【エンジニア必読】客先常駐の面談の種類・作法・対策方法について解説

【エンジニア必読】客先常駐の面談の種類・作法・対策方法について解説

エンジニアが客先に常駐する前には、面談が実施されるケースが大半です。契約によっては、常駐前の面談は禁止されていますが「顔合わせ」などの名目で実施されることが多くあります。また、顔合わせとは言いつつも、面談の内容に問題があるとアサインされないのが事実です。

実質的には「面接」のような立て付けであるため、エンジニアは面談に備えて準備しなければなりません。希望する案件へ確実に参画するためにも、面談の種類や作法、アサインされるための対策方法について解説します。

客先常駐の前に面談が求められる2つの理由

客先へ常駐する案件は、常駐前に面談が実施されるケースが多くあります。これにはいくつもの理由があり、これを理解できていないと、面談に向けた準備ができません。面談担当者は、どのような理由で面談を実施しているのか把握しておきましょう。

技術力の把握

エンジニアに求められることは、何よりも技術力です。案件に対応できるだけの技術力がなければ、仕事を依頼することはできません。スキルシートなどと合わせて、面談で詳細な技術力を把握します。

とはいえ、技術力が高ければ面談に合格できるというわけではありません。例えば、求めている技術とエンジニアが持つ技術が異なると、技術力が高くとも採用されないでしょう。また、技術力は重視されますが、以下で解説する要素に問題があると、依頼を見送られてしまう可能性があります。

人間性の確認

社内に常駐する仕事である以上「自社に適した人間であるか」を判断されてしまいます。面談担当者が自社の風土に合わないと判断すれば、見送られてしまうかもしれません。この点は、自分ではどうしようもない部分があります。

とはいえ、面談の場で悪い印象を与えないことは重要です。例えば、落ち着きない様子を見せてしまうと、問題があると判断されるかもしれません。また、丁寧な言葉遣いができなければ、これも人間性に問題があると捉えられてしまうでしょう。

エンジニアに課される面談の種類

面談といえば、対面形式で質問される「面接」をイメージするかもしれません。ただ、実際には状況に応じていくつかの種類があるため、その代表例を理解しておきましょう。

一般教養のテスト

就職活動において「Webテスト」と呼ばれるものが実施されるケースがあります。エンジニアの面談においても、似たようなテストが面談で実施されることがあるのです。エンジニアとしての実力だけではなく、一般教養が図られていると理解しましょう。

基本的には、特段難しい内容は出題されず、回答できる問題が大半のはずです。一部、図形問題など思考力が問われることはありますが、過度に心配する必要はないでしょう。落ち着いて問題文を読めば、十分に対応できる内容です。

なお、このようなテストは、面談の一環として事前に実施されることもあります。どのような段取りで進めるのかは、事前に確認しておくと安心です。

プログラミングや設計のテスト

面談の場で、プログラミングや設計など実践的な内容のテストが実施されることがあります。エンジニアとしての能力や短時間で処理できるかどうかの「対応力」を問われるものだと考えましょう。スキルシートなどを提供していても、それとは別に面談で求められることがあるのです。

出題される内容は、特定のテーマに沿ったプログラミングやネットワーク、データベースの設計などです。また、プロジェクトによっては、要件定義などの能力が問われる問題が出題されることもあります。参画したいプロジェクトの内容に沿った問題であると考えておきましょう。

あまりにテストの結果が悪いと「ポートフォリオや実績は事実なのか」などと疑われる原因になりかねません。面談の場は緊張するかもしれませんが、落ち着いて実力を発揮することが重要です。

質問への回答

面談の担当者から様々な質問を受け、それらに対して答える形式です。一般的に「エンジニアの面談」といえば、この形式を思い浮かべる人が多いでしょう。

質問の例としては、今まで参画してきたプロジェクトやスキルセット、成功体験などが挙げられます。また、問題をどのように解決してきたか、今までにぶつかった壁はどのように乗り越えたかなどを問われることもあります。その内容は、面談の担当者によって大きく異なると考えておきましょう。

また、これらの質問については、明確な回答がないケースが多くあります。例えば、困難の乗り越え方については人それぞれであり、明確な答えはありません。そのため、質問に答える際は「なぜそのような行動を起こすに至ったのか」を説明し、納得してもらえるようにしましょう。

エンジニアが面談に備えてやるべき対策


常駐する前に面談があるならば、事前に対策することが重要です。何も準備せずに臨むと、面談で失敗してしまう可能性が高まります。

スキルの棚卸し

面談の場や面談に向けたスキルシートの作成では、自分のスキルを示さなければなりません。現状を正しく把握するため、スキルの棚卸しに力を入れておきましょう。

例えば、扱えるプログラミング言語やフレームワーク、環境について整理しておきます。時代の変化とともに、扱うバージョンなども変化していると考えられるため、細かい部分についても棚卸ししておきましょう。面談では、詳細について確認される可能性があります。

また、単純にスキルを棚卸しするだけではなく、プロジェクトに参画した場合にどう活かせるかまで検討しておきましょう。説明できるかどうかで「プロジェクトへの参画が適しているかどうか」を左右するのです。

キャリアの整理

今まで、どのようなプロジェクトにどのような立場で参画してきたかを整理しなければなりません。今回のプロジェクトと同じような経験があれば、大きなアピールポイントになるでしょう。面談の担当者は、経験を重視する傾向にあるため、アピールできる部分は明確にすべきです。

ただ、すべてのキャリアを開示できるとは限りません。エンジニアは、秘密保持義務が求められるケースが多くあり、キャリアについて明言できないことが多いはずです。そのため、どの内容については公開でき、どの内容は大まかにしか説明できないのかまで確認しておきましょう。

例えば「A株式会社購買システムリプレース」と表現できないならば「生活用品販売企業購買システムリプレース」でも差し支えありません。面談の場ではこのような表現が多々あるため、担当者に咎められることもないはずです。

プログラミング演習

面談でプログラミングの問題が課される場合は、これに備えて練習しておきましょう。日常的にプログラミングしているかもしれませんが、日頃とは違う問われ方であるケースが大半です。問題文に慣れておかなければ、実力を発揮できないかもしれません。

どのような問題が出題されるかは、プログラミングサイトや転職サイトなどに紹介されています。必ずしもその形式とは言い切れませんが、大いに参考になる内容です。時間が許す限り目を通すようにしてください。

逆質問の検討

面談であっても、最後に逆の質問の時間が設けられる場合があります。何かしら聞かれた時に備えて、質問を用意しておきましょう。聞かれない可能性はありますが、聞かれた時に質問がないと悪印象を与えかねません。

逆質問の方向性は「プラスの質問」と「マイナスの質問」のどちらも考えられます。どちらも気になるとは思いますが、できるだけプラスの質問にフォーカスしましょう。例えば以下のような質問です。

  • 参画前に追加で学んでおくべきことはあるか
  • プロジェクトの体制はどうなっているか
  • 課題やタスクの管理にはどのようなツールを利用しているか

このような質問は、担当者の印象を良くするだけではなく、自分のスキルアップにも役立てられます。例えば、プロジェクトに参画してから、新しいツールを学んでいては、他のエンジニアに遅れを取りかねません。そのため、事前にツールを学んでおくなどできるようになるのです。

エンジニアが面談を受ける際の作法


近年は考え方が多様化してきたため、面談を受ける際の作法は変化しています。ただ、王道の考え方は残っているため「訪問面談」「Web面談」のそれぞれで、基本的な作法を抑えておきましょう。

訪問面談

クライアント先で面談する場合は、予定時刻の10分ほど前に到着するようにしましょう。あまりに早く到着すると、待機場所が用意されていない場合に迷惑になってしまいます。

また、営業担当など、複数人で面談に臨む場合は、全員が遅れないように注意しなければなりません。別々に受付することは迷惑であるため、全員が揃ってから、受付担当者へ面談である旨を伝えましょう。

面談会場へ案内されたあとは、携帯電話の電源を切るなどの準備が必要です。何かしら面談の邪魔になると、印象を悪くしてしまいます。面談に不要なものは電源を切り、カバンの中へ直しておきましょう。

面談中は、正面を向いてハキハキと回答することが重要です。また、回答が長すぎると要点が伝わらないため、長くとも2分程度にまとめて話すようにしましょう。質問されていない内容を回答に含めて、長引かないように注意が必要です。

面談が完了した後は、ビルを出るまで気を抜かないようにしましょう。移動中の立ち振る舞いが悪いと、面談担当者へ連絡が入るかもしれません。面談の内容がよくとも、外部からの連絡によって、アサインが見送られてしまうことも考えられます。

Web面談

Web面談では、何かしらのアクシデントが発生しやすくなっています。ネットワークが悪くなったり音声や画像が途切れたりすることがあるため、問題が発生していないか事前に確認しておきましょう。面談を受ける側の不手際で、開始が遅延するようなことは避けなければなりません。

基本的に、面談はクライアントから提示されたツールを利用して実施します。そのため、必要に応じてソフトウェアをインストールするなどしておきましょう。面談の当日は、開始される数分前にアクセスすれば差し支えありません。なお、事前に準備していても突発的な不具合が起きることがあるため、緊急時の連絡先などは確認しておくべきです。

Web面談の特徴として「音声や動画が遅延する」ということがあります。自分が話すタイミングと、相手が話すタイミングが重なりやすいため、十分に注意しましょう。また、環境によっては音声が聞こえづらくなるため、通常の会話よりも遅めに話すことをおすすめします。

加えて、カメラを利用している場合は、目線に注意しなければなりません。カメラの角度によっては、下を見ているような印象を与えてしまいます。画面を見て、面談者の様子を把握することも大切ですが、なるべくカメラ目線を意識しましょう。事前に、どの目線であれば正面を向いているように見えるのか確認しておきます。

面談が終わった後は、担当者が退出を促すか会議を終了させるはずです。「ありがとうございました」とお礼は事前に済ませておき、あとは担当者の指示に従いましょう。

まとめ

客先へ常駐する際に、実施される面談について種類や作法、対策方法を解説しました。厳密には、面談の実施は禁止されていますが、顔合わせなどの名目で面談が実施されます。非常に重要な時間であるため、準備して臨むようにしましょう。

基本的には、エンジニアとしてのスキルを確認されます。そのため、最新のスキルを棚卸ししておき、スキルシートの作成や面談へと進むようにしましょう。また、必要に応じてポートフォリオの最新化もおすすめします。

なお、訪問面談が当たり前でしたが、現在はWeb面談も増えています。対面とWebでは作法が異なるため、その点も考慮して面談へ臨むようにしてください。

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admin