エンジニアの常識。技術系Q&Aサイトを徹底比較

エンジニアの常識。技術系Q&Aサイトを徹底比較

エンジニアが情報収集する方法はいくつもありますが、その中でもおすすめが技術系Q&Aサイトの利用です。質問者と回答者がやり取りするタイプのWebサイトで、自分と同じような疑問を見つけ出すことでその回答を得られます。

最近は技術系Q&Aサイトが増えていて、それぞれがどのような特徴を持つのか分かりにくい状況です。今回は有名な技術系Q&Aサイトを紹介し、どのように違うのか徹底的に比較します。

技術系Q&Aサイトとは

最初に今回紹介する技術系Q&Aサイトとは、どのようなWebサイトを指すのか解説します。

技術系の質問と回答ができる

大前提として技術系のWebサイトであることが重要です。Q&Aサイトはいくつも存在していますが、それらの中でもIT系などテクノロジーに該当するものを想定しています。

また、Q&Aサイトであるため、質問と回答ができなければなりません。一般的にはユーザー登録することで質問も回答もできるようになります。ただ、一部のQ&Aサイトについては登録なしでの利用が可能です。また、質問だけが可能であり、回答は事前に登録した専門家だけが対応するものもあります。

タグなどによる検索が可能

技術系Q&Aサイトにはカテゴリー分けやタグ付けが存在しています。これらを利用して、必要な情報に素早く辿り着けなければなりません。エンジニアはコアな情報を求めているため、タグ付けが提供されていなければ、必要な情報を入手できないのです。

ただ、どのようなタグを付与するかは、質問者の裁量に委ねられています。ここでは情報を素早く見つけられるように、機能として存在することが重要だと考えましょう。

エンジニアが利用すべき技術系Q&Aサイト7選

続いてはエンジニアの皆さんに利用してもらいたい技術系Q&Aサイトを解説します。それぞれの特徴を紹介するため、自分に適したQ&Aサイトを比較しながら見つけてください。

Qiita

参照:Qiita

Qiitaは、エンジニアに関する知識を記録・共有するためのエンジニアコミュニティサービスです。プログラマーの問題解決や技術情報の交換に特化したSNSともいえるでしょう。記事を投稿したり、他の人の記事に「いいね」やコメントをしたりできます。

また、技術系Q&Aの中でもマークダウンでの投稿に対応している点が特徴です。エンジニアの中には日頃からマークダウンを活用している人も多く、そのような人には使いやすいでしょう。エンジニアがより効率よく質問したり情報を収集したりできるような環境が整っています

加えて、現時点では非常に活発なコミュニティがいくつも存在しています。コミュニティが活発であるほど多くの情報を収集したり人脈の拡大が期待できるため、その点でも魅力的な技術系Q&Aなのです。

Stack Overflow

参照:スタック・オーバーフロー

Stack Overflowは、プログラミングに関する質問と回答を投稿・共有するための世界最大級のコミュニティサイトです。2008年に設立され、現在はプログラマーや開発者をはじめとする技術者たちによって広く利用されています。

Stack Overflowには、様々なプログラミング言語やフレームワーク、データベース、ツールなどに関する質問が数多く投稿されており、その回答数も膨大なものとなっています。投稿された質問に対して、他のユーザーが回答を提供し、その回答が役立った場合は、回答に対して投票できる仕組みが用意されています。

オープンソース開発やWeb開発などの分野で広く利用され、多くの人々が開発において直面する問題を解決するための情報を提供している状況です。また、Stack Exchangeネットワークには、Stack Overflow以外にも、数多くの分野に特化したコミュニティサイトが存在しています。

teratail

参照:teratail【テラテイル】|ITエンジニア特化型Q&Aサイト

teratailは、日本発のプログラミングに関する質問と回答を投稿・共有するためのQ&Aサイトです。Stack Overflowのように世界的な規模を持つサイトではありませんが、日本語での情報共有が可能であることや、日本語での回答や質問が豊富であることから、日本のプログラミング初学者やエンジニアたちの間で広く利用されています。

teratailには、プログラミング言語やフレームワーク、データベース、サーバー、開発ツールなどに関する質問が数多く投稿されています。また、それらについての回答数が多く、利用者は質問を検索するだけでなく、実際に自分が抱えている問題についても解決できます。また、teratailには、複数のユーザーが協力して問題解決に取り組む「コラボレーション機能」もあります。

Zenn

参照:Zenn|エンジニアのための情報共有コミュニティ

Zennは、日本語での技術記事投稿プラットフォームです。技術系の記事やコードを投稿することができ、投稿した記事に対してコメントやいいねを受ける仕組みがあります。

また、GitHubと連携しているため、GitHubアカウントで簡単にログインが可能です。エンジニアはGitHubのアカウントを持っている人が多いと考えられるため、利便性の高いといえるでしょう。複数のアカウントを管理する手間から開放されます。

Zennの特徴として投稿された記事を全体に公開するか、限定公開するか選択できます。また、公開した記事に表示される広告収入の一部を受け取れる「Zenn収益化プログラム」が魅力的です。

日本語のコミュニティでありながら、プログラミング言語やフレームワーク、デザイン、開発手法、ビジネス戦略などの技術系の記事が多く成長を遂げています。特にコミュニティ内での交流が盛んであるため、エンジニアとしてのつながりを広げたい人にもおすすめです。

CodeProject

参照:CodeProject – For those who code

CodeProjectは、プログラマーやエンジニア向けの技術系の記事やチュートリアルを提供するWebサイトです。技術系Q&Aとは少々異なりますが、フォーラムやチャットルームと呼ばれる機能があり、こちらで質問したり回答したりできる仕組みがあります。

技術系Q&A関連サイトの中でも、主にマイクロソフト関連の技術に特化しているのがCodeProjectです。C#、.NET、SQL Serverなどの分野についての情報が多く、エンジニアからも高く評価されています。無料で利用できる豊富なコードやツール、ライブラリ、サンプルアプリケーションがあるため、疑問の解決などに約立つ点がメリットです、

また、日本のみならず世界中の開発者が利用しているため、投稿されている記事やコードも多岐にわたっています。海外のトレンドを踏まえたコードなども公開されていて、日本とは別の観点からスキルアップすることも可能です。日本のトレンドだけでは時代遅れになることもあるため、海外の情報を得られることは魅力的です。

Quora

参照:Quora – 知識を共有し合い、世界を知ろう

Quoraは、世界中の人々が質問を投稿し、他の人々が回答するQ&Aサイトです。2010年に設立され、現在では世界中の利用者に利用されています。技術系に特化していないため技術系Q&Aとは言い切れませんが、歴史が長いため多くの情報が集約されている点がメリットです。

また、Quoraは匿名で質問を投稿できるQ&Aサイトであり、利用のハードルが下がっています。ただ、アカウントを作成すれば、質問や回答の履歴を追跡できるため、基本的にはアカウント作成がおすすめです。

他にも独自の機能として、回答は投票システムによって決定された「優れた回答」が上位に表示されるようになっています。そのため、技術系で必要な情報を集める際は、他の利用者から支持されているものをピンポイントに確認可能です。

Yahoo!知恵袋

参照:Yahoo!知恵袋 – みんなの知恵共有サービス

こちらも技術に特化していないため技術系Q&Aではありませんが、日本で特に利用されているQ&Aサイトです。多くの情報が公開されていて、技術に関する質問や回答も数多くあります。また、SEOがしっかりしているため、検索エンジンにヒットしやすいことから情報を見つけやすいサイトです。

利用者数が多いため質問も回答も多いですが、質の低い回答や質問も増えてしまっています。また、マナーの悪い利用者もいるため、その点は注意しなければなりません。時にはメンタル面でダメージを受けてしまう可能性があります。

とはいえ、日本語のQ&Aサイトで利用者数も非常に多いということは魅力的です。使い方を工夫することが求められますが、そこさえクリアできれば情報をスムーズに集められるサイトに分類されます。

自分に適したQAサイトの選び方

技術系QAサイトの選び方は、以下の点に注意すると良いでしょう。

質問や回答の質

質問や回答の質を重要視しましょう。QAサイトによっては低レベルな質問や回答が繰り返されていて、時間をかけても欲しい情報が手に入らない可能性があります

どのようなサイトにおいても「荒らし」と呼ばれる悪質な利用者がいるでしょう。そのため、質問と回答のやり取りを評価することは難しい側面があります。無視すべき質問や回答が存在するからです。

可能な限りそのようなものを省いた上で、自分に適切な技術系Q&Aであるのか判断しなければなりません。不満な部分があると使いづらくなるため、できるだけ妥協しないようにすべきです。

自分の興味やスキルに合ったトピックの有無

自分の興味やスキルに適したトピックがあるかが重要です。技術系Q&Aによって傾向があるため、特に重要視しなければなりません。

例えば、最新技術についての投稿が活発な技術系Q&Aがあります。それに対して、昔からある技術に関する質問を玄人が丁寧に解説するサイトもあります。どちらにも特徴があるため、自分に適したものを判断しなければなりません。

また、トピックの多さについても意識しておいた方が良いでしょう。数が少ないと新しい分野の情報を集める際に別の技術系Q&Aを探すことから始まってしまいます。やむを得ないこともありますが、これは望ましくないためトピックスは多い方が良いでしょう。

コミュニティの活発さや雰囲気

質問者に対して回答者が必要となるため、コミュニティの活発度合いが重要です。十分に動いているコミュニティでなければ、最新の回答を得られなくなってしまいます。また、自分自身が閲覧するだけであっても、情報が陳腐化していると技術系Q&Aの意味がありません

さらに、積極的に利用したいと考えるならば、雰囲気も意識しておきましょう。例えば、長く利用しているユーザーが多いと新参者はやりにくいかもしれません。実際に参加しないと分かりづらいですが、できるだけ考慮すべきポイントです。

主に利用される言語

どのような言語でやり取りされているかは特に重要です。現在はエンジニアにも英語が求められていますが、日本語の方が理解しやすいエンジニアが大半でしょう。そのため、日本語に対応しているかどうかは特に重要視すべき部分です。

今回ご紹介した技術系Q&Aには日本で生まれたものもあり、日本語でやりとりできるサイトが含まれています。そのため、日本語にこだわる人はそのような技術系Q&Aを利用するのが良いでしょう。エンジニアは効率よく情報を収集するに越したことがないため、言語の壁はできるだけ取り除くべきです。

ただ、世界中の情報を集めるという観点では、英語でやり取りされている英語圏の技術系Q&Aを利用したほうが良いと考えられます。英語の情報を読み解く作業は負担がかかりますが、時にはそのようなことも考えてみましょう。

まとめ

エンジニアが知っておきたい技術系Q&Aについて解説しました。どれも同じと思われているかもしれませんが、利用するサイトによって特徴が大きく異なります。それぞれの特徴を理解して、自分に適した技術系Q&Aを選択しましょう。

また、選択にあたってはトピックの内容やコミュニティの傾向、言語などを意識することが重要です。使い勝手の悪い部分があると、技術系Q&Aを使わなくなってしまいます。情報収集を辞めるとエンジニアとして陳腐化してしまうため、何かしらの技術系Q&Aは常に閲覧しておきましょう。

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admin