IT業界の今後・将来性や年収をご紹介!

IT業界の今後・将来性や年収をご紹介!

一般的にIT業界は発展を続けていると考えられています。皆さんの中にも同様のイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。IT業界で働いている人はもちろん、それ以外の人からも同様の評価を受けているはずです。

成長を続けていることは間違いありませんが「今後、将来的にどうなるのか」と気になる人は多いでしょう。今回はIT業界の今後、そして将来性や年収について紹介します。

IT業界の現状とは


IT業界の今後について理解するためには、現状のIT業界について知ることが重要です。最初にIT業界はどのような状況であるのか理解していきましょう。

IT業界の市場規模

IDC JapanのIT業界市場規模予測レポートを参考にすると、2020年の市場規模は約28.2兆円です。新型コロナウイルスの影響で市場規模は急激に拡大して、このような状況になっています。IT業界の市場規模は右肩上がりですが、新型コロナウイルスを境に急上昇している状況なのです。

なお、市場規模のイメージがつきにくいかもしれませんが、ゲーム産業の市場規模は約5兆円程度と考えられています。比較的、お金が使われやすいゲーム市場を遥かに凌ぐ規模の市場がIT市場であると考えましょう。

また、世界規模の予測は資料によって異なりますが、2023年には500兆円程度になるといわれています。2020年時点では400兆円程度と算出されていたため、こちらも新型コロナウイルスの影響で急激に増加しているのです。一部の業種については新型コロナウイルスの反動で一時的にマイナス成長となっていますが、2023年には元に戻ると考えられ、IT業界全体が成長すると思われます。

IT業界での労働者数

日本のIT人口は130万人程度と報告されています。幼稚園から高等学校までの教員数が約100万人であるため、それよりも多くの人がIT業界で働いているのです。

また、これでも2025年から2030年にかけては40万人程が不足するとされています。その点を考慮すると、これからはさらにIT業界での労働者が増えると考えて良いでしょう。多くのIT労働者が幅広い案件に対応する時代になると考えられます。

IT業界で今後注目される3つの観点

IT業界の今後について理解するためには、今後注目される観点について理解しておくことが重要です。世界的にどのような観点が求められているのか解説します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)

日本はもちろん、世界的に注目されているのがデジタルトランスフォーメーションです。新型コロナウイルスの影響もあり急速にDXが進められています。少し意味合いは異なりますが「IT化」が急速に進められていると考えて良いでしょう。

DXは「どのようなシステムを導入するか」を検討する必要があるため、コンサルタント職が求められています。また、それに加えて実際にシステムを導入したり開発したりする人材が求められ、多くの人が関わる分野です。

AI(人工知能)

私たちの生活に大きな影響を与えているのがAI(人工知能)です。知らず知らずのうちにAIの恩恵を受けていることも多く、これからもさらに発展する分野と考えて差し支えないでしょう。

AIの開発には数学のモデルを理解するなど、専門的な知識が求められます。これにはIT的な理解だけではなく数学的な理解も含まれるため、簡単には人材を増やせないのです。結果、特定の人に仕事が集中して単価も高騰している傾向にあります。

IoT(モノのインターネット)

さまざまな「モノ」をインターネットに接続するIoT(モノのインターネット)が注目されています。皆さんの周りにもIoT家電などが導入されているでしょう。また、スマートウォッチもIoTの一種です。

IoTといえば私生活に活用されている印象を持たれがちですが、実際には工業でも多用されています。そのため、IoTの市場は一般的に考えられているものよりも遥かに大規模です。これからも市場規模は拡大しIT業界の将来性に大きな影響を与えると考えられます

IT業界の将来性は明るいといえるか

IT業界の将来性が明るいかどうか気になる人が多いでしょう。続いては、具体的にIT業界が明るいと表現できるのかどうかについて解説します。

ITが必須の時代であり業界は明るい

現在はどのような企業においてもITが必須と言っても過言ではありません。少なくともパソコンが導入されている時代であり、パソコンを導入している時点でIT化が進んでいると考えられます。今までパソコンを導入していなかった企業ですらパソコンを導入するようになり、ITは生活にも産業にもなくてはならないものです。

そのような状況であることを鑑みると、IT業界の将来性は明るいと表現して差し支えないでしょう。これからは今まで以上にIT業界の支援が必要となり、エンジニアや関連する人々の需要が高まると考えられます。現時点でもITエンジニアなどIT業界の人間は足りないとの統計情報が発表されているため、この状況がさらに拡大すると思われるのです。

もちろん、IT業界も業務内容は多種多様であるため、全ての業務が明るいとは言い切れません。例えば、IT業界としては今後、伸び続けるとしても、IT業界に関わる事務作業は自動化によってなくなってしまうことが考えられます。IT業界で働く人すべてが今後も恩恵を受けられるのかと問われるとそうではないのです。

とはいえ、ITエンジニアなどテクニカルなスキルを保有する人は今後も将来性が明るいと考えてよいでしょう。時代の変化に追いつくためにはスキルアップが必要ですが、それさえクリアできれば長く活躍できるのです。

GAFAMの業績悪化など寡占状況に変化あり

IT業界には超大手企業があり、これらの頭文字を取ってGAFAMと呼ばれています。IT業界では何かしらこれらの企業に関わることが多く、実質的には寡占状態といわれていました。

しかし、新型コロナウイルスの影響や新しい企業の登場などもあり、これらの企業の業績に変化があります。今まで業績が伸び続けていましたが、近年は伸び悩んだり悪化したりしているのです。これはIT業界の将来性を考えるにあたって非常に重要だと考えられます。

今まではこれらの企業が独占的な地位を占めていることから「これらの企業なしにIT業界は成り立たない」との意見が多くありました。しかし、超大手企業の業績悪化と新興企業の業績向上により今までの意見が否定されている状況で、これまで以上にIT業界が活気付くことが予想されます。

新しいテクノロジーに左右されやすい

どのようなテクノロジーが生まれるかによってIT業界の将来性は左右されてしまいます。近年はビッグデータ解析や人工知能などがトレンドとなっていますが、これから新しいテクノロジーが生まれてくるでしょう。これによってIT業界が全体的に変化する可能性があります。

例えば、数年前にRPAなどの技術が生まれたことによって、単純な作業は自動化できるようになりました。このような技術を境にIT業界では「自動化」が注目され、多くの企業でこれらを実現する仕組みが生み出されたのです。また、世の中でも自動化を希望する企業が多くありトレンドを巻き起こしました。

近年はこれがAIに変わり、これからさらに新しいテクノロジーに変化していくでしょう。どのようなテクノロジーが生み出されるかは私たちには予想できません。ただ、新しいものが生み出され、それがトレンドになるとIT業界の今後や将来性が大きく変化する可能性があります

IT業界は将来的に今以上の人材が求められる


IT業界は現在でも人材不足だと言われています。この状況は将来的にも続くと考えられているため、この点についても理解していきましょう。

IT業界は人材不足が顕著

独立行政法人情報処理推進機構が公開する「IT人材白書」を参照すると、2019年から毎年IT人材が不足しているとされています。ここでのIT人材不足とは、IT要員が不足していると回答した企業の数を表していて、人材を確保したいが確保できない企業が多いということです。

近年は急激にIT化が進んでいるため、企業側がIT人材を確保したくともスムーズに確保できません。優秀なエンジニアはすでにどこかしらで活躍しているため、新しく確保することが難しいのです。結果、新しくエンジニアに増えてもらうしかない状況に陥っています。

人材不足が顕著であるため、これから先IT人材が増えても将来性には大きく影響がないと考えられます。むしろ今後人材が増えることで、それぞれのIT人材にかかる負荷が軽減されると考えてよいでしょう。仕事を取り合いになるようなことはなく、むしろ役割分担が進むことで働きやすくなるはずです。

フリーランスなど働き方の変化

日本でもフリーランスで働く人が増えIT業界では特に多く見られます。今後もフリーランスとして働く人が増えると考えられるため、業界として変化に対応していく必要があるでしょう。

とはいえ、現時点でもフリーランスが活躍しやすい環境が整いつつあります。例えば、フリーランス向けの案件を紹介するサービスが存在していて、簡単に案件を獲得できる状態です。また、今まではフリーランスに発注していなかったような企業でもフリーランスで発注するようになり、仕事を獲得しやすくなりました。

今後もフリーランスを中心にIT業界の働き方は変化していくと考えられます。特定の企業に属さないジョブ型の働き方が中心となるでしょう。仕事を依頼する側も働く側も、今後は新しい働き方を意識しなければなりません

IT業界で求められるスキルの多様化により年収も変化する

IT業界では幅広いスキルが求められるようになったため、どのスキルを習得するかによって将来性や将来的な年収が変化します。続いてはスキルと年収についても解説します。

全体的に年収は増加傾向

IT業界の年収はここ数年、増加傾向にあります。担当している業務によって多少の差はありますが、全体的には増加していると理解して差し支えありません。増加率はデータによって違いがありますが、概ね一定の割合で増加を続けている状況です。

今後も同程度の割合で年収が増加すると考えられるため、将来的にも安定した収入を得られると考えてよいでしょう。ただ、日本経済の鈍化を踏まえると、どこかで上限には達してしまうためその点は考慮しなければなりません。

ただ、明らかに平均年収が下がっている業界と比較すると、IT業界は成長を続けています。スキルさえ習得できれば年収面での心配はないでしょう。

スキルによって年収の差が激しい

IT業界は今後、今まで以上に仕事の細分化が進むと考えられます。世の中としても「ジョブ型」の働き方が進んでいるため、自分が保有するスキルの範囲内でのみ活躍する時代となるでしょう

このような時代に変化すると仮定すると、スキルによって年収の差が激しくなると考えられます。特定のスキルを有する人は年収が高くなり、そうではない人はIT業界の中でも年収が下がってしまうのです。例えば、現在ならばAIを扱える人は年収が高い状況にあります。

全体として年収は増加傾向にありますが、すべての人に等しく当てはまるのかと問われるとそうではありません。また、そもそもスキルによって得られる年収には大きな差が生まれます。現時点での年収と将来的な年収、どちらの観点でもスキルによって大きな差があると考えましょう。

まとめ

IT業界の今後や将来性について解説しました。各業界の中でも特に発展を続けている業界であり、これからも安定した発展が期待できます。将来的に年収が上がると期待され、長く働き続けられるでしょう。

ただ、IT業界はスキルが細分化されていて、それぞれでプロフェッショナルが求められています。十分なスキルを習得していないと活躍できない可能性があるため、その点は注意が必要です。スキルが不足していると年収が相対的に低くなることも考えられます。

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admin