【エンジニア必読】新しい技術を学ぶことの落とし穴|知識・技術よりも磨くべきこととは?

【エンジニア必読】新しい技術を学ぶことの落とし穴|知識・技術よりも磨くべきこととは?

一般的に「エンジニアは新しい技術を学ばなければならない」と考えられています。これは間違った考えではなく、知識を陳腐化させないためには新しい情報を取得するしかありません。現場で働いているエンジニアならば、この事実を肌で感じているのではないでしょうか。

積極的に学ぶことは重要ではありますが、新しい技術を学ぶことには落とし穴があります。これを意識していないと、時間を無駄にすることになりかねません。知識や技術よりも磨くべきことがあるため、エンジニアは最初に何をやるべきであるのか解説します。

エンジニアは新しい技術の習得が必須

冒頭でも触れたとおり、エンジニアは定期的に新しい技術を習得しなければなりません。この理由について改めて振り返っておきましょう。

エンジニアのスキルは陳腐化する

エンジニアが新しい技術を習得すべき大きな理由は、スキルが陳腐化してしまうからです。IT業界の進化は非常に速く、スキルは短時間で陳腐化してしまうようになりました。これをカバーするために、エンジニアは積極的な技術習得が必要なのです。

例えば、AI技術は1年程度で大きく変化してしまいました。以前の常識は、今となっては全く役に立たないものになってしまったのです。新しい技術を習得していなければ、AIを活用して生きていくことは不可能です。

これは極端な例ですが、IT業界の進化は激しく常に最新の技術を習得しなければなりません。スキルが陳腐化してしまうと、その分野では活躍できなくなるため、半ば強制的に新しい技術が求められます。

成長のために新しい技術が必要となる

エンジニアとして成長するためにも、新しい技術が必要とされます。古い考え方にこだわっていては、エンジニアとして飛躍することが不可能です。トレンドに沿ったエンジニアを目指さなければなりません。

例えば、上記でも触れたとおりAI技術が進化しています。エンジニアの手助けをしてくれるものが多くあり、これを活用できるかどうかで、エンジニアとして変化するのです。ソースコードのレビューをサポートしてくれるAIを活用できれば、他のエンジニアよりも短時間で品質の高いアウトプットを用意できるでしょう。

また、新しい技術を習得しておくことによって、クライアントの幅を広げられる可能性があります。これも、エンジニアとして成長できると表現して差し支えないでしょう。新しい技術の習得は、エンジニアをいくつもの観点から成長させてくれるのです。

エンジニアが技術を学ぶ際の落とし穴とは


エンジニアは新しい技術を積極的に学ぶべきではあります。ただ、技術の学習には落とし穴が隠れていることを意識しなければなりません。例えば以下のようなことが考えられます。

インプットだけで終わってしまう

新しい技術を学ぶエンジニアが陥りやすいことに、インプットだけで終わってしまうことが挙げられます。新しい知識に関する書籍を読んだりセミナーに参加したりするだけで、その後利用することがないのです。技術をアウトプットしなければ、利用できるようにはなりません。

人間はインプットすると「できるようになったつもり」に陥ってしまいます。エンジニアに限らず、これは人間全体の落とし穴であり、特に注意すべきポイントです。インプットだけではなく、アウトプットにも力を入れましょう。

ただ、新しい技術については、アウトプットする機会が少ないことも事実です。特に最先端の技術は、そもそも一般に公開されていないこともあります。このような「そもそもすぐにアウトプットできない」という部分も含めて、落とし穴だと考えましょう。

技術を使おうとして負担が高まる

新しい技術を活用しようとして、負担が高まるケースが見受けられます。「早速技術を導入しよう」という志は悪くありませんが、段取りが必要です。計画的に導入しなければ、結果的に悪影響を及ぼすでしょう。

例えば、エンジニアのうち1人だけが新しい技術を習得し、それを導入しようとしたと考えます。この場合、他のエンジニアは新しい技術についての知識がありません。そのため、新しい技術を使用した開発や運用がスムーズにいかず、結果的に状況が悪化してしまいます。

効率化のために新しい技術を導入しようとして、結果負荷が高まることはよくある失敗です。新しい技術を学び活用しようとする大きな落とし穴といえます。

全体を踏まえた設計ができていない

新しい技術はピンポイントなものが多く、どのように運用するかはエンジニアのスキルに委ねられています。必要に応じて、全体を意識した運用を考えなければなりません。新しい技術の導入による、業務への影響なども考慮が必要です。

ただ、新しい技術を学ぶと「今の技術をとにかくアップデートしよう」との考えに陥りがちです。つまり、他の業務や作業への影響を考えることなく、単純に技術を置き換えてしまうのです。結果、前後の業務との繋がりが悪くなり、効率が悪化するという落とし穴があります。

どんなに魅力的な技術でも、それ単体で役立つケースは限られています。前後とのつながりを意識して、その中で活用しなければなりません。全体を踏まえた設計ができずに、とにかく技術を導入しようとすることは、落とし穴であり避けるべきことです。

継続的に活用できない

新しい技術を導入したものの、結局は継続できないケースも多くあります。自分たちの環境には適さなかったケースが大半で、これも技術を学ぶことの落とし穴です。

何かしら新しい技術があると「まずは導入してみよう」との考えになってしまいます。例えば、エンジニアの多い環境では、新しい技術に興味を示す人が多く、短期間での導入に踏み切るでしょう。使いこなせる人が多い環境であれば、これでも良いかもしれません。

しかし、新しい技術に興味がない部門などに導入すると「新しいことを覚えるのは手間だ」「使い勝手が変わって面倒くさい」などの印象を持たれがちです。結果として、新しい技術を利用することが面倒くさくなり、継続的に活用されなくなります。エンジニアとそれ以外で、ギャップがある部分も落とし穴なのです。

技術の内容によっては、新しく導入するためにコストがかかります。継続的な活用がなければ、初期投資によってマイナスが生じるかもしれません。新しい技術を学び導入したいならば、このような部分も加味することが大切です。

エンジニアが技術を学ぶ前に磨くべきスキル


新しい技術を学ぶことには、上記のとおり落とし穴があります。これを回避するために、エンジニアは事前に磨いておくべきスキルがあります。

アウトプットスキル

まずはアウトプットスキルを磨いておきましょう。継続的にアウトプットする習慣がなければ、インプットだけで満足してしまいます。

例えば、プログラミング言語の技術を学ぶならば、日頃からプログラミングする習慣が必要です。業務以外でもプログラミングして、学んだことをアウトプットしてみましょう。また、クラウドサービスならば、実際に環境構築して試してみることも考えられます。

なお、新しい技術でアウトプットできる環境がなければ、文章にまとめてみることもおすすめです。後から確認できるアウトプットを残すことで、内容の整理ができ、別の人が確認できます。

コミュニケーションスキル

新しい技術を活かすためにも、コミュニケーションスキルを高めておきましょう。関係者と情報連携することで、スムーズに新しい技術を活用できます。

一般的に、新しい技術を学ぶ時間を割けるエンジニアの数は限られているため、そのエンジニアを軸にコミュニケーションを取って、技術を展開しなければなりません。いきなり、新しい技術を導入するのではなく、一部の有識者でスモールスタートすることが重要なのです。

また、規模の大きな導入に向けた準備でもコミュニケーションが求められます。特に、新しい技術の利用者がエンジニア以外の場合は、認識のすり合わせが重要です。エンジニアの目線だけで導入すると失敗するため、その点に留意してください。

マネジメントスキル

新しい技術の展開に向けて、マネジメントスキルを磨いておきましょう。新しく学んだ技術の中には、複数人で活用するものが含まれるはずです。チームで活用するためには、マネジメントできる人材が求められます。

自分がマネジメントスキルを習得しておけば、新しい技術を展開しやすくなるでしょう。自分が新しい技術を学び、計画的に伝えられるのです。例えば、身近なメンバーに展開し、そのあとに大きく展開する段取りとすれば良いのです。

エンジニアにおすすめの技術を習得する方法

エンジニアが新しいスキルを習得する方法は いくつも考えられます。今回はそれらの中でも、特に重要視してもらいたい方法を以下のとおり解説します。

書籍

エンジニアが取り組みやすい無難な方法は、書籍を活用することです。近年は、デジタルで提供されているものも含め、書籍が多数販売されています。これらを活用すると、自分のペースで新しい技術を習得できます。

また、出版社から販売されている書籍は、体系立てて説明されていることが大半です。物事を順番に理解できるようになっていて、新しい技術の習得難易度が下がります。

ただ、書籍の弱点として、出版までに時間を要することが挙げられます。Webで情報を収集するのと比較すると、数ヶ月遅れることもあるぐらいです。情報の新鮮さには注意しましょう。

動画コンテンツ

有力な方法として おすすめしているのは、動画コンテンツを利用した学習です。動画配信サイトやプログラミングスクールのコンテンツなど、非常に多く提供されています。無料から有料まであり、自分の目的に応じて使い分けできることも魅力的です。

動画コンテンツは、情報がタイムリーに発信される傾向にあります。そのため、書籍と比較すると、新しい技術をいち早く学ぶことが可能です。情報が公開されてから、数日以内に 動画化されることも多々あります。

また、動画は文字列と挿絵だけではなく、多角的な表現が可能です。特に音声で解説されているため、書籍よりも理解しやすいでしょう。色合いもより多く、こちらも理解を促進してくれます。

セミナーへの参加

エンジニア向けのセミナーへ参加して、技術を学ぶ方法があります。有志が展開するイベントなどがこれに該当すると考えましょう。また、企業が主体となって、新しい技術を解説していることもあります。

情報の収集や技術習得に役立ちますが、提供元によって品質には大きな違いがあります。時間効率の良いイベントもあれば、内容が薄く時間を無駄にするイベントもあるでしょう。どのようなコンテンツが提供されるか、よく吟味してから参加することが重要です。

また、オンライン開催と現地開催の両方が考えられます。どのような形態で参加するかで、エンジニアが習得できるスキルの質に違いが出るかもしれません。例えば、専用のツールを活用するなら、現地でツールを触れるセミナーに参加した方が良いでしょう。

まとめ

エンジニアが新しい技術を習得する際に陥りやすい落とし穴について解説しました。技術の進化は激しく、とにかく新しい技術を習得することが重要ですが、注意しなければならないことがあります。特にインプットだけに終始せず、アウトプットを意識することは非常に重要です。

また、新しい技術を導入する際は、段取りを考えなければなりません。周りに浸透していない状況で、新しい技術を導入しようとしても、失敗に終わる可能性が高まります。できるだけ利用者で足並みを揃えながら、導入することを心がけましょう。

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admin