iOSエンジニアとは?必要なスキル・将来性をチェック!

iOSエンジニアとは?必要なスキル・将来性をチェック!

iOSのアプリ開発を担当するエンジニアをiOSエンジニアと呼びます。実際にOSを開発するエンジニアと勘違いされそうですが、各種アプリを開発するエンジニアです。
iOSエンジニアについてなんとなく仕事内容は予想できるものの、明確には説明できない人も多いでしょう。今回はそのような人でも分かるように、iOSエンジニアの基本知識や将来性について解説します。

iOSエンジニアとは!?気になる業務内容

iOSエンジニアの仕事とはどのようなものなのでしょう。まずは業務の概要について理解を深めていきましょう。

iOSエンジニアの概要

iOSエンジニアとは「iOSで動作するアプリを開発する」エンジニアです。OSには様々な種類がありますが、その中でもiOSで動かすアプリを開発します。
そもそもiOSがわからない人向けに説明をすると、iOSはiPhoneなどApple社が提供する端末に搭載されていて、端末を動作させる基本的な役割を担います。iOSと同じ役割を持つソフトウェアには「Android」「Google Chrome OS」などがあります。どれもスマートフォンやタブレットを動作させるための、基本的な役割を担うソフトウェアです。これらがなければ端末は動作しませんので、最初から端末に搭載されて販売されています。
なお、基本的にiOSエンジニアといえば「iOSのアプリを開発するプログラマー」を指します。実際にはプログラマー以外のエンジニアも協力してアプリを開発しますが、プログラマーの意味だけを持つのが一般的です。iOSエンジニアとは呼びますが、iOSプログラマーと捉えても差し支えありません。

iOSエンジニアの業務内容例

iOSエンジニアが対応する具体的な業務の例は以下の通りです。代表的な業務を理解しておきましょう。

  • iOSのアプリ開発
  • アプリの維持保守
  • 海外ドキュメント確認

それぞれについてどのような業務であるのか、以下で詳しくご説明します。

iOSのアプリ開発

iOS環境で動作するアプリケーションの開発をします。iOSエンジニアの主な業務内容は、この開発であると考えてよいでしょう。システム設計やコーティングなど、幅広い分野に対応します。
システム設計をする場合は、「システムエンジニア」寄りの業務を担当します。どのようなiOSアプリが必要なのかを考え、クライアントと共に設計をしていきます。場合によっては必要なアプリのイメージは提供されて、「それをどのように実装するか」を検討するだけになります。iOSに対する深い知見を活用して、適切なアプリケーション設計をするのです。ここでの設計内容がアプリの動作に大きな影響を与えますので、重要な業務のひとつです。小規模のアプリでは一人で設計しなければならないこともありますので、時には責任重大となる仕事です。
コーディングを担当する場合は、「プログラマー」寄りの仕事を担当します。指定されたiOSアプリの仕様書をもとに、実際にプログラミングをしてアプリを開発していきます。すでに仕様書ができていますので、黙々と実装していくのが主な業務です。
コーティングは複数のチームで行うことが一般的です。小規模なアプリは一人で開発する可能性がありますが、大半は複数のエンジニアでチームを組みます。それぞれが役割分担をして、コーディングを進めていくのです。
なお、コーディングの業務を担当すると「テスト」の業務が付随してくるのが一般的です。iOSエンジニアはアプリを開発するだけではなく、その検証までを担当します。ただし、大規模なiOSアプリ開発では、iOSエンジニアとは別にテストエンジニアがいる可能性があります。その時々で業務内容はやや変わると捉えておいても良いでしょう。

アプリの維持保守

iOSアプリの開発だけではなく、開発したアプリの維持や保守も担当します。
「維持」とはiOSアプリを最善の状況で提供し続ける業務です。iOSアプリに限らずアプリには何かしらの不具合が含まれている場合があります。例えば「画面がうまく表示されない」「動作が重い」「ボタンを押しても処理がうまく動かない」などが考えられます。このような状態ではアプリを快適には利用できません。そのため、iOSエンジニアがアプリケーションを修正して、快適に利用できるようにします。すぐに修正する場合もあれば、他のバージョンアップと併せて修正する場合もあります。修正作業では、「コーディング」「テスト」を担当します。
「保守」とはiOSアプリをより良いものに改善する活動です。例えば新機能の開発などがこれに該当します。
アプリをリリースすると、それに対して様々なフィードバックが寄せられます。その中には「〇〇の機能を追加してほしい」などの要望も含まれます。これらの要望を汲み取って、iOSアプリをより良いものに改善していくのです。こちらも業務としては「コーティング」「テスト」を担当します。これに加えて「新機能の設計」など、設計を担当する場合があります。保守は設計からしなければなりませんので、ここを担当する場合もあるのです。

海外ドキュメント確認

海外ドキュメントの確認も業務のひとつです。iOSに関わるドキュメントは海外から公開されますので、いち早く情報をキャッチしなければなりません。
基本的にiOSの開発に関わる知識は、Apple社の公式カンファレンスなどで公開されます。新製品や新機能の発表はもちろんのこと、現在の機能のバージョンアップなどについても告知されます。iOSエンジニアはこれらの情報をキャッチし、アプリ開発などにすぐさま反映しなければなりません。特にiOSのバージョンアップにより機能が変更されたり廃止されたりする場合は、いち早く情報を得ることが重要です。
もちろん、海外で公開された情報は日本語に翻訳されて日本国内向けに提供されます。そのため、これらの情報を確認すれば、iOS開発に関わる基本的な情報は得られます。ただ、日本語に翻訳されるには時間が必要です。最新の情報をスムーズに得るためには、海外ドキュメントを参照した方が良いのです。また、場合によっては翻訳された日本語に誤りが含まれている場合があります。そのような疑問がある場合は原文を参照する必要があり、海外ドキュメントの確認が必要となります。

iOSエンジニアに求められる4つのスキル


iOSエンジニアにはさまざまなスキルが求められます。上記でご説明したとおり複数の業務を担当しますので、それに沿ったスキルが必要です。以下では具体的に必要とされるスキルについてご説明します。

iOSアプリのプログラミングスキル

iOSエンジニアはiOSアプリの開発を担当するケースが多々あります。そのため、iOSアプリのプログラミングスキルは必須であると言えます。プログラマーに該当する人はもちろんのこと、テストを担当し設計書を作成するシステムエンジニアに該当する人でもプログラミングスキルは必要です。
具体的に必要となるスキルは「Objective-C」「Swift」の2つです。これ以外にもiOSエンジニアはプログラミング言語を利用する可能性があります。ただ、「iOSアプリの開発」との観点からはこれらのプログラミング言語を扱えるようになれば問題ありません。
これからプログラミングスキルを高めていこうと考えている場合は、「Swift」の学習がおすすめです。iOSアプリ開発に幅広く利用されていますので、学んでおくと活躍の場が広がりやすくなります。

iOS独自の開発環境に関するスキル

iOSアプリを開発するためには、Xcodeと呼ばれる開発環境を利用します。これはApple社が開発しているツールであり、統合開発環境(IDE)と呼ばれます。コーディング作業はもちろんのこと、開発に利用するファイル群の管理やコンパイル・ビルドなどができます。
基本的にはiOSアプリの開発にだけ利用するものですので、iOSエンジニアは専門スキルとしてこれを身に着ける必要があります。「他のアプリ開発で利用経験があるためスキルを流用できる」ということはありません。なお、Xcodeを利用できないとiOSアプリの開発は難しくなってしまいます。まずはこのツールを利用するスキルから身に着けても良いぐらいです。

英語力

iOSエンジニアには英語力が求められます。エンジニアには英語は必須だとは思われていない節がありますが、iOSエンジニアの場合には英語力が求められます。
英語力が求められる理由は、iOSの最新資料は英語で公開されるものが大半であるからです。公式ドキュメントはもちろんのこと、カンファレンスなども全て英語ですので、英語力がなければ理解できません。時間が経てば日本語に翻訳されたものも流通するようになりますが、それには時間が必要です。最新の情報を得るためには、iOSエンジニアにも英語力が求められるのです。
ただ、「全ての人に英語力が求められるのか」と問われるとそうではありません。英語力を必要としないiOSエンジニアも存在します。例えば「既存のアプリを維持保守しているエンジニア」「アプリ開発のために市場調査をしているエンジニア」などであれば英語力は必要ないのです。iOSエンジニアの中でも、最新の機能を利用してアプリ開発をしている人を中心に英語力が求められます。

iOSエンジニアは今後さらに求められる

iOSエンジニアはこれからさらに求められる職業だと考えられます。その理由や将来性について以下でご説明します。

iOSアプリの需要は高い状況が続くと考えられる

現在はiOSアプリの需要が高い状態が続いています。日本ではiPhoneの需要が高いですので、それに伴い多くの企業でiOSアプリが開発されているのです。大手企業が開発しているだけではなく、中小企業でも多くのiOSアプリが開発されています。これに対応できるだけのiOSエンジニアが求められているのです。
ただ、これからどの程度iPhoneやiPadの需要があるのかは誰にも分りません。今のまま需要が高い可能性はありますし、Androidなど他のOSを搭載した端末の需要が高まる可能性もあります。現在の日本ではiPhoneの人気が高いため簡単にこれが衰えるとは考えにくいですが、行く末は断言できません。
なお、これはiOSエンジニアに限った話ではありません。Androidのエンジニアにおいても同じことが言えます。どのような端末が主流になるのかは分からないものであり、トレンドに沿って活躍するしかないのです。

時代の変化に沿ったスキルが求められる

iPhoneなどは年々新しいものが発売されます。そのたびに、新しい機能が追加されたりあまり利用されていない機能が廃止されたりします。iOSエンジニアはこれらの変化をキャッチアップして、適切にiOSアプリを開発しなければなりません。
どのようなエンジニアでも、古いスキルのままでは活躍できません。知識は陳腐化してしまいますので、将来性を明るくするためには自力でスキルを高める必要があります。上記でも触れたとおり、海外のドキュメントなどを利用して、最新の情報を得るようにしていきましょう。

まとめ

iOSエンジニアはiOSアプリを開発するエンジニアです。アプリ開発には様々なエンジニアが協力するものですが、iOSエンジニアといえばプログラマーを指すことが大半です。iOSアプリの設計・実装・テストと維持や保守を担当します。
プログラマーとして活躍しますので、iOSエンジニアにはプログラミングスキルと開発環境の利用スキルが必須です。これらがなければ、コーディングはできてもコンパイル作業やデバッグ作業ができなくなってしまいます。まずは、こちらのスキルを身に着けるようにして、それと同時にプログラミングスキルも身に着けるようにします。
なお、iOSの需要は不透明であるのが事実です。日本でiPhoneは人気のスマートフォンですが、いつトレンドが終了するかは分かりません。現在は将来性の明るい職業ですが、急にトレンドが変化する可能性もあるのです。その点は考慮して先を見据えた活動をしましょう。


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