【2022最新】C#を使ったサービス、特徴、将来性を解説

【2022最新】C#を使ったサービス、特徴、将来性を解説

C#は非常に有名なプログラミング言語であり、多くの場面で利用できます。具体的に開発できるものが多いため、これらの事例をご紹介し、加えて「C#が苦手とする分野」「C#エンジニアの需要」などについても具体的にご説明します。

C#とは?

C#はMicrosoft社が開発したオブジェクト指向プログラミング言語です。プログラミング言語の中でもオブジェクト指向プログラミングに対応しているため、JavaやC++と似たような考え方のプログラミング言語だと考えておきましょう。文法についてはJavaに似た部分があるため、すでにJavaを習得しているならばC#も簡単に扱えるはずです。

また、各種処理をプログラミングするだけではなく、C#でユーザインターフェースの実装ができます。プログラミング言語によっては別の言語でユーザインターフェースを実装する必要がありますが、C#ならばひとつの言語で完結できるのです。なお、ユーザインターフェースを実装する際は「Visual Studio」と呼ばれるソフトウェアが求められます。

オブジェクト指向プログラミングで難易度はやや高いですが、Microsoft社が開発しているため実行環境の用意などが簡単です。初心者でもチャレンジできるプログラミング言語と考えてよいでしょう。

C#の特徴


まずはC#がプログラミング言語としてどのような特徴を持っているのかご説明します。

オブジェクト指向プログラミング

C#はオブジェクト指向に対応したプログラミング言語です。オブジェクト指向といえばJavaが代表的であり、C#も同じような考え方であると認識しておいて差し支えありません。

オブジェクト指向のプログラミング言語であるため、クラスを中心としてプログラミングします。このクラスの考え方があることで、効率よくプログラミングできる仕組みです。

ただ、オブジェクト指向は複雑な考え方を含んでいるため、苦手意識を持つ人がいます。そのため、C#についても「難しいプログラミング言語」との印象を持ってしまうかもしれません。しかし、理解できれば非常に便利な概念であるため、C#を利用するならば習得すべきです。

理解しやすい文法

プログラミング言語の中でも理解しやすい文法が採用されています。できるだけ簡潔に記載できるように考慮されているため、プログラマーの負担を最小限に抑えられます。

特に上記で例を挙げたJavaと比較すると、シンプルにコーディングできるような仕組みです。同じオブジェクト指向のプログラミング言語ではありますが、C#は後発のプログラミング言語であるため、文法などが工夫されています。

なお、シンプルにコーディングできるため、コンパイル時間を短縮することが可能です。プログラムの解析に必要な時間が短くなり、コンパイルに必要な時間も短くなります。

C#の強み

C#はプログラミング言語としてどのような強みを持っているのかもご説明します。

高い汎用性

プログラミング言語の中でも汎用性が高いものに分類されます。C#を習得しておくだけで様々なものが開発できるようになり、エンジニアとして活躍できる幅が広がるのです。

例えば、C#を習得しておくとWindowsで動作するアプリケーションを開発できますビジネスで利用するソフトを始め、動画編集やゲームなど様々な開発が可能です。

加えて、スマートフォンアプリやWebアプリケーションなどの開発も可能です。汎用性の高いプログラミング言語であり、使い勝手の良いものだといえます。

ライブラリが豊富

プログラミング言語として用意されているライブラリが豊富です。ライブラリはプログラムを効率よく書くには必須のものであるため、豊富であるかどうかは重要なポイントです。

ライブラリのジャンルは豊富であり、基本的な機能から専門的な機能まで網羅されています。専門的な機能の例としては、専門的な数値計算をするものやログを詳細に出力するものなどです。探せば多くのライブラリが見つかると考えておきましょう。

また、有志が開発しているライブラリも存在します。無料でダウンロードできるものもあり、そのようなものを開発環境に取り込めば、さらに効率よくシステム開発が可能です。

C#で作られたサービス

具体的にC#で作られたサービスやソフトウェアにはどのようなものがあるのかご紹介します。

MSN

MSNはMicrosoft社が提供しているポータルサイトです。ニュースなどの情報提供はもちろん、OutlookなどMicrosoft社が提供する各種サービスにも接続できるようになっています。

このWebサイトはC#を中心に実装されていて、C#でWebサイトを実装する事例といえるものです。C#はWindowsのパソコン上で動作するソフトウェアを開発するイメージがありますが、MSNのようにWebサイトの実装もできます。

ただ、C#でWebサイトを実装するならば、WebサーバーにIISを利用するなどの制約が生じてしまいます。一般的なWebサイトとは少し違う部分があるため注意しておきましょう。

Unity

Unityは各種ゲーム開発に利用できるゲームエンジンで、エンジン自体がC#で開発されています。また、ゲームを開発する際にもC#が利用できるようになっていて、C#の代表的な製品です。

開発できる対象は多岐にわたり、スマートフォンのアプリはもちろん、PCゲームや家庭用ゲーム機にも対応できます。これらのゲーム開発にC#が利用されているイメージがないかもしれませんが、Unityベースで開発すれば幅広いゲームをC#で開発できるのです。

C#でできないこと、不得意なこと


C#にはできないことや不得意なこともあるため、これらについてもご説明します。

機械学習

世の中的には機械学習がトレンドではありますが、C#は機械学習の実装に適していません。機械学習の実装に利用できるライブラリは存在するものの、積極的に実装するものではないのです。

C#での実装が適していない理由は、数列の計算速度に限界があるからです。C#は.netアプリケーションとして実行される都合上、プログラムを実行する際に実行環境でプログラミング言語の再解釈が発生します。この作業に時間を要してしまうため、機械学習のような数値計算には向いていません。

関数型プログラミング

C#はオブジェクト指向プログラミング言語であるため、関数型プログラミングは適していません。関数型プログラミングを実現したいならば、C#ではなくF#を利用しましょう。

F#もMicrosoft社が開発したプログラミング言語で、.NetFramework向けのマルチパラダイムです。あまり知られていませんが、C#と同じ環境で利用できます。

こちらは関数型プログラミング言語であるため、C#と考え方が根本的に異なっています。それぞれに適した場面があるため、関数型プログラミングが必要ならば、C#よりもF#を選択しましょう

MS製品が利用・適用できない環境化での活用

C#はMicrosoft製品が利用できない環境下での利用に適していません何かしらの理由でMicrosoft製品に対応できないならば、C#と.netで開発することは避けましょう

例えば、リソース面でMicrosoft社の製品が動かせない場合があります。プログラミング言語の中では実行環境にリソースを消費するものに分類されるため、簡易的な環境では動作しない可能性があるのです。そのような環境で無理やりC#を利用することは望ましくありません。

また、利用できてもうまく適応できない場合があります。例えば製品として機能を提供していなければ、C#をもってしても実現が難しくなってしまうのです。Microsoft社は製品として一定の水準を保っているため、その水準を実現できる環境でなければ、別のプログラミング言語を選択しましょう。

C#の将来性

ここまでC#の概要についてご説明しました。続いてはプログラミング言語としての将来性についてご説明します。

Windows向けプログラミング言語で安定

C#はクロスプラットフォーム開発に対応したため、LinuxやMacOSで利用するプログラム開発が可能です。ただ、実態としてはWindows環境で動作するアプリケーション開発に利用されることが多くなっています。

Windowsと言えば世界中で利用されているOSであり、今後シェアが極端に下がることは考えられません。そのため、Windowsのアプリケーション開発に多用されるC#の需要も極端に下がることはないでしょう。むしろ安定した需要があると考えられます

今後、Microsoft社がC#を使い続けるかどうかは私たちには分かりません。ただ、現場は主力のプログラミング言語にあるため、安心して利用し続けられます。

.netの変化が追い風に

今までC#の開発には.Net Frameworkが利用されていました。しかし、.Net Frameworkのリリースは終了し、現在は.net Coreや.net 5などのフレームワークが利用される予定です。

このようなフレームワークの進化に伴い、C#のプログラムがさらに開発される可能性があります。今まで以上に利便性の高いプログラミング言語となるため、開発の幅が広がるのです。

クロスプラットフォームになったことで、C#を利用できる場面は増えました。それに加えて、フレームワークも進化しているため、活用しやすく利用頻度の高いプログラミング言語となるでしょう。

Unityの需要も多い

ゲーム開発に利用される「Unity」でC#が利用できるため、これも追い風になると考えられます。Unityはゲームエンジンの中でも非常に大きなシェアを持っているため、これと組み合わせてC#が多用されるのです。

特に現時点では一般的なゲームが中心ですが、UnityはVRやメタバースの開発などにも利用できます。今までとは違った分野に利用されることで、需要と人気が高まると考えられます。

UnityとC#の組み合わせがどの程度伸びるかは未知数です。ただ、C#の中でも大きな伸びしろを秘めている部分だといっても過言ではありません。

C#エンジニアの需要

プログラミング言語の将来性だけではなく、エンジニアの需要についてもご説明します。

人気の言語で安定した需要

Microsoft製品に関わるアプリケーションを開発するため、安定した需要があります。法人で利用する社内アプリケーションはもちろん、個人向けのアプリケーションも多数販売されているからです。Windowsのシェアを鑑みると、C#エンジニアの需要が下がることはないでしょう

もちろん、最近は新しいプログラミング言語やフレームワークの登場で、C#にこだわる必要がなくなってはきています。ただ、日本はあまり変化に寛容ではないため、現時点でC#が採用されているならば引き続きC#が採用され、エンジニアの需要に変化が出ないのです。

ただ、海外は日本よりもプログラミング言語のトレンドに変化があります。日本のみならず海外でもプログラマーとして活躍したいならば、うまく状況をキャッチしましょう。

新技術との組み合わせが必須

今までC#と共に利用されていた.net frameworkは開発が終了しました。これからは新しいフレームワークを活用することが求められます

ただ、新しいフレームワークを使いこなせないエンジニアが多いのも事実です。これからC#のエンジニアとして需要に応えていくためには、いち早くこれらのスキルを習得しなければなりません。

新しいスキルの習得が遅くなると、新しい案件の受注ができなくなってしまいます。「需要があるにも関わらず参画できない」という状況を避けるためにも、欠かさずスキルアップは続けるようにしましょう

まとめ

C#を使ったサービスとどのような用途に利用できるのか、またプログラミング言語やエンジニアの将来性はどうなのかについてご説明しました。Microsoft社の環境で利用するプログラミング言語であり、安定した需要が期待できます。習得しておけば安定した受注が見込めるでしょう。

また、現時点ではMicrosoft社の主力のプログラミング言語であり、トレンドの変化もないと考えられます。将来的にも活躍しやすいプログラミング言語であるため、今からの習得でも遅くありません。

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