初心者にもおすすめの開発環境6選!特徴や利便性について解説

初心者にもおすすめの開発環境6選!特徴や利便性について解説

システムの開発環境は様々あり、それぞれ特徴が異なっています。どの環境を選択するかによって、開発できるアプリや対応しているプログラミング言語が異なるのです。開発環境の選択は、エンジニアにとって非常に重要だといえます。

近年は開発環境の進化が続いていて、どれを選択すべきか判断が難しくなってきました。今回は、種類が多くなってきた開発環境について、初心者におすすめのものを紹介します。

エンジニアが利用する開発環境とは

アプリケーションなどを開発するにあたっては、開発環境と呼ばれるものを利用します。開発環境は、ハードウェアとソフトウェアの2種類に分類できるため、これらについて理解しましょう。

ハードウェア

ハードウェアは、開発に利用する物理的な端末などを指します。例えば、パソコン本体やモニタ、キーボードなどです。どのような環境を用意するかによって、開発の効率などに影響が出ます。

例えば、パソコン本体のスペックが低いと、開発作業に時間を要するでしょう。また、開発したプログラムを実行する際に、スペック不足で処理が止まるかもしれません。適切なパソコンを用意する必要があります。

なお、ハードウェアといえば基本的に物理的なものですが、現在はクラウド環境も利用される時代です。例えば、Webブラウザからクラウドにある環境を操作できます。そのため、状況が変化しつつあることも理解できていると良いでしょう。

ソフトウェア

一般的に、開発環境といえば、こちらのソフトウェアを指します。システムを開発するにあたっては、専門的なソフトウェアを利用する方が多いため、これの種類を問うのです。今回の説明にあたっても、こちらのソフトウェアに関する開発環境を紹介します。

「ソフトウェアなどどれも似てるのではないか」と思われるかもしれませんが、実際には大きく異なったものです。初心者には難しいかもしれませんが、適切に開発環境の使い分けができなければなりません。

例えば、ソフトウェアによって、対応しているプログラミング言語が異なります。自分が扱いたいプログラミング言語に適した開発環境でなければ、思うような開発ができないのです。ただ、基本的に選択肢は複数あるため、それらの中から適したものを選びましょう。

初心者におすすめの開発環境


先ほど解説した通り、開発環境にはさまざまな種類があります。初心者でも利用しやすいものをピックアップして紹介します。

Visual Studio Community

Visual Studio Communityは、Microsoft社が提供する、基本無料で利用できる統合開発環境です。エンジニア向けソフトウェアの中でも、Microsoft社が開発していることから、信頼性の高さが評価されています。Microsoft社の開発ツールですが、Windowsで動作するプログラミング言語以外にも対応が可能です。

特にこだわりがなければ、Visual Studio Communityを導入しておくだけで、大半のプログラミング言語に対応できます。例えば「C#、Visual Basic、PHP、Python、Ruby」などです。トレンドのプログラミング言語を扱いたいならば、こちらで十分でしょう。標準の機能が充実し、プラグインと呼ばれる機能拡張にも対応しているため、初心者からスキルアップしても利用できます。

ただ、利用にあたってはライセンスの扱いに注意しなければなりません。個人で利用する際は問題ありませんが、チームで開発する案件や法人利用では課金される可能性があります。その点は正しく理解して利用すべきです。

Eclipse

Eclipseは、多くのプログラミング言語に対応した統合開発環境です。一般的にはJavaの開発環境として利用されますが、実際には多くのプログラミング言語に対応できます。Java以外の開発でも、Eclipseの利便性に魅力を感じるならば、採用しても差し支えありません。例えば「C、C++、PHP、Python、Ruby」などの開発にも対応が可能です。

Visual Studio Communityと同様に、プラグインが採用されていて、エンジニアが自由に機能拡張できます。例えば、標準で開発できるJava以外の言語に対応したいならば、プラグインで対応させるなどです。開発する内容によっては、事前にプラグインを導入して、開発環境を整えなければなりません。

なお、基本無料で利用でき、定期的なバージョンアップが続いています。コストがかからないという観点で、利便性の高い開発環境でしょう。ただ、何かしらトラブルがあった場合は、自力で解決するかコミュニティへ質問するしかありません。後ろ盾はないため、その点には注意しなければなりません。

Android Studio

Android Studioは、Androidアプリを開発するための統合開発環境です。Google社が提供するソフトウェアであるため、信頼性が高く、Androidとの相性がよくなっています。AndroidはGoogle社が提供しているため、公式の開発環境だと理解しましょう。

Android向けの開発環境であり、効率よくアプリ開発できるようになっていることが特徴です。例えば、Androidアプリで利用する機会の多いソースコードは、自動的に補完してもらえます。最低限度のソースコードを書けば、補完機能を駆使することでコーディングを進められるのです。

初心者は、学習するという観点でもすべてのソースコードを自分で打ち込んだ方が良いでしょう。ただ、最終的には開発の効率を高めなければなりません。そのため、少しづつ補完機能を活用できるようになることが魅力的です。

Xcode

Xcodeは、Apple製品向けの開発に利用する統合開発環境です。Apple社が提供しているソフトウェアで、スマホアプリやMacのパソコンアプリなど、Apple製品の開発ならば全般に対応できます。

ただ、Apple製品向けの開発環境ということもあり、導入にあたってはMacのパソコンが必要です。Windowsのパソコンでは、開発ができないため、開発環境を整える際は注意するようにしましょう。一般的に、MacのパソコンはWindowsのパソコンよりも高額などの注意点があります。

なお、Xcodeはプログラムの実行なしに処理結果を確認できる「Playground」という機能を有しています。初心者の間は、メリットをあまり感じないかもしれませんか、プログラムを書きながらデバッグもできる機能です。他の開発環境と比較すると、開発効率が格段に高まる機能であるため、使いこなせるようになるとなお良いでしょう。

クラウドの開発環境もおすすめ

今回解説した開発環境は、パソコンにソフトウェアをインストールして利用するものです。ただ、このような開発環境の準備は、初心者にとって難しいものでしょう。そのため、インストールなどの必要がない、クラウドの開発環境もおすすめです。

AWS Cloud9

AWS Cloud9は、パブリッククラウドであるAWSに組み込まれている統合開発環境です。AWSのアカウントを取得することで利用できるようになります。ただ、アカウントの取得にあたっては、クレジットカードの設定が必要となるため注意しましょう。

AWSのコンソールから接続が可能であるため、Webブラウザ経由で開発できます。人気のプログラミング言語は、多くがサポートされているため、初心者から上級者まで統合開発環境として利用が可能です。

paiza.IO

paiza.IOは、Webブラウザでプログラムを記述して、実行結果を確認できるクラウドサービスです。人気のプログラミング言語に対応していて、簡単な会員登録を済ませればすぐに利用できます。

プログラムの実行に重きを置いているため、複雑な開発には適していません。ただ、初心者がプログラミングを学びながら実行するには、十分な開発環境です。新しいプログラミング言語を学びたい場合など、速やかに環境を準備したい場合におすすめします。

初心者が開発環境を選択する際のポイント


紹介したように、開発環境にはいくつもの種類があります。これらの中から、初心者はどのように選択すれば良いのか、ポイントを解説します。

プログラミング言語

どのプログラミング言語に対応しているかを踏まえて、開発環境を選択しましょう。開発環境を間違えてしまうと、自分が想定するプログラミング言語では、開発できない可能性があります。

例えば、Web系のプログラミング言語として人気の高いPHPやPythonは「Visual Studio Community」「NetBeans」などの開発環境が考えられます。需要の高いプログラミング言語であるため、多くの開発環境が用意されていることが特徴です。自分に適したものを見つけやすいでしょう。

また、汎用系のプログラミング言語であるJavaは「Eclipse」が多用される開発環境です。多くの人が利用するということは、それなりの理由があるため、人気の開発ツールを中心に検討すれば安心できます。

サポート

サポート体制が整っている開発環境がおすすめです。特に初心者は、開発環境の構築などで、壁にぶつかることが多くあります。このような状況を解決するために、サポートを受けられることが望ましいのです。

例えば、Visual Studio Communityにはテクニカルサポートが用意されています。公式サイトには「よく寄せられる質問」が用意され、大半のトラブルはこれを確認することで解決できる仕組みです。また、独自のトラブルが発生している場合は、問い合わせすることもできます。

なお、利用者数の多い開発環境については、Web上に多くの情報が公開されています。公式のサポートが無くとも、参考になる情報が多いならば、それらを選択しても良いでしょう。

クラウド

開発環境はクラウドにも用意できることを解説しました。そのため、パソコン内に構築することが難しいならば、このようなクラウドを活用しても良いでしょう。ソフトウェアをインストールする必要がないため、環境構築で挫折してしまう可能性が下がります。

近年はクラウド環境の選択肢が増えてきましたが、今回、紹介したAWSの統合開発環境がおすすめです。使用内容によっては料金が発生するものの、対応しているプログラミング言語の種類が多く、機能が充実しています。複数人での開発にも対応できるため、その点でクラウドの採用には魅力があるのです。

まとめ

初心者でも利用できる開発環境について解説しました。厳密にはパソコンなども開発環境に分類されますが、主に重要となるのはソフトウェアです。紹介したとおり、エンジニア向けのソフトウェアは数多くあるため、それらから適したものを選択しましょう。選択を誤ると、開発効率が下がったりそもそも開発できなかったりします。

なお、今まで開発環境といえば、パソコンにソフトウェアをインストールして自力で構築するものでした。しかし、今ではクラウド環境に構築されているものを利用することもあります。初心者が環境構築すると、設定などでつまずいてしまうことがあるため、設定されているクラウド環境の活用もおすすめです。

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admin