Salesforceエンジニアを完全解説!
SalesforceはSalesforce社が開発する世界トップシェアのCRMアプリケーションです。非常に有名なアプリケーションであるため、耳にしたことがある人やすでに導入されている企業に属する人は多いでしょう。
このSalesforceに関するエンジニアとしてSalesforceエンジニアがいます。今回はSalesforceの基本からSalesforceエンジニアとはどのような仕事であるのか解説します。
Salesforceとは?
最初にSalesforceエンジニアが扱うSalesforceとはどのような製品であるのか解説します。
Salesforceとは
SalesforceはSalesforce社が開発するCRMアプリケーションです。CRMとは顧客管理を指し、Salesforceを導入することで顧客に関する情報を一元管理できます。また、情報を管理するだけではなく、管理・分析した結果から適切なマーケティングにつなげることが可能です。
SalesforceはCRMに関する製品をクラウドを中心に複数提供していて、提供している機能数も多くなっています。長年の経験に基づいた利便性の高い製品を提供していて、それがCRMアプリケーションの世界トップシェアを誇る要因となっているのです。
Salesforceの特徴
Salesforceの特徴は何よりも機能数が充実していることです。Salesforce以外にもCRMアプリケーションは数多く存在していますが、それらと比較するとSalesforceは多くの機能を有しています。ひとつのアプリケーションで幅広い業務に対応できるため支持を集めているのです。
また、Salesforceの機能をカスタマイズしたり、Salesforceに独自の機能を追加したりできます。パッケージ製品ではありますが、必要に応じて柔軟な使いかたができる点も特徴なのです。Salesforceを複雑な業務に適用させたい場合は、Salesforceエンジニアなどが中心となり設計や開発をします。
Salesforceエンジニアの仕事内容
SalesforceエンジニアはSalesforceに関する開発業務を全般的に担い、例えば以下を担当します。
- 設計
- 開発
- テスト
- 導入
Salesforceであっても一般的なシステムと同様の流れで開発から導入まで進めるため、特別な工程はありません。設計に関してはSalesforceエンジニアとは別にコンサルタントが参画することもありますが、エンジニアの担当範囲と考えましょう。
また、開発を中心として仕事を担うため、開発だけではなくテストも担当しなければなりません。また、開発だけではく導入も担当することがあります。
Salesforceのメリット
Salesforceのメリットは多岐にわたりますが、例えば以下が考えられます。
- 情報を一元管理できる
- 機能数が多い
- 顧客満足度を高められる
- 営業活動に活かせる
- リアルタイムに情報を処理できる
一元管理した情報を多くの機能で分析したり活用したりできます。これがSalesforceを利用するメリットだと考えるべきです。
Salesforceのデメリット
Salesforceにはメリットだけではなくデメリットもあり、例えば以下が考えられます。
- 効果が出るまでに時間を要す
- 画面が複雑で馴染みにくい
- システムの運用に負荷がかかる
- システム導入のコストが高い
企業で利用するアプリケーションの中でも規模が大きなものであるため、導入してから効果が出るまでに時間を要します。また、新しくシステムを導入すると導入時も導入してからもコストが生じてしまう点がデメリットです。
Salesforceエンジニアに求められるスキル
Salesforceエンジニアには具体的にどのようなスキルが求められるのか解説します。
Apex・Java・C#などプログラミング言語の知識
上記でご説明した仕事内容からも分かるとおり、Salesforceエンジニアは製品のカスタマイズを担当します。そのため製品の開発ができるように、プログラミング言語のスキルを習得しなければなりません。
Salesforceの開発ができるようになるためには、Apex・Java・C#などのプログラミングスキルが必要です。Apexは聞きなれない言語だと思われますが、Salesforceを開発するための独自のプログラミング言語です。Javaに似たプログラミング言語であるため、今までにJavaを経験していればスムーズに理解できるでしょう。
また、SalesforceではJavaやC#などオブジェクト指向のプログラミング言語が利用されます。ただ、Salesforceエンジニアは専門性が求められるため、すべてのプログラミング言語を扱える必要はありません。Apexを中心として、JavaかC#を扱えると良いでしょう。
開発実績
Salesforceエンジニアにも開発実績が求められます。理想としてはSalesforceの開発実績を持っておきたく、過去に何かしらのプロジェクトでSalesforceを扱っていれば大きなアピールポイントになります。ただ、今までにSalesforceを扱っていなくてもエンジニアを目指す人は多いと思われ、現実的にはJavaの開発経験があれば十分です。
なお、Salesforceは大規模な開発になりやすいため、開発経験の規模も意識しておきましょう。過去に大規模なプロジェクトに参画しているならば、Salesforceエンジニアとして活躍する際の強みになります。
コミュニケーション能力
Salesforceエンジニアはクライアントの要望に応じて細かな開発をしなければなりません。クライアントによって業務内容が異なるため、それに応じた開発が求められます。開発の過程で認識齟齬が生じないように、クライアントとのコミュニケーション能力が必要です。
また、ヒアリング面でのコミュニケーション能力だけではなく、チーム内でのコミュニケーションも求められます。大規模な開発になると参画するSalesforceエンジニアが増えるため、相互にコミュニケーションを取る必要があるのです。クライアント向けのコミュニケーションとエンジニア向けのコミュニケーションが必要とされます。
Salesforceを学ぶ意義
ここまでSalesforceの特徴について解説していきました。続いては、ここまでご説明したSalesforceを習得する意義について解説します。
Salesforceの需要
Salesforceは世界中で導入されているアプリケーションであり、公式サイトを参照すると15万社ほどの利用実績があります。同じような機能を持つアプリケーションの中でも特に利用されていて、アプリケーションとしての需要が高い状況です。
アプリケーションそのものの需要が高ければ、それを開発したりカスタマイズしたりするエンジニアの需要も高まります。これからもSalesforceの需要は続くと予想されることから、エンジニアとして活躍するためにSalesforceを習得すべきなのです。
ただ、需要にはトレンドがあるため、今後、Salesforceがどのように伸びるかは分かりません。とはいえ、Salesforceがこれまで培ってきた実績は大きく、簡単に需要が途絶えることはないでしょう。
人材の希少性
Salesforceエンジニアには専門的な知識が求められるため、人材が希少です。アプリケーションに関する知識が必要で専用のプログラミング言語も習得しなければなりません。また、クライアントの要望に応じてアプリケーションをカスタマイズするために、業務知識も求められます。
もちろん、すべてのSalesforceエンジニアがこれらを完璧に網羅しているわけではありません。それぞれに得意分野があり、活躍する場面も少々異なります。浅くスキルを習得するのではなく、何かしらに特化することでエンジニアとしての希少性を高められるでしょう。
ただ、Salesforceエンジニアである以上は、Salesforceのアプリケーションに関するスキルが重要です。Salesforceを習得していればそのスキルを活かした希少性の高いエンジニアとなれるため、スキルアップには大きな意味があります。
学習の難易度
Salesforceは機能数の多いアプリケーションであるため、完璧に習得するためには負担がかかります。Salesforceエンジニアはアプリケーションを熟知する必要があるため、初期投資としての学習コストは高いものになってしまうのです。
ただ、難易度の高いアプリケーションだからこそ、学ぶ意義があると考えられます。あえて挫折してしまうエンジニアが多い世界に飛び込むことで、活躍できるエンジニアとなるわけです。そこにSalesforceを学ぶ意義があるといっても過言ではないでしょう。
言い換えるとSalesforceのような専門的なアプリケーションは、途中で挫折すると時間の無駄になってしまいます。他のアプリケーションに活かせない知識も含まれるからです。その点は頭に入れ、挫折することなく取得することに意義があると考えましょう。
年収
エンジニアの中でもSalesforceエンジニアは求められるレベルが高いものです。そのため、必然的に単価が高まり年収も高まる傾向にあります。
まず、そもそもSalesforce社の求人を確認してみると、年収は非常に高い水準です。エンジニアの中では高年収に期待できるといってよいでしょう。幅広い開発を担当しなければならないことから、年収が高く設定されているのです。
また、フリーランスなどSalesforce社以外のエンジニアを確認してみても、単価は高い水準です。案件によって単価には大きな差がありますが、年収800万円前後の案件も多く、エンジニア全体の平均年収である500万円程度と比較すると高い水準といえます。
エンジニアとして活躍するならば、できるだけ年収が高まる環境で働くべきです。Salesforceエンジニアになればそのような要望を叶えられるため、習得する価値があるスキルといえるのです。
求人件数
Salesforceの導入件数は年々増えていて、相変わらず世界シェアNo.1です。導入件数が多いアプリケーションであるため、Salesforceエンジニアの需要は高く求人数は安定した数があります。
また、近年はSalesforceの導入件数が増えていることから、Salesforceエンジニアの需要が高まっている状況です。参照する求人サイトにはよるものの約1年で10%程度の増加がみられます。今後もSalesforceの導入とともに求人件数が増えると考えられ、今からでも習得しておけば活躍の場を広げられるでしょう。
エンジニアとして活躍したいと考えているならば、発展していて求人数の多い分野のスキルを習得すべきです。求人数が尻すぼみなスキルを習得しても長期的には活躍できません。同じスキルで長く活躍したいと考えてる人に、Salesforceは適しています。
将来性
繰り返し触れているとおり、Salesforceは世界的に人気のアプリケーションです。この状況を鑑みると将来性の明るいスキルといえるでしょう。すでに大量のアプリケーションが導入されているため、唐突にシェアを失うことはほぼないと考えられます。
仮にSalesforceに代わるアプリケーションが登場したとしても、既存のシステムがすぐになくなることはありません。システムが入れ替わるためには相当の時間を要するため、特に心配する必要はなく、将来性は明るいとの認識でよいのです。
Salesforceエンジニアにおすすめな資格
Salesforceには公式の認定資格が存在しているため、Salesforceエンジニアはそれらの資格を取得すると良いでしょう。分野とレベルに応じて30種類程度の資格が存在していて、それらを取得することでSalesforceエンジニアとしてのスキルを証明できます。
また、データ分析に関する開発を担うため「統計検定」や「データ解析士」などを取得するのもよいでしょう。他にも企業経営全般に関するスキルとして中小企業診断士などの取得も長い目では役立ちます。
まとめ
Salesforceエンジニアについて解説しました。カスタマイズや開発などを担当するエンジニアで、アプリケーションや業務に関する専門知識が必要とされます。
活躍するまでに習得すべきスキルは幅広く難易度の高いものですが、習得すれば長く活躍可能です。初期投資としてスキルの習得にチャレンジしてみると良いでしょう。