Unityエンジニアとは?必要なスキルと年収、将来性を徹底解説!

Unityエンジニアとは?必要なスキルと年収、将来性を徹底解説!

ゲーム業界を中心に、Unityは幅広い分野で利用されるようになっています。実際に利用されている製品も多いことから、目にしたことがある人は多いでしょう。開発で扱った経験がある人もいるはずです。

エンジニアの中でも、Unityの開発を中心に扱うと「Unityエンジニア」と呼ばれるようになります。今回は、Unityを専門的に扱うUnityエンジニアの基本について解説し、必要なスキルや年収、将来性についても徹底的に解説します。

Unityとは何か

Unityとは、アメリカのユニティ・テクノロジーズが開発し提供するゲームエンジンです。ゲームに必要なグラフィックの描画や操作などがまとめられていて、これを利用するだけでゲーム開発の効率を高められます。同じような機能を有するエンジンはいくつも開発されていますが、それらの中でもUnityは特に利用されているのです。

ゲームエンジンの中でも幅広いデバイスに対応していることが特徴で、家庭用ゲーム機からPC、モバイル端末の開発も可能です。また、現在はWebブラウザ向けの開発も可能となっていて、複数のデバイス向けに開発することは難しくありません。C++で開発されているゲームエンジンであり、C#と組み合わせて幅広いゲームの開発が可能です。

なお、Unityはゲーム開発において世界最大のシェアを有しています。ゲーム開発のハードルを大きく下げるものであるため、世界中で活用されているのです。このようなシェアの高さは、Unityエンジニアが活躍できるかどうかを、大きく左右する部分だといえるでしょう。

Unityエンジニアの担当業務


Unityエンジニアになると、幅広い業務を担当しなければなりません。働く環境によって詳細は少し異なりますが、代表的な業務は以下のとおりです。

Unityを活用したゲーム制御

Unityエンジニアが主に担当するのは、ゲーム制御に関する部分です。ゲームエンジンであり、制御に必要なものは基本的に揃っているため、これらを活用してゲームを実装します。実装できる内容は多岐に渡りますが、例を挙げると以下の通りです。

  • ゲームグラフィック
  • アニメーション
  • エフェクトやモーション
  • モデリング
  • オーディオ

これらの制御は、Unityで概ね管理できます。もちろん、制御の対象となるグラフィックやオーディオは専門家に作成してもらう必要がありますが、素材があれば簡単に制御できるのです。例えば、イベントの発生を検知して特別なモーションを適用したり専用のオーディオを流したりできます。

なお、基本的にUnityエンジニアは、ゲームの設計内容を踏まえて実装します。設計部分は、ディレクターなどが担当する部分であるため、そこは別業務と考えるべきです。ただ、技術的な部分でUnityエンジニアが関わることや、プロジェクトの規模が小さくUnityエンジニアが兼務することもあります。

フロントエンド

Unityは内部の制御だけではなく、フロントエンドの制御も可能です。ゲーム開発におけるフロントエンドとは、ユーザーが操作する部分であると考えれば良いでしょう。例えば、キャラクターを操作したりステータス確認したりする部分が該当します。

汎用的な制御のイメージが強いものの、ゲームエンジンとしてどちらの開発も可能です。むしろフロントエンドについては、テンプレートのようなものがあり、基本的な操作画面を簡単に実装できます。

フロントエンドについても、Unityエンジニアが支援する場合とそうではない場合があります。場合によっては、設計から参画して、全面的に対応しなければなりません。

エディター拡張

一般的に、Unityを利用した開発では、Unityに実装されている機能を利用します。ただ、場合によってはこの機能だけでは不足することがあるでしょう。そこで、エディター拡張と呼ばれる機能が用意されていて、標準で実装されていない機能を自分たちで追加することが可能です。

例えば、ゲームの操作に利用するメニュー画面を独自に追加できます。標準で用意されているものでは不足する場合に、自分たちで開発するのです。これを用意しておくと、複数のUnityエンジニアが同じものを簡単に利用できます。

なお、エディター拡張についてはC#で実装しなければなりません。UnityはC++で実装されているため、この違いは抑えておきましょう。とはいえ、ゲーム開発はC#を利用することが多く、大きな問題にはならないでしょう。

サーバーサイド

Unityを利用するわけではありませんが、サーバーサイドの開発を担当することがあります。フロントエンドからのリクエストを受け付けて、様々な処理を実行するのです。例えば、新しい武器を獲得したならばその情報をゲームサーバーに記録しておきます。

サーバーサイドの開発は、Unityでの実装とは異なり、細かなプログラミングが必要となるケースが大半です。例えば、イベントのランキングを集計するために、ランキングシステムを構築することが考えられます。この場合、Unityでの開発とは異なり、別のプログラミング言語が求められやすいでしょう。

なお、必要となる言語が異なる場合は、Unityエンジニアではなくサーバーサイドエンジニアが参画するはずです。規模が小さな開発では、Unityエンジニアが対応することもありますが、スキル面では別のエンジニアの担当範囲と考えましょう。

Unityエンジニアに必要なスキル

Unityエンジニアの担当業務を踏まえて、続いては必要なスキルについて解説します。

Unity全般のスキル

当たり前ですが、Unityを使えるようになるために、Unity全般のスキルが必要です。Unityの基本的な使い方や実装されている機能はもちろん、用意されているテンプレートの理解も求められます。ゲームの種類やプラットフォームに応じて、テンプレートが用意されているため、それらについては理解できている方が良いでしょう。

ただ、Unityには非常に多くの機能があるため、全てを理解することは現実的ではありません。また「NintendoSwitch」と「スマートフォン」のどちらのゲームも開発できますが、同時に利用することは少ないでしょう。そのため、自分が開発する可能性のある部分に絞ってスキルを習得することが重要です。

なお、Unityは新しいバージョンが次々と公開され、新機能も増えています。つまり、完璧に習得することが難しいゲームエンジンです。必要以上に時間をかけるのではなく、時にはGoogleなどでの検索も併用しながら実装できるスキルがあれば良いでしょう。

アセットの活用

Unityの主な活用方法は、各種制御を効率よく実装することです。グラフィックやオーディオは、個別に用意すると説明しました。ただ、アセットとして用意されているものもあるため、これも理解しておくと良いでしょう。

例えば、ゲームの実装に利用する壁紙などの素材が用意されています。Unityアセットストアには、無償と有償どちらも多くのアセットが公開されているため、これらを導入すると良いでしょう。自分たちで作成が難しくとも、アセットを活用すれば簡単にゲームを完成させられます。

なお、アセットを多用する際は、メモリの管理に気をつけなければなりません。Unityには「AssetBundle」と呼ばれる機能があるため、これを活用してメモリを制御する方法をおすすめします。際限なく素材などを読み込むと、メモリを大量に消費してしまい、動作の重いゲームとなりかねません。

C#プログラミング

Unity全般の開発では、C#を利用することが多くなっています。そのため、根本的にプログラミング言語として繰り返しておいた方が良いでしょう。Unityエンジニアは、Unityならではの文法などが重要ですが、プログラミング言語も理解しておくべきなのです。

また、上記でも解説しましたが、Unityには拡張エディターが存在します。こちらで機能追加する場合、C#でしなければなりません。C++で実装するわけではないため、この観点からもC#を理解しておくと良いでしょう。

ただ、これについても理解しようとすると、どれだけ時間があっても足りません。基本的なスキルをある程度身につけたならば、残りは実務の中で調べながらスキルアップすれば良いと考えられます。

Unityエンジニアの年収と将来性


これからUnityエンジニアとして働きたい人に向けて、年収や将来性についても解説します。

平均年収は550万円程度

Unityエンジニアの案件は非常に多く、その詳細によって年収は大きく異なります。全体的な平均年収を算出すると、550万円程度と理解しておくと良いでしょう。エンジニア全体の平均年収は、450万円程度であるため、エンジニアの中でも年収が高いものに分類されます。

また、雇用形態によって年収は異なり、正社員であれば500万円程度、フリーランスであれば850万円程度です。正社員エンジニアでも需要の高さから年収が高く、フリーランスはさらに高くなっています。特にフリーランス向けの案件は、難易度の高さによって月単価が100万円を超えることもあり、収入の高い職種といえる状況です。

なお、Unityは世界的に利用されているゲームエンジンであり、海外の案件も見受けられるようになりました。これらの案件は、語学力が求められる内容ですが、対応できると日本の案件よりも年収を高められます。もし、英語など海外の言語に長けているならば、海外向けのアプリ開発や日本向けのローンチなどに参画することで、より高い年収を目指せるでしょう。

Unityエンジニアの需要

世界最大のシェアを持つゲームエンジンであり、世界的に需要の高いものです。このような需要が短期間で低下するとは考えにくく、Unityエンジニアの需要は簡単には下がらないでしょう。現時点で多くの案件が存在すると同様に、この先も多くの案件が存在すると考えられます。

特に、一度Unityで開発したアプリは、継続的にUnityで開発することが大半です。新規開発と継続開発のどちらも存在することで、よりUnityエンジニアの需要は高まり続けるでしょう。

エンジニアとしてのスキルアップは必須

需要が高まっている状況を踏まえると、これからは多くのエンジニアがUnityを習得すると考えられます。そのような時代になると、エンジニアが淘汰されていくことはいうまでもありません。スキルが劣っていると、別のエンジニアに淘汰され、獲得できる案件が少なくなってしまうのです。

そのような状況を避けるためには、常に最新のスキルを習得しなければなりません。分野によっては、昔ながらのスキルが役立つこともありますが、Unityにおいてはそうではないのです。新しいバージョンが出たならば、それを踏まえたスキルを習得できていなければなりません。

ただ、エンジニアにも時間的な制約があるため、際限なくスキルアップすることも望ましくはありません。時間的な制約とスキルアップのバランスを意識しながら、淘汰されないような成長を続けていきましょう。

まとめ

Unityエンジニアに求められるスキルから、年収や将来性についても解説しました。Unityは、世界的に利用されているゲームエンジンであり、安定した需要があります。継続的に開発が続いているため、スキルアップしなければなりませんが、実力があれば安定して活躍できるでしょう。

また、世界的に高い需要があることから、年収の相場が高まっています。エンジニア全体の年収平均よりも高くなっているため、それだけ求められることが見て取れるでしょう。ただ、需要の高まりとともにエンジニアの数が増えているため、淘汰されないように継続的なスキルアップが必要です。

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admin