確定申告書の提出方法は?3つの方法の違いを押さえよう!

確定申告書の提出方法は?3つの方法の違いを押さえよう!

3月が近づくと、確定申告の準備で慌ただしくなりますよね。ところで、確定申告の書類ができあがったら、どのようにして提出すればいいのでしょうか。初めての確定申告では書類作成に追われて、提出のことまで考えてなかった人もいるかもしれませんね。初めてではないものの、今の提出方法を変えたいと思っている人もいるでしょう。確定申告書を提出するためには3つの方法があります。この記事では、それぞれの提出方法の違いについて、メリット・デメリットを交えて説明していきます。

確定申告書の提出方法は3種類

確定申告書の提出方法は、全部で3種類あります。1つ目は、「直接税務署の窓口に提出する」方法です。最もオーソドックスな方法のため、多くの人が利用しています。2つ目は、「税務署へ郵送する」方法です。こちらも正式に認められている方法で、税務署へわざわざ出向かなくても、確定申告書を提出することができます。3つ目は、「e-Taxで電子申告する」方法です。この方法であれば、申告時に税務署に出向く必要がないのはもちろん、添付書類を省略することもできます。ただし、e-Taxを利用する場合は、事前の準備が必要なので注意が必要です。それぞれにメリット、デメリットがあるので、自分に合った方法を選択するといいでしょう。

確定申告書の提出方法1:税務署へ持参する

初めての確定申告には、いろいろな不安がつきものですよね。2回目以降であっても、提出書類に関して気になる点があるかもしれません。そんなときは、税務署に確定申告書を持参することで、内容をチェックしてもらえます。不安を解消してから提出できるため、確定申告に慣れていない人にはメリットのある方法です。また、この方法であれば、控えを持参することで受付印を押してもらえます。この受付印は、たとえば、ローンを組む際などに重要なポイントになります。フリーランスが銀行などでローンを組むためには、所得を証明するために確定申告の写しを求められる場合があるのですが、実は、この受付印が押されていることで正規の書類として認められるのです。ただし、受付印は書類の内容を認めるものではなく、あくまでも受領を証明するものなので注意しましょう。

デメリットとしては、確定申告時期の窓口の混雑が挙げられます。提出時期が1カ月程度に限られているため、どうしても申告が集中しやすいのです。提出までの間、長時間並ぶ可能性もあります。なお、来庁スペースの関係で、税務署窓口とは別に特設会場が設けられる場合もあるので注意しましょう。特設会場の有無は現地でも確認できますが、事前に税務署のホームページを確認しておくとスムーズです。また、重要なことですが、確定申告書の提出はどこの税務署でもいいわけではありません。申告者の住所によって管轄の税務署が決まっているので、提出の際はくれぐれも注意しましょう。管轄の税務署は、国税庁のホームページで確認できます。

確定申告書の提出方法2:税務署へ郵送する

確定申告期間中、都合が合わずに窓口を利用できないこともありますよね。そんなときは、確定申告書を郵送することで、税務署で長時間待たされることもなく、確定申告を済ますことができます。提出書類は、基本的には窓口で提出するときと変わりません。ただし、住宅ローンや金融審査などの予定がある場合には、受付印をもらうための書類も同封しておいたほうがいいでしょう。確定申告書の写しとともに切手を貼った返信用封筒を同封することで、受付印を押した写しを返送してもらえます。

確定申告書を郵送するときに気になるのが、提出日が消印の日付と受取日のどちらになるのか、ということですよね。答えは、送付方法によって異なります。基本的に、確定申告書などの税務手続きに関する書類は、「信書」に該当します。信書というのは、郵便法第4条で「特定の受取人に対して差出人の意思を表示する文章、または事実を通知する文書」と定義された書類です。かみ砕いていえば、紛失しては困る重要な書類のことですね。なので、確定申告書を郵送する際には、「郵便物(第一種郵便物)」または「信書便物」として送付するのが一般的です。国税庁のホームページには、これらの方法で郵送された書類に関しては、消印の日付が提出日とみなされると書いてあります。つまり、締め切りギリギリに郵送手続きをしたとしても、消印の日付が期限内であればセーフということですね。これ以外の方法で送った場合は、受取日が提出日とみなされてしまうため注意しましょう。

確定申告書の提出方法3:e-Taxで電子申告する

確定申告は、インターネットを使って電子申告することも可能です。この方法は、「e-Tax」と呼ばれています。平成31年1月以前は、e-Taxで電子申告を行う際には4つのステップと3つの準備項目がありました。具体的には、まずマイナンバーカードを取得して、インターネット上からe-Tax開始の届出書を提出します。その後、e-TaxのID・パスワードを受領して、確定申告書のデータを作成・送信するステップに加えて、申告時には「マイナンバーカード」「e-TaxのID・パスワード」「ICカードリーダライタ」の3つが必要でした。

平成31年1月以降からは、「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード形式」の2つの方法から選べるようになり、それぞれ手順が簡略化されたり、申告時に必要なものが減ったりと挑戦しやすくなりました。まず、マイナンバーカード方式の場合は、手持ちのマイナンバーカードとICカードリーダライタさえあれば、e-Taxの開始の届け出提出やID・パスワードの取得は不要です。一方で、ID・パスワード形式の場合であれば、マイナンバーカードを持っていなくても申告が可能になりました。もちろん、ICカードリーダライタも必要ありません。ただし、この方法の場合は、e-Taxの利用開始に際して、税務署の窓口にて職員による本人確認を受ける必要があります。

ほかの提出方法と比べて事前準備が必要なものの、窓口で長時間待つ必要もなく、郵送のようにタイムラグがないのは、人によっては大きなメリットになるでしょう。また、e-Taxのメリットは、パソコンはもちろんスマートフォンからでも確定申告ができ、さらに添付書類を省略できる点です。具体的には、決算書(白色申告の場合は「収支内訳書」、青色申告の場合は「青色申告決算書」)と「確定申告書B」はデータ入力で送信することになるので、添付の必要はありません。さらに、「マイナンバーに関する本人確認書類」や、源泉徴収票やさまざまな控除証明書などの「電子申告で添付省略できる第三者作成書類」に該当するものは添付を省略することができるのです。ただし、たとえば、「寝たきりの人のおむつ代」など一部の医療費控除を受ける場合には、持参または郵送で領収書の提出が求められる場合があります。

結局どの方法を選んだらいいの?

初めての確定申告の場合は、直接税務署に持参したほうが安心でしょう。書類の内容を確認して欲しい場合も、窓口であれば内容をチェックしてもらえるので安心ですよね。一方で、税務署が遠方にある場合は、郵送で確定申告書を送付することで労力が抑えられるというメリットがあります。また、既にマイナンバーカードを取得している人や、確定申告前に税務署に行く機会がある人は、e-Taxの電子申請を検討してみるのもいいかもしれませんね。e-Taxであれば、印刷の手間が省けたり、添付書類の省略ができたりと、確定申告を比較的楽に済ませることも可能です。

まとめ

確定申告書の提出方法には、「税務署に持参する」、「税務署へ郵送する」、「e-Taxで電子申告する」の3つの方法があります。どの方法で書類を提出しても、納税額に違いはありません。なので、そのときどきの自分の状況に合った方法を選んで、スムーズに確定申告書を提出しましょう。

参考ページ
【国税庁】税務手続に関する書類の提出時期
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/teishutsujiki/presentation.htm

【国税庁】医療費控除に係る証明書とは
https://www.keisan.nta.go.jp/h29yokuaru/ocat2/ocat22/cid250.html


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admin