セキュリティエンジニアとは?必要なスキル・将来性をチェック!

セキュリティエンジニアとは?必要なスキル・将来性をチェック!

エンジニアの中にはセキュリティエンジニアと呼ばれるものがあります。その名の通りデータベースを専門的に取り扱うエンジニアです。
データベースを専門に取り扱うエンジニアと言われても、漠然としたイメージしか持てない人が大半ではないでしょうか。具体的にどのような仕事かすぐに思いつける人は限られているはずです。ここではセキュリティエンジニアの概要や将来性、そして求められるスキルについてご説明します

セキュリティエンジニアとは!?気になる業務内容

セキュリティエンジニアの仕事とはどのようなものなのでしょう。まずは業務の概要について理解を深めていきましょう。

セキュリティエンジニアの概要

セキュリティエンジニアは企業のセキュリティ全般を担うエンジニアのことです。エンジニアの担うセキュリティの範囲はあらかじめ決められているものではなく、企業が求めている範囲内で対応しなければなりません。

単純にセキュリティ対策ができればよいというわけではありません。セキュリティの範囲や定義は企業によって異なりますので、しっかりとヒアリングをしてセキュリティ対策をすることが求められます。そのためセキュリティの知識だけではなく、社内・社外とのコミュニケーション能力も問われるエンジニアだと考えられます。
また、一人で仕事をすることもあれば複数のセキュリティエンジニアがグループとなって仕事をすることもあります。システムエンジニアなどは一人で黙々と作業をしているイメージも強いですが、セキュリティエンジニアは対応する範囲も広くグループで適切な対策を検討することもあります。

セキュリティエンジニアの業務内容例

セキュリティエンジニアが対応する具体的な業務の例は以下の通りです。代表的な業務を理解しておきましょう。

セキュリティ対策案の立案・提案

どのようなセキュリティ対策が必要かの立案や提案をすることがセキュリティエンジニアの大きな仕事内容です。
セキュリティは基本的に専門的な知識が問われる部分です。素人でも何となくイメージできる部分はありますが、なかなか専門的な部分に関しては理解できていないことでしょう。そのため、セキュリティに精通していない人は、どのようなセキュリティ対策を取ればよいかの立案をすることも不可能です。
案が無ければセキュリティエンジニアも対応することは不可能です。そのため以下のようにセキュリティ対策の立案や提案をしていきます。

  • 個人情報を保護するための対策
  • 社内の機密情報の漏洩を防ぐための対策
  • 社外からの攻撃を防ぐための対策

これらは一例ではありますが、まずはどのような方針でセキュリティ対策を進めていくのかをセキュリティエンジニアが立案していきます。これを踏まえて会社全体の方針としてセキュリティの設計へと進みます。
なお、セキュリティエンジニアだけで対応することもありますし、クライアントがいる場合にはクライアントの担当者とともに対応することもあります。主体的に進める場合と補助的に進める場合とがあるのです。

セキュリティ対策の設計

システム全般でセキュリティ対策がとれるように設計も行います。セキュリティエンジニアはシステムのセキュリティ対策だけに対応すると思われていることがあります。しかし、実際にはシステムだけではなくネットワークやサーバなどの機器、OSやミドルウェアなど幅広い部分に対してセキュリティ対策を施します。
セキュリティ対策の設計に穴があると強固なセキュリティが保てなくなってしまいます。つまり、セキュリティ対策の設計はセキュリティエンジニアが対応する仕事の中でも非常に重要な部分です。セキュリティに対する幅広い知識だけではなく。セキュリティ対策の設計という独自のスキルも問われていると考えたほうが良いでしょう。

セキュリティ対策の実装

セキュリティ対策のための立案・設計だけではなく、実際に設計した内容を実装していくこともセキュリティエンジニアの仕事内容です。
セキュリティ対策には専門的な知識やスキルが問われることがあります。そのためセキュリティ対策に関する案を作ったとしても、セキュリティに詳しくなければその案を実装できないことがあります。つまり、専門的なスキルが問われる部分に関しては、セキュリティエンジニアが立案から実装までしなければなりません。他のシステムエンジニアと役割分担しにくい部分があります。
むしろセキュリティエンジニアは実装の部分が中心であるとも考えられます。基本的には立案から実装までを対応します。しかし、場合によっては社長などが決定した方針に従って、どうにかしてそのセキュリティ対策を実装しなければならないこともあります。そのような時セキュリティエンジニアには実装する力が求められます。
セキュリティの実装とはイメージが湧きにくいかもしれません。わかりやすいもので言えばセキュリティ対策のソフトをインストールすることも実装です。また、社内でルールを徹底するための取り組みも実装の一つです。エンジニアのイメージとは離れた部分もありますが、セキュリティ統制をするための活動全般が実装です。

セキュリティ対策の維持・運用・保守

構築したセキュリティ対策の維持・運用・保守もセキュリティエンジニアの仕事内容です。ただ、これらの仕事の中でも定常的に発生するものは、セキュリティエンジニアではなくお客様や別のエンジニアが対応することがあります。
一般的にセキュリティ対策は導入したら完了というわけではありません。ウイルス対策ソフトであれば、常に新しいウイルスに対応できるようにパターンの更新をしなければなりません。また、ハードウェアのセキュリティ対策であれば、アップデートをしたり定期的な機器の入れ替えなどが発生することもあります。
また、サイバー攻撃などは日々新しい手法が生み出されています。それらの手法が生み出されるたびに、セキュリティエンジニアは新しいセキュリティ対策を検討しなければなりません。セキュリティ対策を維持するだけではなく、改善するための保守やそれらを適切に運用することまでが仕事内容です。

セキュリティエンジニアの年収相場

セキュリティエンジニアの年収相場は580万円程度です。システムエンジニア全体の年収相場が500万円程度ですので、セキュリティエンジニアの年収はエンジニア全体から見ると高額に設定されています。
年収が高額な理由として考えられることは、セキュリティエンジニアの需要が高まっていることが挙げられます。需要の高まりに対してセキュリティエンジニアの数が不足している状況ですので、企業は高い年収を提示してエンジニアの取り合いをしているのです。セキュリティエンジニアの需要は急激に高まりましたので、その結果、年収が高くなっています。
また、セキュリティエンジニアはエンジニアの中でも専門的なスキルが多々求められる職種です。日々進化するサイバー攻撃などに対して最新の知識を持つようなことも求められています。これらの高いスキルを持っていることが正当に評価され、セキュリティエンジニアに対して高額な年収が支払われていると考えられます。
セキュリティ対策を担うという大きな責任を背負う仕事ではあります。ただ、それに対して適切な年収が設定され、エンジニア全体では高めの年収相場となっています。

セキュリティエンジニアに求められる4つのスキル

セキュリティエンジニアにはどのようなスキルが求められるのでしょうか。最低限身につけておきたい4つのスキルをご説明します。

セキュリティに関する基本的なスキル

セキュリティに関する基本的なスキルが必要です。システムに関連することはもちろんのこと、ハードウェアに関することやOSに関することなく幅広く身に付けることが求められます。
セキュリティエンジニアがセキュリティ対策をする部分は多岐に渡ります。そのためセキュリティ対策の基本的なスキルとして身に付けなければならないことも多岐に渡っています。基本的なスキル=簡単で狭い範囲と考えてはいけません。
セキュリティエンジニアとして駆け出しの時は狭い範囲でセキュリティ対策の実装などを対応していくことでしょう。ただ、そこから徐々に範囲を広げて、広い範囲でセキュリティ対策の設計などができるスキルが求められます。

セキュリティマネジメントに関するスキル

セキュリティ対策はセキュリティエンジニアだけで進めるものではありません。組織的、体系的に取り組んでこそ価値を発揮するものです。
ただ、素人だけでセキュリティマネジメントができるわけではありません。そこでセキュリティエンジニアがセキュリティマネジメントのスキルも持ち、上層部などと連携しながら組織的に対応していくことが求められます。
セキュリティ対策には様々な費用が必要です。ただ、セキュリティ対策をしなければ万が一の時に莫大な費用が必要となることもあります。これらのバランスなどを考えながらセキュリティマネジメントは進めなければなりません。企業としてどの程度のセキュリティマネジメントをするかの道筋を生み出すスキルが求められます。

サイバー攻撃に関するスキル

セキュリティエンジニアはサイバー攻撃に対するスキルも身に付けておくことが理想的です。
セキュリティエンジニアとしてシステムを守るのであれば、まずどのような攻撃を受ける可能性があるのかを知らなければなりません。つまり、サイバー攻撃を自分がする場合にはどのように攻撃するのかを考えなければならないのです。実際に攻撃をすると犯罪になりかねませんが、その攻撃を防ぐための手法を考えることがセキュリティ対策なのです。
一般的に攻め方が分からないのであれば守り方も分かりません。これはセキュリティ対策でも同様です。サイバー攻撃に関するスキルを身に付けることで、セキュリティ対策のスキルもセットで身に付けられるのです。

セキュリティに関する法律の知識

セキュリティに関する法律の知識も求められることがあります。こちらは必須ではありませんが、セキュリティエンジニアとして働くのであれば持っておいた方が良いでしょう。
セキュリティ対策は不法行為に対しての対策であるケースも含まれています。悪意をもって個人情報などを不正に取得するようなケースがありますので、これらはどのような法律に違反するのかを理解しておくのです。
セキュリティエンジニアが直接法律的なことに対応するケースはないでしょう。トラブルが発生した場合には法務部門が対応します。ただ、法律に関する知識も持っておくことで、自分たちはどのような攻撃からシステムを守らなければならないのかをイメージしやすくなります。

セキュリティエンジニアに必須の資格はない

セキュリティエンジニアになるにあたり資格が必要となるのか気になるかもしれません。セキュリティといえば専門的な分野ですので資格が必要と思われてもおかしくはないのです。
しかし、セキュリティエンジニアに必須の資格は存在していません。セキュリティエンジニアと資格の関連性についてご説明します。

資格がなくともセキュリティエンジニアにはなれる

資格がなくてもセキュリティエンジニアにはなれます。資格が必要となるかどうか心配になるかもしれませんが、セキュリティエンジニアを目指すのであればそのような心配はありません。
専門的な知識が問われるエンジニアではあるものの、資格を持っていなければなれない職種ではありません。セキュリティに関する専門的な知識を保有していれば、誰でもセキュリティエンジニアになれる仕組みです。幅広い人にセキュリティエンジニアになるチャンスがあります。
ただ、資格は必須とされていませんが、エンジニアの中でも特に専門的な知識が問われることは間違いありません。セキュリティの世界は常に進化していますので、最先端のセキュリティスキルが求められるエンジニアです。言い換えると常に最先端のスキルが必要とされていることで、資格では計りきれないという事実もあります。資格を保有していても最先端のセキュリティスキルを持っているとは限らないのです。
つまり資格を取得しなくともセキュリティエンジニアを目指すことは可能です。ただ、資格を取得するようなハイレベルなスキルが求められています。

セキュリティに関する資格は多く取得も視野に入れると良い

スキルさえあれば誰でもセキュリティエンジニアになれる可能性はあります。ただ、セキュリティに関する資格は様々存在しています。そのためセキュリティエンジニアを目指すのであれば、これらの資格を検討してみるのも良いことです。資格の取得は必須ではないものの、取得していることで客観的にスキルを証明できる事も事実です。
比較には様々な種類が存在していますが、取得の検討をおすすめするものは以下のとおりです。

・情報セキュリティスペシャリスト試験
・ネットワーク情報セキュリティマネージャー(NISM)
・公認情報セキュリティマネージャー(CISM)
・CompTIA Security+
・シスコ技術者認定(セキュリティ分野)

情報処理技術者試験の中にもセキュリティに関するものが含まれています。また、ベンダーが提供している様々なセキュリティに関連する資格もあります。これらの資格の取得を検討してみても良いでしょう。
どの資格を取得するかによって証明できる内容は異なります。セキュリティエンジニアは様々な場面で活躍しますので、自分が活躍したいと考える場面に合わせた資格を取得すると良いでしょう。適切な資格を取得しておくことによって、セキュリティエンジニアとしての仕事にミスマッチが発生する可能性が下がります。
繰り返しですが資格の取得は必須ではありません。セキュリティエンジニアはここに紹介したような資格を取得しなければならないとは考えないようにしてください。あくまでも客観的にスキルの証明をしたい場合に資格の取得を検討するべきです。

セキュリティエンジニアは今後さらに求められる

セキュリティエンジニアの将来性は明るく、今後さらに求められるエンジニアです。以下ではこれからセキュリティエンジニアを目指す人に向けて、将来性についても詳しくご説明します。

セキュリティエンジニアを置いて施策を打つ企業は今後増え続ける

セキュリティエンジニアを利用して施策を打つ企業はこれから増えると考えられます。そのためセキュリティエンジニアの需要は今後さらに高まりが期待されます。つまり将来性は明るいエンジニアです。
セキュリティエンジニアは企業内のSEとして活躍する場合やセキュリティ対策のサービスを提供している会社で活躍する場合が考えられます。どちらの場合でも、昨今のセキュリティ対策の重要視具合を踏まえると、今後さらに需要が高まるはずです。
需要が高まるエンジニアではありますが、セキュリティはエンジニアの中でも専門性が高いものです。そのためセキュリティエンジニアが不足して需要と供給のバランスが崩れ、年収が高まるなどのことも予想されます。需要が高まってもいきなりセキュリティエンジニアの数が増えるとは考えられないでしょう。
言い換えると今からでもスキルを身に付けることでセキュリティエンジニアになれる可能性はあります。需要の高まりを踏まえて今から舵を切っても遅くはありません。

時間の経過と共に求められるスキルは高まる

サイバー攻撃の手法は日々進化しています。そのため、セキュリティエンジニアに求められるスキルも日に日に高まっているのが事実です。セキュリティエンジニアであったとしても、過去のスキルしか持っていないのであればその職を失ってしまう可能性があります。
セキュリティエンジニアとして働きながらスキルアップするのは難しいことです。なかなか実務だけではスキルアップできない部分もあります。ただ、それができなければセキュリティエンジニアとしての価値が下がってしまうのも事実です。求められるスキルの高まりに後れを取らないようにしなければ、セキュリティエンジニアといえども将来性が下がってしまいます。
なお、このように高度なスキルが求められるという観点からもセキュリティエンジニアは年収が高くなっています。負担がかかるぶんだけ適切に評価されていると考えましょう。

セキュリティエンジニアは負担も大きいが需要の高いエンジニア

最近はどこの企業でもセキュリティ対策を重点的に進めています。サイバー攻撃などによって個人情報の流出などがあれば社会的にバッシングを受けることは免れません。信用を低下させることの無いように、セキュリティエンジニアを利用して最大限の対策をしています。
そのような状況ですのでセキュリティエンジニアの需要はどんどんと高まっています。需要と供給のバランスが取れていない状況だと考えられるぐらいです。その結果、セキュリティエンジニアの年収も高まっています。
その反面で常に新しいサイバー攻撃に対応できるようにするなど高いスキルも求められています。負荷のかかるエンジニアではありますが、それだけ年収も高く需要も高いものです。


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