社内SEからの転職事情!活かせるスキルは?年収アップ!?

社内SEからの転職事情!活かせるスキルは?年収アップ!?

社内SEは企業内のITシステムなどを管理するシステムエンジニアです。システムエンジニアといえばIT企業に属しているイメージがありますが、社内SEはシステムを導入する多くの企業に在籍しています。まったくITとは関係がない企業でも、システムを運用するために必要とされるのです。

安定した需要のある社内SEですが、何かしらの理由で転職を考える人も多いでしょう。今回は社内SEから転職するにあたって、活かせるスキルや年収がアップするのかどうかを解説します。

社内SEとは


まずは転職対象となる社内SEとはどのような仕事であるのか、簡単に説明しておきます。

社内SEの仕事内容

社内SEとは、企業内において各種システムの構築・運用・保守・改善などを担当するエンジニアを指します。社内で使われるシステムを構築することはもちろん、ベンダーに構築してもらったシステムなどの運用も仕事です。例えば、社内ネットワークやサーバーの構築、業務システムの開発・運用、データベース管理など、さまざまな仕事が考えられます。

また、システムが正常に動作しているかどうかを監視し、トラブルが発生した場合には速やかに対応しなければなりません。そのため、時には夜間対応なども求められます。IT部門以外の人に影響が出ないように仕事に従事することが求められるのです。

他にも、社内にシステムを導入する場合などにはプロジェクトマネジメントを担当します。IT部門の代表者として社内SEがアサインされ、ベンダーとの架け橋になるのです。

社内SEの需要

現在は多くの企業でシステム化が進んでいるため、社内SEの需要は高まっています。特に、新型コロナウイルス感染症の影響により、テレワークやオンライン会議など、オンラインでの業務が増えたことで、社内SEの需要が一層高まりました。また、ビジネスのデジタル化が進んでおり、企業内で利用されるシステムの数や複雑度が増していることも、社内SEの需要を増加させています。

ただ、需要が高まっていることは間違いありませんが、需要の高まりとともに社内SEの数は急増しています。そのため、少し競争が高まっている状況です。これが社内SEからの転職を考える理由ともなってきています。

社内SEからの転職事情は?難しいのか

「社内SEからの転職は難しい」「転職事情は悪い」などといわれることがあります。ただ、実際には一概に状況が悪いとは言えず、転職できる可能性は十分にあります。続いては転職事情について理解していきましょう。

スキルがあれば容易に転職できる

社内SEはスキルさえあれば容易に転職できる状況です。エンジニアの世界はスキルと実績が重要視されるため、社内SEとして経験を積みスキルアップできていれば転職できます

ただ、転職を考える際に重要なのは、自分の持つスキルや実績を正確に把握することです。「社内SE」という仕事内容だけでは保有しているスキルを想像できないため、自分自身で棚卸しできなければなりません。

また、スキルを棚卸しした結果として不足があるならば、転職前に習得することが求められます。十分なスキルを習得していなければ転職は難しいため、以下で解説するスキルを習得しましょう。社内SEとして働きながらでもスキルアップはできるため、事前の準備が重要です。

できるだけ早い行動が重要

社内SEからの転職を考えるならば、できるだけ早い段階での行動が重要です。市場が求めるスキルやニーズは常に変化しているため、長期間社内SEとして従事していると、市場価値が低下する可能性があります。転職を考え始めたら、すぐに情報収集やキャリアプランの見直しに着手しましょう。

なお、できるだけ早い行動は必要ですが、転職先の職場環境や企業文化、仕事内容などは必ず確認しなければなりません。これらの要素が自分に合わないと、長期的なキャリアアップにつながらず後悔する可能性があります。また、転職後に再び転職を余儀なくされるかもしれません。

社内SEからの転職で活かせるスキル


社内SEからIT業界への転職を考えている人は以下のスキルを活かせます。まずはこれらを軸にスキルアップを検討してみましょう。

プログラミング

社内SEとしてプログラミングスキルを習得しているならば、転職後もそのまま活用できます。プログラミングスキルがあればソフトウェア開発やWeb開発などの分野で活躍できるため、即戦力として採用してもらえるでしょう。また、プログラミングを理解していることで、新たなスキルの習得もスムーズに進められます。

また、プログラミングスキルを持っていることで、転職先の候補を増やすことが可能です。IT企業はもちろん、「金融業界のフィンテック専門家」「製造業界のIoT技術エンジニア」などの仕事も見えてきます。プログラミングは汎用性の高いスキルであるため、できるだけ習得したいものです。

ネットワーク

社内SEとしてネットワーク知識を有しているならば、これも転職で活かせるスキルに該当します。ネットワークはシステムを運営するために必須のインフラであるため、ネットワークに関するスキルは高く評価されるのです。加えて、セキュリティ対策やネットワークの最適化に関するスキルを有していると、社内SEではなくネットワークエンジニアとして評価されるでしょう。

ネットワークのスキルを武器にしたいならば、ネットワークの設計、構築、運用、管理までは理解しておくことが理想的です。社内SEならばこれらの業務に従事することも多いため、ぜひスキルを習得しておきましょう。ベンダーに依頼する部分についても、自分自身で習得すると転職に活かせます。

プロジェクトマネジメント

プロジェクトマネジメントは、意外かもしれませんが社内SEとして評価される重要なスキルです。プロジェクトマネジメントスキルを持つことで、チームのリーダーやマネージャーとして活躍できる可能性が広がります。これらのスキルは、転職後もさまざまな業界や職種で重要視されるため、市場価値を高めるスキルとなるのです。

ただ、システム導入などを経験していなければ、プロジェクトマネジメントのスキルを習得しづらいかもしれません。可能な限り習得してもらいたいですが、経験する機会がなかったならば、テクニカルなスキルを高めておきましょう。

社内SEからの転職先候補

社内SEからの転職を考えている場合、そのスキルを活かしてどのような転職先候補があるのか紹介します。

他社の社内SE

社内SEから他社の社内SEへの転職は、スキルセットや経験を活かしやすい選択肢です。異なる業界や企業規模の企業に転職することで、幅広い知識やスキルを習得し、キャリアの幅を広げることができます。

もし、他社の社内SEへの転職を検討するならば、自分のスキルや経験をどのような環境で活かせるかを検討することが重要です。同じ「社内SE」でも企業によって求められることが大きく異なるため、自分の尺で評価しないようにします。固定観念を持って転職すると失敗するでしょう。

なお、社内SEへ転職するならば、転職先の企業のビジョンや働き方に共感できるかどうかも重要です。仕事内容が極端に変化しないからこそ、自分に適した会社で働くことが求められます。

システムエンジニア

システムエンジニアは、社内SEの経験を活かしつつ、より技術的な知識やスキルを重視した転職先です。システムエンジニアは細分化されているため、システムの設計、開発、運用、保守まで自分のスキルに適した仕事を見つけられます。

社内SEからシステムエンジニアへ転職したいならば、自分が持っている技術スキルを明確にすることが重要です。また、実践経験が問われるため、スキルと経験をそれぞれアピールできるように準備しましょう。加えて、さらなるスキルアップやチームでの協力を重視する姿勢もアピールするようにします。

プログラマー

社内SEとして社内の開発に従事していたならば、開発に特化した仕事としてプログラマーへと転職することもおすすめです。より「モノづくり」に特化した仕事となるため、社内SEとは異なったクリエイティブな仕事に従事できます。

ただ、プログラマーは「プログラミング言語」「フレームワーク」などを習得しなければなりません。習得している範囲内でしか転職できないため、何かしらの武器を有することが重要です。プログラマーとして働いている人は多いため、そのような人に打ち勝てるだけのスキルが求められます。

ITコンサルタント

システムの運用よりも導入に従事した経験が多いならば、ITコンサルタントも魅力的な選択肢です。ITコンサルタントは、クライアント企業の情報システムの最適化や効率化を支援するため、経験を幅広く活かせます。

ITコンサルタントに転職すると、プロジェクトマネジメントや要件定義、システム設計、開発、テスト、運用といった一連のプロセスに携わるでしょう。社内SEは規模こそ小さいですが、これらの業務に携わるため、その経験をそのまま活かせます。

ただ、コンサルタントとして経営面のスキルなど、社内SEには必要とされなかったスキルも必要とされます。まったく新しいスキルの習得は負担になりかねないため、その点は考慮が必要です。

インフラエンジニア

社内のネットワークを中心に扱っていたならば、インフラエンジニアも転職先として良いでしょう。インフラエンジニアが活躍できる場は広く、ネットワークを専門に扱う会社やサーバー会社、SIerなど多くの転職先が考えられます。

インフラについても設計、構築、運用のフェーズがあるため、どのフェーズに従事してきたかが重要です。また、インフラ機器は企業によって採用するものが異なり、どれを操作できるかも大切なポイントとなります。インフラのスキルがあっても、これらが噛み合っていなければ転職しづらいのです。

なお、現在はクラウド環境にインフラを構築する企業が増えてきています。社内SEとしてクラウドのインフラを経験したならば、インフラエンジニアではなく「クラウドエンジニア」として活躍する道もあるでしょう。

社内SEから転職すると年収アップできる


社内SEから転職すると年収アップに期待できます。その理由について次に解説します。

専門性が高まり年収アップに期待

社内SE以外へ転職する場合は専門性が高まるため年収アップに期待できます。一般的に専門性の高いエンジニアほど年収が高まる傾向にあるため、オールラウンダーの社内SEよりも転職後のほうが年収アップするでしょう。

ただ、転職した段階ですぐに年収アップするとは限りません。以下で解説するとおり年収のレンジが広がるため、次回の昇給で年収アップすることも考えられます。年収アップを意識して転職する際は、目の前の年収だけではなく将来的な年収も考慮すべきです。

年収のレンジも広がる

転職することで年収のレンジが広がることが見込めます。社内SEから、大手IT企業やベンチャー企業などに転職することで職場環境が変化し、より高い年収を得られるのです。社内SEはスキルアップが評価されづらく年収のレンジが狭いですが、大手企業などでエンジニアになると広がります

また、転職後のキャリアパスも多様化することで年収のレンジが広がる仕組みです。例えば、プロジェクトマネージャーやチームリーダーなどの管理職に昇格することが可能になり、各種手当などで年収アップが期待できるでしょう。

まとめ

社内SEからの転職事情について解説しました。社内SEは幅広い仕事に従事しているため、その経験を活かして幅広い職種に転職できます。何かしらのスキルを伸ばしておくと、専門的なエンジニアに転職して年収アップを実現できるのです。

また、社内SEから社内SEに転職する選択肢もあります。同じ会社にいては年収アップが期待できないため、より大きい会社へと転職するのです。転職は年収アップを実現するひとつの選択肢であるため、悩んだならばまずは行動してみましょう。

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