PostgreSQLとは|基礎知識から特徴をわかりやすく解説!

PostgreSQLとは|基礎知識から特徴をわかりやすく解説!

データベースにはいくつもの種類があり、その中にPostgreSQLと呼ばれるものがあります。基本的に無料で利用できるオープンソースであることから、利用が広がっているリレーショナルデータベース管理システムです。

需要が高まっているデータベースではありますが、まだまだその詳細を理解できていない人もいるでしょう。今回はPostgreSQLを活用してみたいと考える方へ向けて、概要や特徴と導入のメリットなどをわかりやすく解説します。

PostgreSQLの基本知識

最初にPostgreSQLとはどのようなデータベースであるか、基本知識を解説します。

オープンソースで開発されるデータベース

PostgreSQLは、オープンソースで開発されているリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。1986年に開発が開始され、オープンソースでありながら長い歴史を持ち、現在もコミュニティ主導で活発に開発が続けられています。

データベースにはいくつもの種類がありますが、PostgreSQLはオープンソースです。そのため、ユーザは無料で導入でき、ソースコードを自由に変更できます。この柔軟性の高さが、企業から個人エンジニアまで幅広いユーザに支援される理由となっているのです。

加えて、PostgreSQLは標準SQLを完全にサポートするだけでなく、JSONやXMLのような非構造化データにも対応しています。これによって、モダンなアプリケーションのバックエンドとして活用しやすいことも、人気を集める理由となっているのです。

人気ランキング4位で高い需要

DB-Enginesが発表するランキングによると、PostgreSQLは人気ランキングで常に上位に位置しています。2024年現在、世界的にはランキング4位であり、高い需要があることを確認できるのです。

需要の高さにはいくつもの理由が考えられますが、例えば、データベースエンジンとして豊富な機能を有していることや性能と信頼性の高さが挙げられるでしょう。処理速度の速さには定評があり、複雑な処理やデータ整合性を重視するシステムでの利用も見受けられます。

さらに、近年はクラウドサービスが拡大し、PostgreSQLを採用するPaaSやSaaSプロバイダーが増加しています。身近で利用しやすくなったことで、なおさら世界的に需要が高まっているのです。

参考:DB-Engines Ranking – popularity ranking of database management systems

更新頻度は高めで安心

PostgreSQLは更新頻度が高く、安心感のあるオープンソースのデータベースエンジンです。開発チームが活発に活動しているため、年に一度のメジャーリリースと定期的なマイナーアップデートが提供されています。比較的、安定しているペースであるため、セキュリティ対策やパフォーマンス向上が積極的に進められていることが魅力です。

例えば、セキュリティ面でのバージョンアップが実施されることで、システムを運用する上でのリスクが軽減されます。結果、法人のようにシステムへ大きな責任を負うような状況でも、PostgreSQLを採用しやすくなっているのです。また、コミュニティが非常に活発で、バグ修正や新機能の提案が素早く進められていることも評価して良いでしょう。

PostgreSQLの特徴


続いて、PostgreSQLはどのような特徴を持つデータベースエンジンであるか解説します。

導入コストが低い

オープンソースで提供されているため、ライセンス費用が一切かかりません。そのため、企業や個人がデータベースを導入する際の初期コストを大幅に削減できます。データベースには有償のものも多くあり、これらと比較すると大きな魅力です。

また、高価な専用ハードウェアやソフトウェアが不要で、一般的なサーバー環境で動作します。これにより、ハードウェアコストも抑えられることが特徴です。ハイスペックのハードウェアを導入しなくとも、ミドルスペックで高速な処理を実現できます。

ただ、導入コストは低いものの、ランニングコストは注意しなければなりません。例えば、トラブルの発生時に素早く対応してくれる問い合わせ先などがないのです。企業が発売するデータベースなら、サポートが用意されていることがあり、PostgreSQLはランニングコスト面で劣ってしまうことが考えられます。

オープンソースでも機能が充実している

オープンソースでありながら、商用データベースに匹敵する高度な機能を備えていることが特徴です。例えば、トランザクション管理、ビュー、ストアドプロシージャ、トリガーなど、リレーショナルデータベースとして必要な機能がもちろん揃っています。加えて、JSONデータ型のサポートや全文検索、地理情報システム(GIS)機能など、より難易度の高いアプリケーション開発に求められる機能も充実するようになってきました。

標準で機能が充実していることはもちろん、拡張性も高いことがポイントです。例えば、ユーザー定義の型や関数を作成できるようになっていて、特定のニーズに合わせた独自のカスタマイズに対応できます。

他の製品との連携にも強い

データベースの中でも、多くのプログラミング言語やフレームワークとスムーズに連携できることが特徴です。例えば、Java、Python、Ruby、C#など、主要な言語と連携するためのドライバが提供されていて、アプリケーションをスムーズに開発できます。また、ODBCやJDBCなどの標準的なインターフェースをサポートしているため、既存のシステムやツールと組み合わせて開発することも可能です。

さらに、他のデータベースからのデータ移行を支援するツールも提供されています。例えば、MySQLやOracleなどから移行できるようになっていて、システム開発の過程でデータベースエンジンを変更することも容易です。

多言語に対応できる

PostgreSQLは多言語に対応したデータベースで、複数の言語を扱うアプリケーションでも開発しやすいことが特徴です。Unicodeを完全にサポートしているため、世界中の文字セットでデータを保存したり検索したりできます。

また、コリュージョン(文字列比較の規則)やロケール設定を細かく制御できるデータベースでもあります。このような特徴があるため、複数の言語を扱うアプリケーションでも、それぞれの言語に合わせたデータ操作を実装できるのです。

他にも、全文検索機能において、異なる言語のトークナイザーやステミングアルゴリズムを利用可能です。これらは、効率的な検索に役立つものであるため、結果としてPostgreSQLが多言語システムに採用されることを後押ししています。

PostgreSQLと他のデータベースとの違い

PostgreSQLとその他、人気のデータベースにはどのような違いがあるのか解説します。

MySQLとの違い

PostgreSQLとMySQLはともに、オープンソースで開発されているデータベースです。ただ、根本となる考え方や実装されている機能に大きな違いがあるため、意識しておきましょう。

まず、PostgreSQLは複雑なトランザクション管理やデータ整合性を重視しています。このような機能面の高さが商用なデータベースと遜色ないと評価される理由でもあるのです。対して、MySQLは速度とシンプルさを優先したデータベースです。一般的にはWebアプリケーションなど、高速なデータアクセスが求められる環境で利用されます。

また、拡張性の面を比較すると、PostgreSQLはユーザ定義の型や関数などを作成でき、高い柔軟性があります。しかし、MySQLはそのような機能がほとんど実装されておらず、ユーザの要望で拡充することはできません。加えて、PostgreSQLは標準SQLの準拠度が高いですが、MySQLは一部のSQL機能がサポートされておらず、利用できる構文に違いがあります。

Oracle Databaseとの違い

Oracle Databaseは商用のデータベースであり、一般的に大規模なエンタープライズ環境で利用されます。PostgreSQLはオープンソースであるため、コストの面で大きな違いがあると考えてよいでしょう。

ただ、Oracle Databaseは商用のデータベースということもあり、レプリケーション機能やセキュリティ機能などが充実していることが特徴です。PostgreSQLもオープンソースでありながら多くの機能が実装されていますが、比較すると劣ります。また、PostgreSQLはオープンソースであるため、問題が生じた際はコミュニティのサポートを仰がなければなりません。Oracle Databaseなら有償のサポートが提供されているため、契約しておくことで、スムーズなトラブルの解決が期待できるという違いもあります。

他にもOracle DatabaseはOracle独自の言語を利用しているため、部分的に他のデータベースとの互換性がありません。PostgreSQLは標準SQLであり互換性が高いため、移植性などの違いも頭に入れておくと良いでしょう。

SQL Serverとの違い

SQL Serverは、Microsoft社が開発し提供している商用のデータベースです。Microsoft社の製品群ということもあり、Windows環境との親和性が高いことが魅力です。PostgreSQLは、WindowsはもちろんLinuxやmacOSなど様々な環境で安定して動作するため、この点で少し違いがあります。

また、SQL Serverは関連するシステムとの連携に強かったり、標準でレポートや分析機能が実装されていたりします。そのためこれらを活用することで、ビジネスインテリジェンス的な活用が可能です。しかし、PostgreSQLは標準でこのような機能が搭載されていないため、必要に応じて機能を実装したり、公開されている拡張機能を導入したりしなければなりません。標準で提供される機能に違いがあるため、この点は考慮が必要です。

PostgreSQLの導入方法


最後に、PostgreSQLの導入方法や導入してからの簡単な使い方を紹介します。

公式サイトからPostgreSQLのダウンロード

まず、PostgreSQLのインストーラーを入手するために、公式サイトへとアクセスしましょう。Windows、macOS、Linuxなど各種プラットフォーム向けのインストーラーやパッケージが用意されているため、これらから適切なものをダウンロードします。最新の安定版や長期サポート版などがあるため、システム要件やプロジェクトのニーズに合ったバージョンを選択しましょう。

また、ダウンロードページには、インストール手順や必要なシステム要件も詳しく記載されています。もし、不安な部分があるならば、こちらを参照することでスムーズに進められるはずです。

他にも、ソースコードからのビルドができるように、資材が公開されています。カスタマイズが必要な場合にはこちらを利用することも検討してみましょう。

パソコンやサーバへのインストール

ダウンロードしたインストーラーやパッケージを使って、パソコンやサーバへPostgreSQLをインストールします。

例えばWindowsの場合、インストーラーを起動し、ウィザード形式で必要な設定を施すことが可能です。インストール中に、スーパーユーザーのパスワードやポート番号、データディレクトリの指定など重要な項目を設定します。

Linuxの場合、aptやyumなどのパッケージマネージャーを使用してインストールすることが一般的です。「sudo apt-get install postgresql」などのコマンドで、簡単にPostgreSQLをインストールできます。

テーブルやレコードの作成

PostgreSQLのインストールが完了したら、データベースを作成し、テーブルやレコードの操作をしてみましょう。

まず、「psql」コマンドなどでPostgreSQLへ接続します。「CREATE DATABASE」コマンドで新しいデータベースを作成し、\cコマンドでそのデータベースに接続してみましょう。

データベースの作成と接続ができれば、後は「CREATE TABLE」コマンドでテーブルを作成し、データを流し込むだけです。ここからは一般的なデータベースの操作であるため、さまざまな操作を試してみてください。

まとめ

データベースの中でも、オープンソースで開発され、需要の高いPostgreSQLを解説しました。世界的に利用が広がっているデータベースで、人気ランキングでは世界4位に位置しています。企業のシステムでも利用されるなど、オープンソースながら信頼性のあるもので、これからますます需要が高まっていくでしょう。

ただ、オープンソースであることに不安を抱く人がいるかもしれません。しかし、開発コミュニティは活発に活動を続けていて、新機能の開発も継続的に進められています。無料で高機能なデータベースが手に入るため、ぜひ活用してみてください。

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