PHPフレームワークTOP5|トレンドを紹介

PHPフレームワークTOP5|トレンドを紹介

PHPフレームワークがPHPの開発にて利用されるケースは年々多くなっています。基本的にはフレームワークを利用した方がスムーズな開発が実現できますので、開発工数を下げるためにフレームワークが選択されます。

このPHPのフレームワークは選択肢が非常に多く、開発の現場でもどれを利用するか悩んでしまうくらいです。今回は悩みがちなPHPフレームワークの中で、どれを利用するべきかトレンドを踏まえてご説明します

PHPフレームワークのトレンド


PHPフレームワークは全てが利用されているわけではなく、利用傾向にトレンドが見られます。2021年に大きなトレンドの変化はなく、利用されている順に以下のとおりです。

  • Laravel
  • CakePHP
  • Symphony
  • CodeIgniter
  • Zend Framework

トレンドの情報はGoogle Trendsの検索情報を利用しています。情報を参照するタイミングによってはやや検索ボリュームに差はありますが、ランキングとしてはほぼこの流れで変化がありません。特にLaravelはPHPフレームワークの中でも圧倒的な1位ですので、その点は理解しておいても良いでしょう。

PHPのトレンドのフレームワークTOP5


トレンドのフレームワークであるLaravelCakePHPSymphonyCodeIgniterZend Frameworkは、実際に学んでおきたいおすすめのものです。そこで続いてはこれらのPHPフレームワークについて、どのようなものかご説明していきます。

トレンドランキング1位:Laravel

Laravelは、PHPフレームワークの中でも圧倒的に人気の高いものです。PHPフレームワークを利用するといえばLaravelを思い浮かべる人が多いぐらいです。初心者が利用するにはやや難しい部分はありますが、PHPフレームワークを利用して仕事をしたいならば習得しておきたいものです。

特徴1:圧倒的にシェアが高い

PHPフレームワークの中では圧倒的にシェアが高いものです。Laravelはここ数年でシェアの高まっているPHPフレームワークで、これからもこの傾向が続くと考えられます。シェアの高さを鑑みると、身につけておいて損することはないでしょう。

また、シェアの高いフレームワークですので、フレームワークの改良が日々続けられています。常に最新の技術が採用されていますので、開発者は安心してシステム開発ができるようになっています。

特徴2:ライブラリなど機能が豊富

PHPフレームワークの中でも、ライブラリなど機能が豊富です。「Laravelがあれば基本的なシステム開発ができる」と言われるぐらいのもので、身につければ基本的なシステム開発では困らないとされています。

言い換えると機能数が多いため、初心者の学習コストはやや高くなっています。使いこなせれば非常に価値の高いものですが、そのレベルに達するには少々時間を要すると考えてよいでしょう。中級者から上級者向けのPHPフレームワークと言えます。

特徴3:小規模から大規模まで利用できる案件が多い

Laravelは小規模なシステムから大規模なシステムまで幅広く開発できます。そのため様々なシステム開発で採用され、案件数が多い特徴があります。

PHPフレームワークによっては開発できるものが限られています。そのようなもので開発をしていると、獲得できる案件も限られてしまいます。そもそも案件数が少なく、思うように受注できない場合もあります。しかし、Laravelは開発できるものが多く案件の数が多いため、そのような心配が一切ありません

関連記事:Web開発におすすめのフレームワーク6選!

トレンドランキング2位:CakePHP

CakePHPは、日本でシェアの高いPHPフレームワークです。2005年に公開されたPHPフレームワークで歴史が長く、多くの日本企業で今でも活用されています。CakePHPは、現在はLaravelにトレンドでは負けていますが、それでも上位に位置するPHPフレームワークです。

PHPフレームワークではありますが、Ruby on Railsの影響を受けて開発されています。そのためこちらのフレームワークの利用経験があれば、PHPフレームワークにあまり馴染みがなくとも開発しやすいものです。

特徴1:日本でのシェアが高い

日本で人気のPHPフレームワークですので、CakePHPは今でもシェアの高い特徴があります。現在はLaravelなどに置き換えられているものの、まだまだ現役のシステムがCakePHPで開発されています。

CakePHPは日本で人気のPHPフレームワークです。CakePHPのスキルがあるかないかで国内での案件獲得に大きな影響を与えます。新規開発ではなく改修案件の場合は、CakePHPのスキルが必須になることがあるぐらいです。

特徴2:日本語のドキュメントが豊富

PHPフレームワークを利用するにあたり、ドキュメントの数は非常に重要です。情報が少なければなかなかスキルを高められません。その点でCakePHPは、日本語ドキュメントが豊富であり学習しやすい特徴があります。

そもそもCakePHPは初心者でも開発しやすいように考慮されています。つまり、実装方法が簡単なのです。これについて日本語のドキュメントで丁寧に解説されていますので、初心者でも簡単にPHPフレームワークのスキルを身につけられます。

特徴3:大規模開発に適している

CakePHPは、PHPフレームワークの中でもコーディングルールの制約が多いものです。細かな制約を理解して開発する必要がありますので、開発にはやや手間がかかってしまいます。

ただ、その反面でルールが多いために、大人数で開発する大規模開発にCakePHPは適しています。ルールがなければそれぞれがバラバラに開発をしてしまいますが、CakePHPではこれを防げます。大規模開発を想定して細かなルールが定められたのではないと思われますが、結果的にCakePHPは大規模開発に適したPHPフレームワークになっています。

関連記事:PHPフレームワーク「CakePHP」とは?初心者でもわかる簡単解説

トレンドランキング3位:Symfony

SymfonyはCakePHPと並び比較的歴史の長いPHPフレームワークです。中規模以上の開発に利用されるもので、企業での利用が多く見られます。現在はPHPフレームワークとして採用されにくくなっていますが、過去にSymfonyで開発されたシステムは今でも多く見られます。

また、現在利用されているフレームワークはSymfonyの考え方を踏襲しているものがあります。そのような観点でもSymfonyを学んでおいて損はありません。

特徴1:中規模以上の開発がしやすい

機能が多く複雑なPHPフレームワークですので、Symfonyは中規模以上のシステム開発に適しています。小規模なシステム開発にも利用はできますが、フレームワークが複雑ですので積極的に利用できるものではありません。

PHPフレームワークとしては複雑ですが、内容を理解できていれば高機能なシステムをスムーズに開発できます。中規模以上のシステムを効率よく開発するためのPHPフレームワークだと考えておきましょう。

特徴2:学習コストが高い

少々複雑なPHPフレームワークですので、学習コストが高いデメリットがあります。最近利用されているLaravelなどのPHPフレームワークと比較すると、習得に時間を要してしまいます。

長期的に活用されるPHPフレームワークであれば、少々学習コストが高くても問題にはなりません。しかし、Symfonyは最近利用数が少なくなっています。そのためどこまでの学習コストをかけて習得するかはよく考えなければなりません。

特徴3:堅牢なシステム開発がしやすい

PHPフレームワークの中でも複雑な構造をしています。そのため学習コストが高いのですが、Symfonyは堅牢なシステムを開発できる特徴があります。このような特徴があることで、個人よりも企業での採用が多くなっています。

また、PHPの作りとして堅牢さがあるだけではなく、堅牢なシステムが作れるような機能が用意されています。例えばデバッグやテストに利用するツールが標準で備えられています。システムの堅牢さにこだわりがある場合にSymfonyが適しているのです。

トレンドランキング4位:CodeIgniter

CodeIgniterは2006年にリリースされたPHPフレームワークです。比較的歴史は長いですが他のフレームワークと比較すると知名度はやや劣っています。

知名度が低いPHPフレームワークではありますが、動作が軽量であることが特徴です。そのためCodeIgniterは気軽に利用できるPHPフレームワークとして、開発者からは人気を集めています。

特徴1:動作が軽量

数あるPHPフレームワークの中でもCodeIgniterは動作が軽量であることが特徴です。他にも軽量なPHPフレームワークはありますのでCodeIgniterが最速というわけではありませんが、高速なPHPフレームワークに分類される程度には高速なものとなっています。

しかも、高速でありながらPHPフレームワークに必要な機能は十分備えられています。軽量なPHPフレームワークは機能不足との印象を持たれる場合がありますが、CodeIgniterではそのような心配をする必要がありません。

特徴2:自由にカスタマイズが可能

フレームワークでありながらCodeIgniterは自由にカスタマイズが可能です。全てが自由というわけではありませんが、CodeIgniterはPHPフレームワークの中では非常に自由度が高いものに分類されます。

このような自由度の高さの背景には、CodeIgniterの機能が最低限に抑えられていることがあります。必要な機能は揃っているものの、他のフレームワークと比較すると複雑な機能は実装されていません。その代わりとして、自分で複雑な機能も実装できるようなPHPフレームワークの作りとなっています。

特徴3:学習コストが軽く初心者向け

標準で搭載されている機能が絞られていますので、初心者でも学習しやすくなっています。トータルで学習コストが軽いもののため、PHPフレームワークをあまり利用した経験のない初心者でも安心です。

ただ、学習コストは軽いものの、上記で説明した機能は限られていて自由にカスタマイズしなければなりません。最初に触ってみるPHPフレームワークとしては良いですが、カスタマイズするとやや高いレベルが求められます。

トレンドランキング5位:Zend Framework

Zend FrameworkはPHP5が制定された時に活用されていたフレームワークです。当時は多く活用されていましたが、現在では新しく活用されるケースが少なくなっています。ただ、すでにZend Frameworkで開発されているシステムが多いことから、情報を集める意味合いでトレンドは上位に食い込んでいます。

こちらのフレームワークについては、改修が中心だと考えておきましょう。身につけておけば改修案件やリプレース案件に参画しやすくなります。

特徴1:一昔前のトレンドフレームワーク

上記でも説明したとおり、Zend Frameworkは一昔前にトレンドに上がったものです。現在は積極的に利用されるものではなく、保守などの改修のために利用されています。新規で全く採用されていないわけではありませんが、人気としては下火の状況です。

ただ、トレンドになったPHPフレームワークということもあり、機能面は充実しています。PHPのコア開発者が開発したPHPフレームワークですので、プログラミング言語の特徴を最大限生かしたものです。

特徴2:Laminas Projectとして活動中

現在、Zend Frameworkの後発として新たなPHPフレームワークが開発されています。Zend Frameworkとの名前は現在も利用されていますが、開発の主体は新しいものに変更されているのです。

開発状況が変更になっているものの、基本となる考え方はZend Frameworkと変わりません。Laminas ProjectはPHPの機能だけではサポートできていない機能を実現するためのフレームワークとなっています。現在はプログラミング言語自体が進化していますが、フレームワークとして目指す方向性には大きな変化がありません。

まとめ

PHPフレームワークを利用すれば、システムを効率よく開発できます。ただ、選択するフレームワークを間違えると効率が下がってしまいますので、必ず適したものを利用するようにしましょう。

また、PHPフレームワークにはトレンドがあります。トレンドのフレームワークを利用すると検索で情報を探しやすい・公式のコミュニティで情報を得やすいなどのメリットがありますので、できるだけトレンドに合わせると良いでしょう。現在はLaravelが人気ですので、可能な限りこちらの利用をおすすめします。

関連記事:PHP案件の特徴と単価とは?需要、今後の将来性と合わせてチェック!


登録フォームボタン
登録フォームボタン

SHAREこの記事をシェアする

admin