危険な案件の特徴とは?フリーランスエンジニアが避けるべき現場を見抜く!

危険な案件の特徴とは?フリーランスエンジニアが避けるべき現場を見抜く!

エンジニアが働く可能性のある現場は多岐にわたり、それらの中にはブラックな現場も含まれています。IT業界は働き方改革が進み、健全な環境が増えていますが、すべてがそうではありません。残念ながら、エンジニアにとって働きづらい環境も残っています。

ただ、そのような環境が残ってはいるものの、フリーランスエンジニアならば自分で避けることが可能です。今回は、過酷な案件にアサインされないためにも、危険な案件の特徴や避けるべき現場の見抜き方を解説します。

フリーランスエンジニアでも過酷な状況に陥る

会社員とは異なり、フリーランスエンジニアは自分で仕事を選択できます。そのため「過酷な案件にアサインされることはないだろう」と考える人が多いかもしれません。しかし、実際にはフリーランスエンジニアでも危険な案件にアサインされてしまう可能性があります。

極端に短納期案件

フリーランスエンジニアが避けるべき案件として、極端に短納期のものが挙げられます。納期が短いということは、何かしらトラブルが起きる可能性があり、危険な案件だと考えてよいでしょう。契約している時間以上に稼働して、進捗を上げなければ間に合わないかもしれません。

一般的に、最初から短納期の案件は限られています。どうしてもやむを得ない事情があるケースも見受けられますが、現実的なタイムラインを引くケースが大半です。短納期であるということは、これまでに何かしらの問題が起きていると疑われます。

ただ、短納期の案件は単価が高くなりがちです。負担が生じても、効率よく稼ぎたいのであれば、選択の余地はあるかもしれません。

クライアント先への常駐

フリーランスエンジニアの案件で多いものとして、クライアント先への常駐があります。週5日ではなくとも、数日はクライアント先に出社しなければならないものが多い状況です。

このような案件は非常に多いですが、内容によっては危険なものになりかねません。避けると案件の数が少なくなってしまいますが、注意することを心がけましょう。

例えば、常駐先のクライアント担当者が、外部のフリーランスに対して横柄な態度をとることがあります。精神的な負担となってしまい、パフォーマンスが下がるのです。他の案件やプライベートに影響する可能性があり、危険な現場だといえます。

また、常駐していることでクライアントとの会話が多くなり「口頭では伝えた」ということが起こりかねません。契約書に書かれていないことを依頼され、正式に依頼したつもりであったと主張されるのです。これも大きなトラブルの原因になりかねず、避けるべき現場だといえます。

フリーランスエンジニアが知るべき危険な案件の特徴


上記では例として、フリーランスがアサインされる可能性のある、危険な案件について紹介しました。続いては、危険な案件にはどのような特徴があるのか解説します。

同じ案件が長期間募集されている

フリーランスエージェントなどを利用する場合、長期間募集されている案件は危険かもしれません。単価があまりに安いなど、応募されないことが目に見えている場合は別問題ですが、条件が良いものには注意しましょう。担当者が辞めてしまい、繰り返しフリーランスエンジニアが募集されている可能性があります。

何度も募集されているということは、プロジェクトの環境に問題があると推測せざるを得ません。プロジェクトマネージャーやクライアント、他のエンジニアなどに問題があるのでしょう。そのような案件に参画することは、自分の身を削ることになりかねないため危険です。

なお、案件の獲得方法によっては、過去に同じような募集が出ていたかどうかを確認できません。クライアントと面談などがあるならば、その時に質問し、危険な案件ではないか確認するようにしてみましょう。

相場よりも案件単価が高い

フリーランスエンジニアの募集は、概ね相場に沿った金額でおこなわれます。プロジェクトの内容や求められるスキル、時間などに応じて単価が決定されやすく、これらに加えてプロジェクトの予算なども加味されるのです。

さまざまな要素が噛み合うため、案件の相場には多少の幅があります。しかし、著しく相場よりも高いならば、何かしら危険な様子があると考えると良いでしょう。例えば、プロジェクト環境が悪いことで辞める人が多発していたり、要件が曖昧でこれからの炎上が予想されたりするのです。

なお、相場よりも高いことに納得できる理由があるならば心配はありません。例えば、業界歴の長い人や有資格者を求めている場合です。極端に単価が高いと危険な案件だと疑われますが、総合的な評価も求められます。

プロジェクトの人員が過剰

案件の規模に対して、アサインされている人員が過剰ならば、危険な現場かもしれません。全体の統率が取れておらず、次々に新しい人を投入している可能性があります。プロジェクトにアサインされても、業務が適切に割り振られず、無駄な時間を過ごすかもしれません。

また、何かしらの業務が割り当てられても、同じ業務や似た業務を別の人が担当しているケースがあります。結果、取り組んだ内容が無駄になってしまうケースがあるため、ここは注意しなければなりません。

アサインされている人数は、案件の募集要項からは確認できないケースが大半です。エージェント経由やプロジェクトアサイン前の面談にて、どのような状況なのか確認するようにしてみましょう。

クライアントのリテラシーが不足している

クライアントのリテラシーが不足していると、危険な方向性の案件になりかねません。例えば、何度も要件が変更になったり、フリーランスを含む各担当者に無理な要望が出されることがあります。内容によっては再見積もりが必要ですが、クライアントがそれを理解していないとトラブルになりかねません。

もちろん、ITリテラシーが不足しているために、ベンダーへ外注している場合もあります。ただ、プログラミングなど専門的な内容であればまだしも、見積もり条件を理解しないなどの事態は、社会人として仕事の進め方を理解していないと言わざるを得ません。システム開発に限らず、取引そのものが危険な案件と考えられるのです。

開発ベンダーのスキルが低い

他に開発ベンダーがいる場合、このベンダーのスキルが低いと危険な案件であることが疑われます。ベンダーのスキルが低いと、それだけ品質も悪いことが予想されるため、プロジェクト全体で進捗の悪化などのトラブルが起きかねないからです。

また、仮に開発ベンダーのスキルが低くとも、フリーランスエンジニアが口出しできる部分ではありません。どちらもクライアントから仕事を依頼されている立場であるため、意見するとトラブルになりやすいのです。このようなクライアントとの上下関係も相まって、開発メンバーのスキルが低いと、危険な状況に陥りやすくなります。

フリーランスエンジニアが危険な案件を回避する方法


自分の身を守るためには、負担がかかる危険な案件に参画しないことが重要です。続いては、フリーランスエンジニア自身が、自分の身を守るためにやるべきことを解説します。

エージェント経由で案件に参画する

安定して案件を獲得し、なおかつ自分の身を守るためには、エージェントを経由する方法が無難です。フリーランスエンジニア向けのエージェントが存在するため、サイトなどに登録して案件を紹介してもらいます。

フリーランスエージェントを利用すれば、プロジェクトについての質問が可能です。個人で案件を探していると、細かく質問できない場合がありますが、エージェントならばこれがありません。プロジェクトの炎上状況など、本来ならば聞きづらい内容でも、代わりに問い合わせてもらえます。

また、フリーランスエージェントを利用していると、単価の交渉を依頼可能です。自分では交渉しにくくとも、一緒に交渉してもらえるため安心できます。仮に、負担が大きく避けるべき案件だとしても、単価を高めてもらえるならば検討の余地があるでしょう。働き方の選択肢を増やす意味でも、フリーランスエージェントの活用はおすすめです。

契約条件を明確にする

クライアントと契約するにあたって、契約条件は明確にしておきましょう。働き方や受注範囲については、契約書に明記しておくことが重要です。このような記載がないと、クライアントから一方的に仕事を押し付けられてしまい、負荷の高い環境での仕事を強いられてしまいます。

特にIT業界では、仕様変更などに基づき業務内容が変化するケースが多々あります。この時、契約書に対応方針について明記しておかないと、すべてフリーランスエンジニアへ押し付けられてしまうかもしれません。このような状況が、危険であることはいうまでもないでしょう。

なお、契約書の作成は専門的な知識が求められるため、フリーランスエンジニアだけでは対応できないことがあります。何かしら不安があるならば、エージェントなどを活用して、契約時から専門家のサポートを受けることを考えましょう。

炎上案件に参画しない

積極的に炎上案件に参画することはおすすめできません。単価が高いなどの理由から、炎上している過程の案件へ参画する人がいますが、言うまでもなく危険な案件です。状況が落ち着くまで、非常にハードな働き方を強いられてしまうでしょう。

上記でも触れましたが、プロジェクトの状況は事前に確認が可能です。炎上しているかどうかを直接問うことは難しいかもしれませんが、概要については面談などで把握できます。このときに、プロジェクトの進捗が良いと回答してもらえないならば、炎上しているかもしれません。危険な案件と判断したほうが良いでしょう。

ただ、フリーランスエンジニアの中には、非常に強いメンタルを持ち炎上案件を鎮火させるような人がいます。そのため、自分がそのような人間だと感じるならば、あえて炎上案件に参画することも選択肢ではあるでしょう。積極的に勧められることではありませんが、自己責任でのチャレンジを止めるわけではありません。

常駐案件を避ける

可能ならば、クライアント先への常駐案件は避けるようにしましょう。勤務地がクライアント先に固定されてしまうと、自由に働くことが難しくなり、精神的な負担が高まります。また、常駐案件には偽装請負が含まれている場合があり、これも負担になりかねません。

もちろん、エンジニアの種類によっては常駐案件を避けられないことがあるでしょう。例えば、ネットワークエンジニアは、クライアント先で業務に従事することが求められがちです。また、企業秘密であることから、社内での開発が求められることもあります。

ただ、クライアント先に常駐することで、負担が高まってしまうことは事実です。時には在宅と常駐の案件を掛け持ち、自分自身の負担を軽減できるように心がけましょう。

フリーランスエンジニアが危険な案件に参画してしまうとどうなるのか

フリーランスエンジニアが危険な案件に参画すると、心身に支障をきたすケースが大半です。

例えば、精神的な不安が強くなると、ストレスも感じやすくなります。結果、不眠症に陥ってしまうなど、睡眠不足になりかねません。睡眠が不足するとパフォーマンスが悪くなり、クライアントからさらなるクレームを受ける原因となってしまいます。

また、仕事に時間を取られてしまうことで、プライベートな時間を確保できなくなるでしょう。これではリフレッシュできなくなり、これも精神的な疲れに繋がってしまいます。また、家族などとコミュニケーションを取る時間が短くなり、不満を募らせるかもしれません。

まとめ

フリーランスエンジニアが注意したい、危険な傾向にある案件や環境について解説しました。会社員とは異なり、会社が自分の身を守ってくれるわけではないため、必要に応じて自分自身で身を守ることが求められます。

基本的に、危険な案件や環境には、その兆候があります。今回、解説したようなポイントを踏まえることで、ある程度のトラブルからは身を守れるでしょう。過労によって、業務が阻害されるような事態にはならないはずです。

とはいえ、IT業界はプロジェクトの進捗によって、山と谷があります。どうしても負荷を避けられないことがあるため、エンジニアとして、そこも理解しておかなければなりません。

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admin