フリーランスエンジニアになるベストタイミングはいつ?

フリーランスエンジニアになるベストタイミングはいつ?

フリーランスエンジニアになるべきかどうかで悩んでいる人は多いのではないでしょうか。フリーランスとして働きたいものの、この時世ですのでどのタイミングが良いのか悩んでしまうようです。
状況を問わず、フリーランスエンジニアになるタイミングは難しいものです。今回はこれからフリーランスエンジニアを目指す人に向けて、様々な「タイミング」をご説明します。

フリーランスエンジニアになるタイミングかどうかを見極める5つのポイント


自分がフリーランスエンジニアになるべきかどうかは、様々な観点からの評価が必要です。総合的に考えて、良いタイミングであるのかどうか判断するのです。
ただ、評価する内容を考えているときりがないでしょう。そこで今回は意識してもらいたい、5つのポイントをご紹介します。

ポイント1:自分には武器になるスキルがあるか

自分に武器となるスキルがあるかどうかがポイントです。
フリーランスエンジニアは、自分のスキルだけで戦わなければなりません。会社員のように、会社のネームバリューで仕事を獲得できないのです。つまり、どれだけ高いスキルを持っているかが、案件の獲得量を左右します。
言うまでもなく、このようなスキルが無いタイミングでフリーランスエンジニアになるべきではありません。スキルが不足していますので、他のエンジニアに淘汰されてしまいます。ひとつだけでも突出したスキルが必要なのです。
武器となるスキルが備わっているかどうかを、自分で判断するのは難しいかもしれません。主観的ではありますが、「他人に負けない」と自信を持てるスキルがあるかどうかを基準にしてみましょう。

ポイント2:案件を獲得できる手立てはあるか

フリーランスエンジニアとなり、案件を獲得する手立てがあるかどうかがポイントです。例えば、知人から案件を紹介してもらったり、クラウドソーシングで案件を獲得できたりする状況であるかどうかです。
この背景には、大半のフリーランスエンジニアは最初から十分な案件を獲得できないことがあります。実績がない状況ですので、クライアントが仕事を発注してくれないのです。発注してもらえたとしても、1ヶ月フルに働けるとは限りません。
ただ、事前に案件を獲得する手立てがあると、この問題を最小限に抑えられます。十分な収入は得られないかもしれませんが、案件を獲得できず無収入という状況は打開できる可能性があるのです。
もちろん、案件を獲得する手立てがあったとしても、スキルがなければ案件獲得につながりません。また、紹介してもらった案件でスキル不足であると、その後案件を紹介してもらえなくなります。案件を獲得する手立てと同時に、スキルが必要であるのは言うまでもありません。

ポイント3:健康状態に心配はないか

健康状態に問題がないかがポイントです。
フリーランスエンジニアになると、働いた分しか収入を得られません。会社員のように休んでも収入を得られる仕組みはないのです。酷な話かもしれませんが、生活するためには働き続けなければなりません。
そのため、フリーランスエンジニアは「体が資本」だと言えます。会社員でも同様に言われる場合はありますが、フリーランスになるとより身近な言葉となるのです。
健康状態に不安があると、このような働き方ができません。残業をするほど無理して働かなくても良いですが、最低限会社員と同レベルの働き方ができる健康状態ではいたいものです。
加えて、入院するような事態になると出費がかさんでしまいます。必要以上に出費を発生させないためにも、健康状態はタイミングに加味しなければなりません。

ポイント4:半年以上は生きていける現金があるか

貯蓄があるかどうかがポイントです。特に半年以上生きていけるだけの現金があるかどうかに注目しましょう。
フリーランスエンジニアになると、しばらくは収入が安定しない可能性があります。人によってはなかなか案件が見つからず、ほとんど収入がない状態になるかもしれません。
この時に生活できなくなってしまっては、フリーランスエンジニアを諦めるしかありません。会社員に戻るのを強いられてしまいます。せっかくのチャンスを無駄にしてしまうのです。
安定した収入を得るまでにどの程度の期間が必要となるかは人によって異なります。ただ、最低でも半年間は頑張れるように、この期間分の生活費を用意しておきましょう。

ポイント5:家族の理解を得られるかどうか

フリーランスエンジニアになるにあたり、家族の理解が得られるかどうかがポイントです。
一般的にフリーランスエンジニアになってすぐは、収入が不安定になってしまいます。思うように案件が獲得できず、苦戦している人も多々見かけるぐらいです。
そのため、収入面を中心に万が一のことがあっても、支えてもらえるかどうかがポイントです。もし想定していたほどの収入が得られなかった場合、生活を続けられるかを考えておきましょう。
特に住宅や車など高額なものをローンで購入していては、収入面の不安から家族の理解は得られにくいでしょう。そのような段階で無理してフリーランスエンジニアになるのはおすすめできません。家族全体での収入を中心に考え、その他の心配事項を踏まえながら、家族の理解を得られるかどうかがポイントです。

フリーランスエンジニアになるベストタイミングは20代後半

フリーランスエンジニアになるベストタイミングの考え方は人によって異なります。筆者の場合は、20代後半がベストタイミングだと考えています。ここではその理由について解説していきます。

理由1:新卒から十分経験を積む期間がある

20代後半をおすすめする理由は、フリーランスエンジニアに必要なスキルが身についていると考えるからです。
エンジニアのスキルは時間をかければ身につくとは限りません。短時間で効率よく習得する人もいますし、時間をかけてもあまり習得できない人もいます。
ただ、筆者が様々なエンジニアを見てきた感覚では、エンジニアになってから5年ほど経過すればその人のスキルが判断可能です。しっかりとスキルを身につけられる人かそうではない人かを判断できるのです。
上記でご説明したとおり、フリーランスエンジニアには武器となるスキルが必要です。このスキルが「身につく」あるいは「身についているか判断できる」最初のタイミングが20代後半であると考えているわけです。
もちろん、これよりも早く高いスキルを身につけられる人はいます。3年ほどで高いスキルを持つエンジニアへと育つ人もいます。そのような事実はありますが、ここでは5年間を基準とし、20代後半でスキルを見極める流れをおすすめします。

理由2:マネジメント層になる前で現場の経験が残っている

一般的に30歳を超える頃になると、新人が複数人配属され後輩や部下を持つようになります。エンジニアとしての仕事に対応しながら、マネジメントの仕事にも対応しなければならなくなるのです。
このような状況になると、多少は現場の業務から離れてしまいます。現役バリバリで働いているエンジニアと比較すると、スキルが劣ってしまう可能性があるのです。これは、フリーランスエンジニアを目指す人にとって良くありません。
そのため、フリーランスエンジニアになるタイミングは、マネジメントを任される直前が良いと考えます。エンジニアとしてのスキルは十分にあると判断され、マネジメント業務も視野に入る20代後半がちょうど良いのです。

理由3:万が一の場合はやり直せる可能性が高い

20代後半でフリーランスエンジニアになれば、会社員に戻る選択肢も残されます。
一般的に年を重ねれば重ねるほど、転職は難しいとされています。会社員から会社員の転職でも難しく、フリーランスから会社員の転職はさらに厳しいものです。
ただ、30代前半までであれば、まだフリーランスエンジニアから会社員に転職できます。つまり、20代後半でフリーランスエンジニアになれば、最悪会社員に戻るのも視野に入れられるのです。
フリーランスエンジニアに転身し、成功するのが一番なのは間違いありません。ただ、何かしらの理由で諦めてしまう人が多いのも事実です。そのようなことも踏まえ、リスクヘッジができる20代後半が理想的です。

フリーランスエンジニアになると決めたタイミングでやるべきこと


フリーランスエンジニアになると決めたのであれば、このタイミングでやっておくべきことがあります。言い換えるとこれらに対応する時間がない場合は、フリーランスエンジニアになるタイミングではないでしょう。以下では準備しなければならない内容をご説明します。

ポートフォリオを一覧化する

今までのポートフォリオを一覧化しておきましょう。
フリーランスエンジニアを目指す人であれば、いくつかのポートフォリオは持っているはずです。これがなければ、フリーランスエンジニアとしてのアピールポイントに欠けてしまいます。
ただ、ポートフォリオは数があればいいというだけではありません。クライアントにアピールしやすいように整理されている必要があります。例えば「開発したアプリケーションの種類」「利用する職種や業種」「利用した開発言語」などで分類をしておくのです。
ポートフォリオが整理されていなければ、クライアントに効率よくアピールができません。結果、なかなか案件が取れない事態につながる可能性があります。無駄な手間をかけさせないためにも、事前にポートフォリオは整理しておきましょう。

相場を調査し受注金額を決める

フリーランスエンジニアの相場を確認し、自分の単価を決めておきましょう。
会社員とは異なり、フリーランスエンジニアは自分で単価を決定できます。高収入を目指すのであれば、高い単価の仕事を取れば良いのです。
ただ、単価を自由に設定できるとはいえども、相場とかけ離れすぎると受注につながりません。例えば相場が90万円の案件で150万円などを提示してもほぼ受注できないのです。
重要なのは、相場を調査しておきその結果を踏まえて単価を決定しておくことです。相場よりも高すぎたり安すぎたりしないように気をつけましょう。なお、相場を確認するためにはクラウドソーシングサービスやフリーランスエージェントの案件を参考にしてみると良いでしょう。様々な案件が公開されていますので、求められるスキルと単価のバランスを確認できます。

名刺など必要なものを揃える

名刺など必要なものも事前に用意しておきましょう。
会社員であればこれらのものは会社が用意してくれます。しかし、フリーランスエンジニアになれば全て自分で用意しなければなりません。最近は発注してすぐに届けられますが、余裕をもって申し込みするようにしておきましょう。
世の中的にデジタル化が進んでいますが、名刺はまだ利用されています。エンジニアの世界でも利用されていますので、用意しておくに越したことはありません。ただ、平凡な名刺はあまりクライアントの印象に残らないと言われています。他人と差をつけるために、厚手の紙を利用したり独自のデザインを採用したりするのをおすすめしています。
また、見積書や請求書のフォーマットも用意しておきましょう。フリーランスエンジニアになると、これらの書類が急に必要となります。いざという時に焦らなくても良いように、このタイミングで用意しておくのが賢いのです。

フリーランスエンジニアになる前に焦ってやらなくても良いこともある

上記ではフリーランスエンジニアになるタイミングで、やっておきたい内容についてご説明をしました。何でもやっておいた方が良いように思われたかもしれませんが、実際には急がなくて良いこともあります。
例えばフリーランスエンジニアになると、確定申告が必要です。会社員のように源泉徴収や年末調整で税金を支払うわけではありません。そのため、確定申告の勉強をしておいた方が良いと考える人がいます。
確かに知識は持っておいた方が良いですが、これらの知識は働きながらでも身に付けられます。時間に余裕があるならば止めませんが、このタイミングでどうしてもやらなければならないと考えられる内容ではありません。

まとめ

フリーランスエンジニアになるには、適したタイミングがあります。このタイミングを見定められないと、思うように働けません。最悪、会社員に戻るしかなくなってしまいます。
特にフリーランスエンジニアには、高いスキルが求められます。これがなければ、他のエンジニアに淘汰されて終わってしまうのです。そのため、少なからずスキルが身についているタイミングでなければなりません。他にもお金の面や支えてくれる人たちの面もあります。上記でご説明したことを総合的に判断し、フリーランスエンジニアになるタイミングを見計らいましょう。


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