
受験料金 30,000円
形式 65 個の質問 (選択肢式と複数回答式のいずれか)
受験方法 ピアソン VUE および PSI、テストセンターまたはオンラインでの監督付き試験

AWSで複雑なネットワークタスクを処理できることを証明できる資格です。AWSに限らずネットワークアーキテクチャの経験が5年以上必要とされるレベルの高いものです。

また、AWSでネットワークを構築できるだけではなく、オートメーションについても理解が求められます。AWSはネットワークの自動化にも対応しているため、これらを用いて最適化できなければなりません。

他にも、セキュリティに関するサービスのスキルが必要です。AWSはセキュリティ向上を目指し多くのサービスを提供しているため、それらのサービスをネットワークとうまく組み合わせて理解する必要があります。

Data Analytics – Specialty

レベル 専門知識
試験時間 170分
受験料金 30,000円
形式 65 個の質問 (選択肢式と複数回答式のいずれか)
受験方法 ピアソン VUE および PSI、テストセンターまたはオンラインでの監督付き試験

AWSを利用してデータ分析ができることを証明できるスキルです。データ分析の設計から構築、運用保守まで幅広いスキルが求められます。

AWSのサービスについては2年程度の利用経験があれば良いとされています。ただ、データ分析については5年程度の経験が必要とされ、レベルの高い問題が出題される試験です。

なお、データ分析の考え方は曖昧であり、利用するサービスに応じた定義付けが必要です。こちらの試験においても「AWSのサービスを利用する場合」にどのような定義でデータ分析を進めるのか考えることが求められます。

Database – Specialty

レベル 専門知識
試験時間 180分
受験料金 30,000円
形式 65 個の質問 (選択肢式と複数回答式のいずれか)
受験方法 ピアソン VUE および PSI、テストセンターまたはオンラインでの監督付き試験

オンプレミスやAWSのデータベースに関するスキルを証明できる資格です。AWSでのスキルに限らず、データベース全般のスキルが証明できる点が他の認定資格とは異なっています。

データベースに関する幅広いスキルが必要になるため、5年程度の実務経験が必要です。また、AWSなどクラウドベースでのデータベース利用経験も2年程度必要です。データベースに関する十分なスキルが必要だと考えておきましょう。

なお、AWSには数多くのデータベースサービスが存在します。それらの特徴と違いも適切に理解できていなければなりません。

Machine Learning – Specialty

レベル 専門知識
試験時間 180分
受験料金 30,000円
形式 65 個の質問 (選択肢式と複数回答式のいずれか)
受験方法 ピアソン VUE および PSI、テストセンターまたはオンラインでの監督付き試験

AWSで機械学習を実装できるスキルがあると証明できます。AWSは機械学習に関する多くのサービスを提供しているため、これらを使いこなせることを意味するのです。

単純な使い方はもちろん、機械学習のアルゴリズムの理解も重要です。機械学習の開発や設計に関するスキルも問われるため、表面的な理解だけでは対応が難しいでしょう。機械学習のフレームワークなどを理解し、それをAWSでどのように実装するかが問われます。

Security – Specialty

レベル 専門知識
試験時間 170分
受験料金 30,000円
形式 65 個の質問 (選択肢式と複数回答式のいずれか)
受験方法 ピアソン VUE および PSI、テストセンターまたはオンラインでの監督付き試験

AWSのソリューションを利用して、セキュリティを高めるスキルを証明します。セキュリティは今の時代重要な要件であるため、AWSでは独自の認定資格として存在しているのです。

サービスなどセキュリティソリューションの理解だけではなく、設計や実装に関する経験が重要です。セキュリティ対策には一定の理論があるため、合格は難しいでしょう。

また、AWSが独自に暗号化したり制御したりしている部分もあります。そのようなセキュリティ管理の理解も必要です。

SAP on AWS – Specialty

レベル 専門知識
試験時間 170分
受験料金 30,000円
形式 65 個の質問 (選択肢式と複数回答式のいずれか)
受験方法 ピアソン VUE および PSI、テストセンターまたはオンラインでの監督付き試験

AWS社はSAP社と連携しAWS上でSAPの構築ができるようになっています。オンプレミスのSAPとは少々異なるスキルが求められるため、専用の認定資格が用意されています。

ただ、求められるスキルの多くはSAPに関するもので、AWSに関するものは運用ワークフレームに沿ったものが中心です。新しい資格で用途も限られるため、ここでは割愛させていただきます。

認定資格の申し込み方法

最後にAWS認定試験を受験するにあたって、申し込み方法などをご説明します。

AWS認定資格への申し込み

まずは試験を受験するために申し込みをしなければなりません。申し込みにあたっては、受験料を支払うクレジットカードとAmazonアカウントが必要です。Amazonアカウントについてはなければ新たに作成しておきましょう。

どちらも準備ができればAWS認定資格の公式サイトにアクセスしましょう。上記のアカウントでサインインして、AWS認定試験のアカウントを作成します。Amazonアカウントと別物であるため、初回はAmazonアカウントの情報を利用して認定試験用のアカウント作成が必要です。

アカウントの作成が完了すれば、AWS認定資格の受験申し込みや結果の照会が可能となります。認定試験用のアカウントから申し込みする流れであるため、まずはアカウントの作成から済ませておきましょう。

バウチャーの購入と予約

アカウントの作成が完了すれば、バウチャーを購入して試験を予約します。マイページから購入や予約ができるため、操作について特に心配する必要はありません。指示に従って画面遷移していけば簡単に予約できるはずです。

なお、受験にあたってはオンラインかテストセンターを選択する必要があります。どちらにもメリットやデメリットがあるため、公式サイトの説明を読み自分に適した方法を選択しましょう。

まとめ

AWS認定資格についてご説明しました。現在は12種類の認定資格が存在しているため、証明したいスキルに応じて適切なものを受験するようにしましょう。試験ごとに証明できるスキルやレベルが異なるため、比較して受験することが重要です。

受験方法は難しいものではなく、インターネットから申し込みをするだけです。オンライン受験と試験センターを選択できるため、自分の都合が良い方を選択すると良いでしょう。ただし、オンラインでの受験には条件があるため注意が必要です。

情報処理試験のように受験日の指定はありません。自分の好きなタイミングで受験ができるため、合格できると思ったタイミングでチャレンジしてみるようにしましょう。

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