フリーランスのふるさと納税|やり方やメリット・限度額を解説

フリーランスのふるさと納税|やり方やメリット・限度額を解説

近年はふるさと納税の制度が注目を集めています。特に会社員が節税のためにふるさと納税を利用していて、テレビなどのメディアでも多々取り上げられています。

このふるさと納税は会社員が節税する方法として注目されるケースが多いようですが、実はフリーランスでも活用できます。もちろんフリーランスでも実質的な節税効果を生み出せますので、今回はフリーランスとふるさと納税について解説します。

フリーランスもふるさと納税をするべき

フリーランスも会社員と同様にふるさと納税をするべきです。まずはフリーランスとふるさと納税についてご説明します。

フリーランスも確定申告でふるさと納税できる

ふるさと納税の制度は会社員に対してのみ提供されているわけではありません。フリーランスや個人事業主、年金受給者でもふるさと納税は利用できます。

そもそも、ふるさと納税は一定の金額まで地方自治体へと税金を支払える制度で、支払いに対して返礼品の受け取りができます。今まで税金といえば自分の住民票がある地方自治体と国に対してするものでしたが、ふるさと納税が開始されたことで選択肢が全国に広がりました。

また、単純に納税するだけではなく返礼品があることと、実質的な負担金が2,000円で済むことから注目を集めています。フリーランスでもふるさと納税の良さを最大限活用できますので、積極的に利用するようにしましょう。

控除上限額の計算方法

ふるさと納税は自由に納税できる仕組みですが、納税できる「控除金額」には上限があります。この上限金額を把握しておかなければ、必要以上に納税してしまい無駄が生まれてしまう可能性があるのです。

基本的に控除上限金額の計算は以下の式で求めることができます。

控除上限額=(個人住民税所得割額×20%)÷ [90% – (所得税率× 1.021)]+自己負担金2000円

ただ、所得税率は所得金額によって変動しますので、それを加味して計算すると以下のとおりです。

課税所得金額 ふるさと納税の限度額
195万円以下 住民税所得割額 × 23.559% + 2000円
195万円超 330万円以下 住民税所得割額 × 25.006% + 2000円
330万円超 695万円以下 住民税所得割額 × 28.774% + 2000円
695万円超 900万円以下 住民税所得割額 × 30.068% + 2000円
900万円超 1800万円以下 住民税所得割額 × 35.520% + 2000円
1800万円超 4000万円以下 住民税所得割額 × 40.683% + 2000円
4000万円超 住民税所得割額 × 45.398% + 2000円

個人住民税所得割額は昨年度の情報を利用すると、ある程度の算出ができます。もし手元にない場合は、フリーランスの売上見込から経費や各種所得控除の金額を差し引いたもので算出するようにしましょう。

なお、ここで算出できるのはあくまでも目安金額です。実際には他の要素が影響する場合がありますので、正確には税務署などの情報を都度確認して算出するようにしてください。

フリーランスがふるさと納税するメリット


フリーランスがふるさと納税するとどのようなメリットがあるのかご説明します。

所得税や住民税が減額される

フリーランスがふるさと納税をすれば、支払金額は所得控除の対象になります。つまり、フリーランスとしての活動のために要した経費と同じ扱いができるのです。結果、課税対象の金額が少なくなり、所得税や住民税の納税額を抑えられます。

基本的にフリーランスの経費は、事業に必要なものしか計上できません。一部、家事按分制度を利用してプライベートな支払いとの仕分けができますが、それ以外の支払いについては経費として認められません。

それに対して、ふるさと納税は個人的に返礼品を受け取っても支払金額は控除の対象となります。これはふるさと納税をした場合、支払金額は寄付金控除の対象となるからです。基本的な経費の考え方とは異なり、ふるさと納税を利用すれば、個人的に必要とする商品の可能性であっても控除に含められます。

なお、上記でご説明したとおり、ふるさと納税の納税金額には上限があります。これは、ふるさと納税を利用しすぎることによって、所得税など国税の税額を下げすぎないようにするためです。

支払い方法によってはポイントが貯まる

ふるさと納税の納税方法によっては、ポイント還元される場合があります。ふるさと納税サービスのポイントが貯まったり、クレジットカードのポイントが付与されたりします。

基本的に税金は国や地方自治体に直接納めるお金です。そのため、クレジットカードでの支払いは難しく、ポイントで節約するなどの裏技は利用できません。フリーランスは処理を簡略化するためにクレジットカードを利用している人も多いですが、税金関連では利用できないのが基本なのです。

しかし、ふるさと納税は 地方自治体に直接納税するのではなく、専用サービスを利用しての納税が可能です。このサービスでクレジットカードが利用できたりポイントが貯まったりすることで、節約できるようになっています。

しかも、ふるさと納税に対応しているサービスは様々存在します。納税で貯まるポイントや使えるクレジットカードなどを踏まえて、 自分に都合のよいものを選択できます。

フリーランスがふるさと納税する際の注意点

フリーランスがふるさと納税する際には注意点もあります。こちらについてもご説明します。

控除上限額を計算しにくい

ふるさと納税の控除上限金額は、年間の所得によって決定されます。フリーランスはこの計算が難しいため注意が必要です。

計算方法は先程ご説明したとおりで、特別難しいものではありません。ただ、フリーランスの場合は1年間の収入見込や発生する経費の予想を立てにくく、どうしてもうまく計算できなくなってしまいます。会社員は毎月の給料から簡単に計算できますが、フリーランスの場合はそうはいきません。実際うまく控除上限金額を計算できていないフリーランスは見受けられます。

控除上限金額を計算できていないと、ふるさと納税のメリットを最大限に活かせません。必ず上限金額まで納税する必要はありませんが、同じだけ納税するのであれば可能な限りふるさと納税を利用するべきです。

また、逆に納税した金額が控除上限金額を上回ってしまった場合、これは所得控除の対象となりません。つまり、必要以上にお金を支払ってしまっただけになります。多く支払っても経費にはなりませんので、慎重にふるさと納税しなければなりません。

ワンストップ特例制度が利用できない

ふるさと納税にはワンストップ特例と呼ばれる制度があります。こちらはふるさと納税をしている人で一定の条件を満たしていれば、確定申告をしなくても自動的に寄付金控除が適用されるものです。

非常に便利な特例ではありますが、残念ながらフリーランスには適用されません。これは会社員など確定申告を必要としない人向けの特例で、確定申告を必要とする場合は適用されないのです。フリーランスは基本的に確定申告をしますので、残念ながらワンストップ特例を利用できないのです。

フリーランスがワンストップ特例の対象とならないのは、注意すべきポイントではあります。ただ、 そもそもフリーランスは確定申告をしなければなりません。その点を加味すると実質的には何も差がないはずです。

フリーランスがふるさと納税をして確定申告する流れ


実際にフリーランスがふるさと納税する流れについてイメージしにくいかもしれません。続いてはふるさと納税から確定申告までの流れを簡単にご説明します。

ステップ1:控除上限額を計算する

フリーランスがふるさと納税を行うにあたり、まずは控除上限金額を計算するようにしましょう。この金額が把握できていなければ適切にふるさと納税はできません。厳密な値を出すのは難しいですが、可能な限り正確な値を出すようにしましょう。

控除上限金額の計算方法は、上記でご説明したとおりです。課税金額を用いて計算しますので、昨年度の情報や今年の売上見込みを利用して算出をしておきます。

なお、控除上限金額は1年間で複数回計算するのがおすすめです。3月など早い段階で最初に計算し、8月頃に見直しをしてみます。そして、11月の半ばに最終的な上記金額の計算をすると失敗が少なくなります。

ステップ2:納税先を決定する

ふるさと納税の控除上限金額が把握できれば、続いては実際に納税の手続きをします。上記でもご説明したとおり、ふるさと納税は直接地方自治体に納税するのではなく、専用サービスを経由して支払いができます。そのため、これらのサービスを利用してふるさと納税の納税先を決定するのがおすすめです。

ふるさと納税の返礼品は地方自治体によって大きく異なります。また、納税する金額にも大きな違いがありますので、都合のよい支払いとなるように調節するようにしましょう。5,000円から10万円程度まで幅があります。

なお、ふるさと納税は複数の地方自治体に対して行えます。一度で控除上限金額まで納税する必要はありませんので、少しずつ様子を見ながら納税先を決定して差し支えありません。

ステップ3:納税手続きを行う

納税先が決定すれば納税手続きを行います。本来は金融機関などで支払いをしなければなりませんが、上記でご説明したサービスを利用しているとWebサイトなどで支払いができます。クレジットカードで支払いができる場合もあり、納税先が決定していれば数分で納税手続きが完了します。

税金の納税といえば手間のかかるイメージがあるかもしれませんが、ふるさと納税に関してはほとんど手間はかかりません。特にクレジットカードを利用してふるさと納税する場合は、ネットショッピングをする感覚で納税が終了します。

なお、フリーランスは日頃の経費をクレジットカードで支払いしている場合が多いでしょう。この時に注意しなければならないのは、フリーランスの経費としてふるさと納税を含めてはいけないことです。ふるさと納税の納税額は、確定申告の際に特別な取扱いをしなければなりませんので、通常の経費に含めて二重計上してはなりません。

ステップ4:納税証明書と返礼品を受け取る

ふるさと納税をすれば、一週間程度で地方自治体から納税証明書が届きます。この納税証明書は確定申告の際に利用しますので、必ず保管しなければなりません。失くしてしまうとふるさと納税した意味が薄れてしまいます。

また、ふるさと納税ですので納税に対する返礼品も送られてきます。ただ、この返礼品については納税証明書と同じタイミングとは限りません。むしろ納税証明書よりも遅いタイミングで届くケースが多く、ゆっくり待たなければなりません。多くの場合、返礼品の送付タイミングはふるさと納税の案内サイトなどに書かれていますので事前に確認しておくべきです。

先に納税証明書が届くので、返礼品が届かず驚くかもしれません。ただ、このように別々に届くのが基本的な形ですので、何も焦る必要はありません。

ステップ5:確定申告をする

ふるさと納税した後は、確定申告をする必要があります。ふるさと納税した翌年の3月15日までの確定申告で、ふるさと納税した金額を寄付金控除として反映させます。

上記でもご説明したとおりフリーランスはワンストップ特例が利用できません。必ず確定申告をしてふるさと納税の控除を受ける流れとなります。確定申告の際にふるさと納税の処理を忘れてしまうと、残念ながら控除を受けられなくなってしまいます。

自分で確定申告書を作成する場合は、所得税の控除と住民税の控除の両方にふるさと納税した金額を記載する必要があります。税務署の公式サイトに書き方が掲載されていますので、そちらを参照してみると良いでしょう。

また、税務署が提供する確定申告の申請用紙作成サービスを利用すれば、簡単にふるさと納税の入力ができます。画面に沿って操作するだけで確定申告書が作成できますので、フリーランスで確定申告に自信がない場合は、最初からこちらを利用するのもおすすめです。

まとめ

フリーランスもふるさと納税の制度を利用できます。ふるさと納税を利用すれば納税するだけではなく返礼品を受け取れますので、単なる納税よりもお得になります。

ただ、ふるさと納税は控除上限金額があります。そのため、適切に金額を計算して無駄がないように活用することが重要です。上限金額を計算する目安式もご紹介していますので、それを利用してふるさと納税のイメージを持つようにしてください。

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