【2022年最新】フリーランスに適用される助成金をご紹介!対象条件や申請方法も

【2022年最新】フリーランスに適用される助成金をご紹介!対象条件や申請方法も

事業者を支援するために、世の中には様々な助成金が存在しています。特別な場合に利用できる助成金はもちろん、日頃から条件を満たせば支給される助成金も多数あります。

ただ、助成金には様々な種類があるものの、フリーランスが利用できるものは限られています。今回は数ある助成金の中でも、フリーランスに対応しているものをご紹介します。

フリーランスが利用できる3つの助成金

数ある助成金の中でもフリーランスが利用できるのは3種類です。それぞれどのような助成金で、どこに申請すればよいのかなど基本情報をまとめていきます。

事業復活支援金

2022年に新しく導入が決定された助成金が、事業復活支援金です。2021年末の補正予算が成立したことで導入が決まった助成金で、これからフリーランスが積極的に利用できる可能性があるものです。

こちらの助成金はフリーランスだけではなく、中小企業なども利用できます。また、個人であるか法人であるかによって支援金の額が異なるため、その点に注意して申請しなければなりません。

まず、事業復活支援金の申請条件は以下のとおり定められています。

「全国・全業種の中堅・中小企業、個人事業主、フリーランス」
「新型コロナの影響で、2021年11月~2022年3月のいずれかの月の売上高が、2018年11月~2021年3月までの間の任意の同じ月の売上高と比較して50%以上または30%~50%減少した事業者」

事業復活支援金の申請にあたり、重要なのは売上高の減少と新型コロナウイルスの影響です。こちらの助成金は、新型コロナウイルスの影響を受けたフリーランスに対して支給されるものです。売上高が減少していても、それが新型コロナウイルスの影響だと判断されなければ支給されません。単なる赤字では利用できないのです。

また、支給される金額は売上高の減少率によって2つに分類されます。30%以上50%未満の場合は30万円で、50%以上の場合は50万円です。法人は最高250万円であるためこの金額だけが独り歩きしていますが、フリーランスは最高50万円であるため間違えないようにしましょう。

なお、申請方法については基本的に電子申請となっています。申請時に以下の証拠書類の画像を添付して提出する必要があるため、事前に用意しておくと良いでしょう。

  • 確定申告書
  • 売上台帳
  • 本人確認書類の写し
  • 通帳の写し
  • その他中小企業庁が必要と認めた書類

助成金を申請するタイミングになって用意すると時間を要するため、事前に用意しておくようにしましょう。

参照:事業復活支援金事務局ホームページ

雇用調整助成金

雇用調整助成金は、従業員を雇用するにあたり費用の負担をサポートしてくれるものです。例えばフリーランスが休業せざるを得なくなった場合に、休業手当を支払う際に利用できます。どのような条件でも利用できるわけではないものの、フリーランスで経済的な問題が発生した場合に利用できる可能性があります。

ただ、こちらは雇用している必要があるため、フリーランスが業務委託している場合には利用できません。適用できるのは、事務作業などをしてもらうためにアルバイトを雇っているようなケースです。フリーランスの中でも、一人だけで仕事を続けている人はこちらの助成金の対象とはなりません。

基本的には雇用調整助成金を利用すると、負担金額の3分の2を補填してもらえます。アルバイトなどにフリーランスが休業手当を出す場合は、実質的な負担が3分の1になります。これはフリーランスにとって大きなものでしょう。フリーランスの下で働いているスタッフがいなくなると業務に影響を与える可能性が大きく、助成金を活用して休業手当は出すべきです。

なお、フリーランスで雇用調整助成金を利用したい場合は、近くのハローワークなどに相談をしましょう。申請については条件と必要書類があるため、それらについて説明を受けなければなりません。厚生労働省の公式サイトにも書式や提出先が掲載されていますが、複雑であるため一度問い合わせをして直接確認するのがおすすめです。

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、非正規労働者のキャリアアップに対して利用できる助成金です。フリーランスがアルバイトなどを雇用している場合に、この人をキャリアアップさせるための費用をサポートしてもらえます。

書類審査が中心の助成金となっていて、比較的採択率が高いものとなっています。申請書を適切に書けていれば利用できる可能性が高く、フリーランスで非正規の労働者を雇っている場合は積極的に利用したいものです。

キャリアアップ助成金にはいくつかのコースがあり、フリーランスが利用できるものとそうではないものがあります。例えば以下のコースがあります。

  • 正社員化コース
  • 諸手当制度等共通化コース
  • 選択的適用拡大導入時処遇改善コース
  • 短時間労働者労働時間延長コース
  • 障害者正社員化コース

この中でも、正社員に関するものをフリーランスは利用できません。法人ではないため、正社員としての雇用はできないからです。労働環境の改善に関する助成金の一部を利用できる、と考えておきましょう。

なお、フリーランスから法人化するならば、そのタイミングでアルバイトを社員にすることが可能です。そうすれば多くのコースが利用できるようになるため、今すぐではなくともそのような使い方を覚えておくのも良いでしょう。

フリーランスが助成金を活用するメリット


フリーランスが助成金を活用するメリットについてご説明します。

助成金は返済不要

助成金は返済不要のお金に分類されます。公的機関から支給されるお金は返済が必要なものが含まれますが、助成金であれば返済不要です。この点はフリーランスにとって大きなメリットです。

最終的に返済が必要であると、常に返済について頭に入れておかなければなりません。フリーランスの収入が不安定になりやすいため、返済に備えて貯金をしておくなどの対策が求められるのです。ビジネスを拡大するために余剰資金を使いにくくなりますし、精神的にも負担がかかります。

逆に助成金のように返済する必要がなければ、精神的な負担が軽減されるメリットを生み出します。助成金を活用したビジネスに失敗しても、借金だけが残るようなことにはならないのです。思い切ったビジネスにチャレンジが可能となるのです。

数年間受け取れる場合がある

助成金の中には一度支給が決まると数年間に渡り支給されるものがあります。そのような助成金が全てではありませんが、複数回にわたって支給してもらえるものがあるのです。

フリーランスでそのような助成金に採択されると、安定したビジネスへの投資ができるようになります。人を雇って自分自身の負荷を軽減させ、ビジネスの拡大を狙うことができます。また、新しいサービスの提供開始に向けて力を入れることもできます。

ただ、そのような助成金を利用する場合は、定期的に報告書などの提出が求められます。事前の計画通りに物事が進んでいるかどうかか確認され、問題があると助成金の支給が止められてしまうのです。数年にわたって受け取りができる助成金はメリットが大きいですが、採択されたり活用したりするにはハードルもあるため注意しましょう。

融資が受けやすくなる

助成金の受け取りをしていると、金融機関からの融資が受けやすくなります。助成金が受け取れるほど健全なビジネスをしているフリーランスと評価され、それが融資の審査に影響してくるのです。

もちろん、必ず融資の審査に通過できるとは限りません。審査は金融機関が多角的に実施しているため、助成金の受け取りはできても、金融機関の融資は受けられない可能性があります。審査内容については金融機関の極秘事項であるため、審査に落ちてしまってもその理由は分かりません。

とはいえ、個人でも助成金を受け取れているというのは、金融機関へのアピールポイントとなります。また、助成金を受け取るにあたり事業計画などを作成していれば、金融機関からビジネス用途の融資を受ける際に活用可能です。アピールポイントになるだけではなく、金融機関から融資を受ける際の負担を減らしやすい点でメリットがあるのです。

フリーランスが助成金を活用するデメリット


フリーランスが助成金を利用することには、デメリットもあります。メリットだけではなくデメリットもあるため解説します。

要件が厳しい

基本的にフリーランスが利用できる助成金は、利用するための条件が厳しく設定されています。フリーランスが利用するものに限ってはいませんが、基本的に助成金は厳しい条件をクリアしていなければ受け取りできません。

状況によっては、定められている条件を微妙に満たせない可能性があります。少々条件を満たしていないだけでも、助成金は申請すらできません。言われてみると当たり前だと思われますが、この点は助成金を利用するデメリットです。

もちろん、助成金の中にも対象者が広いものは存在しています。そのような助成金を選択すると、フリーランスでも条件を満たしやすいでしょう。しかし、全体的に条件が厳しくなっているため、その点は認識しておかなければなりません。

受給までに時間を要する

多くの場合、助成金は受給までに時間を要してしまいます。銀行の融資などのように短時間で受け取りできるものではなく、半年から1年以上になる場合があります。また、状況によってはそれ以上の時間が必要となる可能性もあります。

フリーランスにとって、受給までに時間を要してしまうのは大きなデメリットでしょう。法人であればキャッシュフローに余裕があるかもしれませんが、フリーランスではそのような余裕もないケースが大半です。融資のようにスムーズにお金を受け取りたい人が大半だと思われるため、そういった観点で助成金にはデメリットがあります。

なお、助成金は金額が大きくなるほど、支給されるまでの期間が長くなる傾向にあります。デメリットを最小限に抑えたいならば、まずは金額が少なく短期間で利用しやすい助成金を選択してみると良いでしょう。

期限を厳守しなければならない

助成金の申請には、非常に厳しいルールが定められています。特に申請期間は厳密に定められていて、少しでも遅れてしまうと受付すらしてもらえなくなります。ルールは守るのが当たり前ですが、公的機関であるため特に厳密に定められているのです。

銀行の融資などであれば、書類作成に時間を要しても連絡しておけば多少は待機してもらえます。民間企業としては積極的に融資したいため、事前に連絡さえしておけば融通が利くケースが大半です。

しかし、助成金となるとそのような融通は利かせてくれません。公的機関として誰かを優遇することができないため、申請が遅れてしまうと受付してもらえなくなるのです。

ここで重要となるのは、助成金の資料作成には時間を要してしまうことです。想像以上に時間を要してしまい、締め切りに間に合わず助成金の申請ができない事例は多数見受けられます。締め切りが厳格であるため、その点を考慮して申請できるようにしなければなりません。

まとめ

フリーランスが利用できる助成金についてまとめました。助成金は数多くあるものの、個人事業主や法人が利用できるものが大半です。個人事業主向けの助成金の一部はフリーランスが利用できるものの、ご説明したとおり数が少なくなっています。

また、助成金は人を雇用しなければ使いにくいものが大半です。フリーランスの場合は雇用するアルバイトの人数に限りがあるため、助成金が使いにくくなってしまいます。

とはいえ、売上などに応じて利用できる助成金は存在しています。フリーランスも申請できる助成金を活用し、金銭的な負担は可能な限り減らすようにしましょう。

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