ブロックチェーンエンジニアとは?必要なスキル・将来性をチェック!

ブロックチェーンエンジニアとは?必要なスキル・将来性をチェック!

ブロックチェーンエンジニアとは、ブロックチェーンに関する技術を主に取り扱うエンジニアです。ブロックチェーンの技術進化に関する開発を取り扱うほか、ブロックチェーン技術を利用した新たな仕組みの開発にも携わります。
最近需要が増えてきているエンジニアではありますが、まだ新しくその詳細はあまり知られていません。今回はブロックチェーンエンジニアについて解説をします。

ブロックチェーンエンジニアとは!?気になる業務内容


初めにブロックチェーンエンジニアとはどのような職業であるのか、概要と業務内容を理解していきましょう。

ブロックチェーンエンジニアの概要

ブロックチェーンエンジニアとは、エンジニアの中でもブロックチェーン(分散型台帳技術)を取り扱う人を指します。分散型台帳技術はデータベースに関連する一つの技術ですので、ブロックチェーンエンジニアは幅広い意味ではデータベースエンジニアに分類されます。ただ、データベースエンジニアとは別のエンジニアとして扱われることが大半です。
そもそも、ブロックチェーンとはビットコインを提供するための基幹技術として開発されました。そのため、ブロックチェーンエンジニアはビットコインの開発をするエンジニアと捉えられているケースがあります。しかし、現在はビットコイン以外にも金融に関連する分野で幅広く利用されています。そのため、「ブロックチェーン=ビットコイン」との認識を持っているならば、認識を改める必要があります。
なお、最近はブロックチェーンを金融以外の分野に利用する取り組みが進められています。そのため、ブロックチェーンエンジニアは他の分野の開発に参画することもあります。

ブロックチェーンエンジニアの業務内容例

ブロックチェーンエンジニアが対応する具体的な業務の例は以下の通りです。代表的な業務を理解しておきましょう。

  • ブロックチェーン技術の開発
  • ブロックチェーンを利用したシステムの開発
  • ブロックチェーン技術の研究

それぞれについてどのような業務であるのか、以下で詳しくご説明します。

ブロックチェーン技術の開発

ブロックチェーン技術の開発をしています。ここでのブロックチェーン技術の開発とは、既存の技術を利用して独自のブロックチェーンを開発する業務を指します。基礎研究として新たなアルゴリズムを開発するのではなく、すでにあるものをうまく活用します。
ブロックチェーンにはいくつかの有名なアルゴリズムがあります。それらを利用して様々なブロックチェーンは実装されているのです。ただ、場合によってはこれらのアルゴリズムをそのまま流用できないことがあります。その時にブロックチェーンエンジニアは、それらを改良してより良いブロックチェーンを実現するのです。
なお、ブロックチェーン技術の開発には高いスキルが求められます。そのため既存のものを改良するとはいえども、実際に開発できる企業は限られています。また、対応できるブロックチェーンエンジニアも限られていますので、ブロックチェーンエンジニアの中でもハイクラスの業務だと考えましょう。

ブロックチェーンを利用したシステムの開発

ブロックチェーンを利用したシステムの開発業務があります。ブロックチェーンエンジニアの大半は、この開発業務に携わっています。
最近は様々なところでブロックチェーンが利用されたシステムが提供されています。皆さんにとって身近なものの例では、電子決済などのペイメントサービスにブロックチェーンが利用されています。不正な支払いが発生しないように、ブロックチェーンを利用して正当性を担保しているのです。他にも、様々なシェアリングサービスにブロックチェーン技術が利用されています。これらもペイメントサービスと同様に、利用している人が本人であることの証明にブロックチェーン技術が利用されているのです。
これらは一例ではありますが、様々なアプリケーションやシステムにブロックチェーンが利用されています。そのため、ブロックチェーンエンジニアの多くはこれらの開発に携わっています。
なお、企業の中でブロックチェーンエンジニアとして働いている場合もあれば、専門の企業でブロックチェーンだけを担当している場合もあります。どのような企業で働いているかによって、ブロックチェーンエンジニアの業務は少々異なります。ブロックチェーンを利用した開発と、それに関連する部分が業務だと考えておくと良いでしょう。

ブロックチェーン技術の研究

あまり多くはありませんが、新しいブロックチェーン技術の研究をしている企業があります。そのような企業で、新しいブロックチェーン技術の研究をする業務があります。
多くのブロックチェーンエンジニアは、既存のブロックチェーン技術を利用しています。上記でもご説明したとおり、それらの技術を利用してシステムの開発をしているのです。つまり、「今ある技術を利用してシステムを開発する」というのが大きな役割です。
それに対してブロックチェーン技術の研究は、「今はない技術を生み出す」というのが大きな役割です。ブロックチェーンはまだまだ発展途上ですので、他者が利用していないような画期的なアルゴリズムなどを研究しているのです。
なお、ブロックチェーンに関する研究に取り組める企業や機関は限られています。基礎研究的な意味合いもありますので、なかなかここに投資できる企業が少ない状況です。セキュリティ関連を扱っている企業など、一部の企業でのみ就ける業務です。

ブロックチェーンエンジニアに求められる3つのスキル


ブロックチェーンエンジニアには多くのスキルが求められます。それらのスキルをうまく組み合わせて、ブロックチェーンエンジニアは活躍するのです。以下ではブロックチェーンエンジニアになるにあたり、最低限身に着けておいてもらいたいスキルについて解説します。

プログラミングスキル

ブロックチェーンはデータベースに関連するスキルではありますが、その根底にはプログラミングが関連します。独自のアルゴリズムを処理するために、プログラミングが必須となってくるのです。
そのため、ブロックチェーンエンジニアはプログラミングスキルが求められます。なお、求められるプログラミング言語と特徴をまとめると以下のとおりです。

  • C++:Bitcoinの開発に利用されていてブロックチェーン自体の開発をしたい人向け
  • Go:Ethereumのクライアントソフトである「Go Ethereum」を利用したい人向け
  • JavaScript:Webページにブロックチェーンを実装するシステムを開発したい人向け
  • Solidity:ブロックチェーンで活用されている「スマートコントラクト」を習得したい人向け

ブロックチェーンにどのように携わりたいかで、どのプログラミング言語のスキルが必要かは異なります。特徴を踏まえて、自分が必要とする順番でスキルを習得しましょう。

暗号化に関するスキル

ブロックチェーンには暗号の技術が利用されています。そのため暗号化に関するスキルは正しく理解しておかなければなりません。
具体的に利用されている暗号化のスキルは様々あります。例えば最低限理解しておかなければならないのは「公開鍵暗号化方式」「ハッシュ関数」「擬似乱数生成」「電子署名」などが挙げられます。これらのスキルは必ず利用するものですので、完璧に理解しておく必要があります。
また、単純にスキルを理解しておけば良いわけではありません。スキルを理解するのはもちろんのこと、「そのスキルがどのような場面で利用されるのか」についても理解しておく必要があります。自分が身につけたスキルを適切な場面で選択して利用できるようになっていなければなりません。

ブロックチェーンに関するスキル

ブロックチェーンに関するスキルが必要です。当たり前と思われるかもしれませんが、こちらについても正しく理解をしましょう。
ブロックチェーンに関するスキルと暗号化に関するスキルは異なります。暗号化に関するスキルはブロックチェーンに利用されていますが、それだけでブロックチェーンが利用できるようになるわけではありません。ブロックチェーンには他の技術も利用されていますので、個別にブロックチェーンの技術だけを理解しなければなりません。
なお、ブロックチェーンのスキルはまだまだ発展途上の状態です。そのため技術を完璧に身につけるのは難しい状況です。ただ、ブロックチェーンの基本的な考え方に関する書籍などが販売されています。これらを活用して、ブロックチェーンの最低限のスキルを身につけるようにしましょう。どんどん進化してしまい書籍だけではついていけませんが、まずは根底をなすスキルの習得が必要です。
スキルアップを考えているのであれば、実際にブロックチェーンの実装をしてみると良いでしょう。書籍の練習問題などにチャレンジするのはもちろん、仮想通貨でブロックチェーンを体感してみるのも悪くありません。

ブロックチェーンエンジニアは将来性が明るい状況

ブロックチェーンエンジニアはこれからさらに求められると考えられます。つまりエンジニアの中でも将来性が明るい状況です。具体的にどのような観点から将来性が明るいのかをご説明します。

ペイメントサービスの増加によりブロックチェーンが必要とされる

ペイメントサービスの増加など、ブロックチェーンが利用される場面が増えています。このような状況であることから、ブロックチェーンエンジニアの将来性は明るいと判断しています。
最近では、QRコード決済はもちろんのこと、非接触式の決済など様々な決済方法が生まれています。昔はクレジットカードが主流でしたが、最近はいわゆる電子マネーが多く利用されているのです。また、利用される種類も非常に多くなっています。
これらの支払いには、ブロックチェーンが利用されています。むしろブロックチェーンがなければ、これらのアプリケーションはうまく動かせません。私たちの生活を便利にしてくれるペイメントサービスは、多くの技術から成り立っているのです。つまり、技術を支えるブロックチェーンエンジニアは、需要が高い状態が続くのです。
また、単純にブロックチェーンが幅広く利用されているだけではなく、新しいブロックチェーンの開発も進められています。基礎研究ができる企業は限られていますが、既存のブロックチェーンを利用して改良を続ける企業は増えています。そのような企業でもブロックチェーンエンジニアが求められますので、技術の新規開発という観点でも将来性が明るい状況です。

常に進化に付いていく向上心が求められる

現在のブロックチェーン技術は常に進化しています。「Bitcoin」「Ethereum」「Hyperledger」など中心となる技術は固定されつつありますが、これら自体が進化している状況です。ブロックチェーンエンジニアは、これらの進化についていかなければなりません。
なお、新しいスキルが生み出されている分野ですので、技術力の高いエンジニアは限られている状態です。大半の人は新しいスキルに対して未経験ですので、いかに早く情報をキャッチしてスキルを身につけられるかがブロックチェーンエンジニアの価値を大きく左右します。
エンジニアとして働きながら、新しい技術を貪欲に取り込んでいくのは難しいことです。ただ、ブロックチェーンエンジニアとして将来性を明るくしたいならば、向上心をもって取り組むしかありません。

まとめ

ブロックチェーンエンジニアは、ブロックチェーンを全般的に取り扱うエンジニアです。基本的にはブロックチェーンを利用したシステム開発をしますが、中にはブロックチェーン自体の開発をしたり新しいブロックチェーンの研究をしたりする人もいます。
ブロックチェーンエンジニアになるためには、暗号化のスキルやブロックチェーンに関するスキルが必要です。基本的なスキルとなりますので、正しく身につけておきましょう。また、実装にあたりプログラミング言語のスキルも必要ですので、こちらの習得も必要です。
様々な分野でブロックチェーンが利用されていることで、ブロックチェーンエンジニアの将来性は明るい状態です。これからの需要を踏まえ、ブロックチェーンエンジニアを目指してみるのも良いでしょう。

登録フォームボタン
登録フォームボタン

SHAREこの記事をシェアする

admin