【2022最新】Pythonの資格ランキングTOP5!
Pythonは需要の高いプログラミング言語であるため、スキルを証明する資格も多く存在しています。どの資格を取得するかによって証明できるスキルが異なるため、資格の知名度や証明できるスキルを踏まえ、おすすめの資格をランキング形式でご紹介します。
この記事の目次
1位:Python3エンジニア認定基礎試験
参照:基礎試験 |一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会
Python3エンジニア認定試験は、Pythonの基本的なスキルを証明できる資格です。2019年に行われた日経XTECHの調査によると、今取得すべき資格の3位に選ばれています。受験者数は年々増えていて注目度の高い資格です。
特徴
Pythonの基本的なスキルについて幅広く出題されています。プログラミング言語としての特徴はもちろんのこと、エラー処理や標準ライブラリなど踏み込んだ内容についても出題されます。
ただ、出題範囲は定められていて、その内容を踏まえると応用的な問題は出題されません。実務経験を通じて学習するような内容ではなく、Pythonの基本的な部分をいかに正しく習得できているかを問う内容です。
出題範囲
出題範囲は主教材であるオライリー・ジャパン「Pythonチュートリアル 第3版」で定められていて、具体的には以下のとおりです。
章立て | 出題率 |
1章 食欲をそそってみようか | 2.5% |
2章 Pythonインタープリタの使い方 | 2.5% |
3章 気楽な入門編 | 15.0% |
4章 制御構造ツール | 22.5% |
5章 データ構造 | 17.5% |
6章 モジュール | 5.0% |
7章 入出力 | 2.5% |
8章 エラーと例外 | 10.0% |
9章 クラス | 5.0% |
10章 標準ライブラリめぐり | 10.0% |
11章 標準ライブラリめぐり─PartII | 2.5% |
12章 仮想環境とパッケージ | 2.5% |
13章 次はなに? | 0.0% |
14章 対話環境での入力行編集とヒストリ置換 | 2.5% |
それぞれの分野からまんべんなく出題されるため、偏りなく学んでおかなければなりません。
難易度
合格率は公開されていないため、ここから難易度を推測することはできません。ただ、出題されている内容は基本的なものが中心であり、極端に難易度が高いとはいえないでしょう。基本的なPythonのスキルが習得できていれば、十分に合格できると考えられます。
2位:Python3エンジニア認定データ分析試験
参照:データ分析試験 | 一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会
Python3エンジニア認定データ分析試験は2020年に開始されたPythonでのデータ分析に関する資格です。Pythonはデータ分析に利用される機会が多いため、一般的なPythonのスキルだけではなくデータ分析のスキルも別の資格として設けられています。
特徴
データ分析に関する資格であるため、Pythonのスキルだけではなくデータ分析の手法に関するスキルが問われます。例えば、線形代数や確率統計などの数学的なスキルが必要とされる資格です。
また、Pythonのスキルについては基本的なプログラミングだけではなく、データ分析に関するライブラリについても問われます。Numpyやpandasなどデータ分析には有名なライブラリがあり、これらのスキルも習得していなければ合格できません。
出題範囲
出題範囲は主教材である翔泳社「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書」で定められていて、具体的には以下の通りです。
章 | 節 | 章立て | 問題数 | 出題率 |
1 | データエンジニアの役割 | 2 | 5.00% | |
2 | Pythonと環境 | |||
1 | 実行環境構築 | 1 | 2.50% | |
2 | Pythonの基礎 | 3 | 7.50% | |
3 | Jupyter Notebook | 1 | 2.50% | |
3 | 数学の基礎 | |||
1 | 数式を読むための基礎知識 | 1 | 2.50% | |
2 | 線形代数 | 2 | 5.00% | |
3 | 基礎解析 | 1 | 2.50% | |
4 | 確率と統計 | 2 | 5.00% | |
4 | ライブラリによる分析実践 | |||
1 | NumPy | 6 | 15.00% | |
2 | pandas | 7 | 17.50% | |
3 | Matplotlib | 6 | 15.00% | |
4 | scikit-learn | 8 | 20.00% | |
5 | 応用:データ収集と加工 | 0 | 0 |
Pythonのスキルが必要とはされますが、データ分析の手法に関する内容がある程度問われます。数学的な学習が必要となるため、データ分析の経験がなければ習得が必須です。また、上記でも触れたとおりデータ分析に関するライブラリについても問われるため、こちらも学習しておきましょう。
難易度
データ分析について基本的な知識が問われているため、難易度の高い資格ではありません。ただ、数学に関する知識が問われる資格であり、Python以外のスキルを習得しておく必要があります。この点はPythonの学習とは別に学んでおく必要があり、人によっては難易度の高さを感じるかもしれません。
3位:PCEP – Certified Entry-Level Python Programmer
参照:PCEP
ポーランドのOpenEDG Python Instituteが提供しているPythonに関する資格です。レベルが3段階あり、こちらの「Entry」は基本的なスキルを証明できるものです。
特徴
海外の資格ではありますが、Pythonの基本的なスキルが問われるものであり、出題内容はPython3エンジニア認定基礎試験に近いものです。Python3エンジニア認定基礎試験は日本の資格であるため、世界的に通用する資格を取得したいならばこちらを受験するとよいでしょう。
出題範囲
出題内容は公式サイトで解説されていますが、大雑把であり細かく明記されているわけではありません。ただ、試験対策用の「学習コース」が用意されていて、この内容はPython3エンジニア認定基礎試験の内容を英語にしたようなものです。そのため、上記でご説明したPython3エンジニア認定基礎試験の出題範囲を踏まえるようにしてください。
難易度
繰り返しですがPython3エンジニア認定基礎試験に近い資格であるため、難易度は高いものではありません。Python3エンジニア認定基礎試験に合格できるスキルがあり、英語も理解できれば十分に合格できるでしょう。Pythonの基本的なスキルが問われるため、最初の一歩としてまずは取得してもらいたい資格です。
4位:PCAP – Certified Associate in Python Programming
参照:PCAP
こちらもポーランドのOpenEDG Python Instituteが提供している資格で、Pythonの実務レベルのスキルを問うものです。上記のEntryは基本的なスキルのみですが、こちらは実務レベルであり、受験にあたっては実際にPythonで開発した経験を持っていることが理想的です。
特徴
Pythonの基本的なスキルだけではなく、Pythonを活用したオブジェクト指向の設計やモジュールの使い方などが問われます。これらはPythonの中でもより実務レベルのスキルであるため、Entryよりはレベルが高いと考えてよいでしょう。
ただ、オブジェクト指向の考え方など、Pythonに依存しないものが出題範囲に含まれています。そのため、Javaなど他のオブジェクト指向プログラミング言語を扱った経験があれば、特別な勉強をしなくとも対応できるはずです。
出題範囲
こちらも公式サイトで出題範囲が解説されていますが、細かな出題範囲については明記されていません。Associateレベル向けの学習コースが用意されているため、その内容を踏まえて出題範囲を把握する必要があります。「Python ESSENTIALS – PART 1」「Python ESSENTIALS – PART 2」を利用して出題範囲を把握しましょう。
また、実践的な問題が出題されるようになっているため、問題の問われ方に慣れるためにも無料のサンプル問題にチャレンジすべきです。日本の資格とは異なった問われ方をされるため、慣れておかないと思わぬミスに繋がりかねません。
難易度
合格率は公開されていませんが、Pythonの実践的な内容が問われているためやや難易度は高めです。ただ、実務でPythonを利用した開発をしているなど、日頃からPythonに触れていればそこまで難易度は高くないでしょう。逆に、資格の取得だけを目指して学習しているならば、オブジェクト指向の考え方など慣れておくべき部分があります。
5位:PythonZen & PEP 8 検定試験
参照:PythonZen & PEP 8 検定試験 |一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会
PythonZen & PEP 8 検定試験は無料で受けられるPythonの資格です。資格は基本的に有料ですが、こちらの検定試験は無料であるため気軽に誰でも受験できます。
特徴
Pythonの資格ではありますが、Pythonのスキル中心ではなくPythonのイディオムと文法について問われているものです。文法が問われるようになっているため、正しく理解していなければ合格できません。ただ、特別難易度の高いものではありません。
出題範囲
PythonZen原文とPEP 8原文を元に出題されるようになっているため、これらを理解しておくようにしましょう。ただ、原文は英語で書かれており、理解するためには英語力が必要になります。また、出題範囲は多く、すべてを網羅するのは難しいため、ポイントを抑えながら学習しましょう。
難易度
難易度は高いものではありませんが、上記でご説明したとおり出題範囲が広い資格であるため、その点で難易度が高まっています。時間に余裕を持って勉強すれば、学習量の多さに起因する難易度の高さは乗り越えられるでしょう。
勉強方法
Pythonの資格を取得するにあたって、どのような勉強をすればよいのかご説明します。
実務
特別な試験勉強をしなくとも、実務経験を通じて知識の習得が可能です。大半の資格は実務で利用するようなスキルについて問われるため、経験の中で理解を深めていれば合格が可能でしょう。
ただ、この時に注意してもらいたいのは、出題範囲を網羅できているかです。実務では偏った知識ばかりを習得する可能性があるため、資格の出題範囲と噛み合っていない場合は個別に学習しなければなりません。
参考書
Pythonに関する様々な参考書が発売されています。これらの参考書を利用して体系的に学習すれば、Pythonのスキルが習得でき資格の合格も見えてきます。気軽に学習できるツールであるため、自分で学習するならば参考書を購入すると良いでしょう。
また、Pythonの資格について説明した参考書が存在します。例えばPython3エンジニア認定基礎試験は、オライリー・ジャパンが発売する「Pythonチュートリアル」と呼ばれる参考書が学習教材です。
これは一例ですが、どのような参考書で学習すれば良いのかについては資格サイトで解説されています。そこで紹介されている教材を中心に学習すると、効率よくスキルを習得できるでしょう。
プログラミングスクール
プログラミングスクールの多くはPythonに関する授業を開講しています。このようなスクールで学習すると体系的にPythonを学べるため、スキルアップできるだけではなく資格の取得も目指せます。
Pythonは比較的学習しやすいプログラミング言語ですが、自力での習得には限界があります。プログラミング初心者の場合、問題が積み重なって挫折するかもしれません。
しかし、プログラミングスクールに通っていれば、このような問題は解決できます。講師から細かく説明を受けられ、課題点も解決してもらえるのです。プログラミングスクールに通うためにはお金が必要となりますが、確実に学べ、資格も取得できる手段だといえます。
プログラミング学習サイト
自力で学んで資格の取得を目指すならば、プログラミング学習サイトを活用しましょう。無料・有料を問わず、多くのプログラミング学習サイトが存在しています。説明だけに留まるサイトもあれば、自分でプログラミングしたものを採点してくれる機能を有したものもあり、自分に適した学習が可能です。
プログラミング学習サイトは、Pythonの資格を取得するためのツールではありません。あくまでもPythonを学ぶためのツールであるため、資格合格に向けて専用の練習問題などにチャレンジしておくことが重要です。
また、プログラミング学習サイトによっては、学べる内容に偏りがあります。こちらについても練習問題と見比べ、不足している部分があれば違うサイトや書籍で補うようにしましょう。
まとめ
Pythonのスキルを証明できる資格についてご説明しました。エンジニアのスキルは過去の実績で示すことが多いですが、保有している資格でも証明できます。客観的にスキルを証明したいと考えているならば、資格の取得を検討しましょう。
資格には様々な種類があり、どの資格を取得するかによって証明できるスキルが異なります。特にPythonは、Web系と機械学習という大きく異なった分野で利用されるプログラミング言語です。用途に沿った資格を取得しなければ合格できなかったり役立たなかったりするため、どのスキルを証明する資格であるのか確認してから取得を目指しましょう。