【2022年最新】テストエンジニアの資格ランキングTOP3!

【2022年最新】テストエンジニアの資格ランキングTOP3!

エンジニアの中でもテストエンジニアの需要は高まってきています。以前からシステムの品質担保が重要視されていましたが、近年は今まで以上に重要視されていることが背景にあります。

ただ、テストエンジニアは比較的新しいエンジニアであるため「どのような資格でスキルを証明すれば良いか」が認識されていません。今回はテストエンジニアの概要とスキルの証明に役立つ資格をそれぞれご説明します。

テストエンジニアとは

テストエンジニアにおすすめの資格をご説明する前に、テストエンジニアについてご説明しておきます。担当業務やスキルについて理解していないと資格の有用性も理解できないため、まずはここから理解を深めましょう。

テストエンジニアの業務例

テストエンジニアはシステムのテストに関わる業務を幅広く担当します。プロジェクトによって担当する業務内容が異なりますが、概ね以下の業務を担当します。

  • テスト計画の立案
  • テスト計画のレビュー
  • テストスクリプトの作成
  • テストの実施
  • 再テスト
  • テスト結果の整理
  • テスト結果のレビュー

基本的には上記の業務を担当しますが、必ずしもテストエンジニアだけが担当するとは限りません。例えばテストスクリプトは品質管理部門と協力して作成する場合があります。これは社内で定められたルールにのっとってスクリプトが作成されていると評価するためです。

また、プロジェクトマネージャーなどがテストの方針や内容について評価する場合もあります。テストエンジニアとして資格を取れるぐらいのスキルを有していても、プロジェクトで定められた関係者の影響は受けるのです。

なお、テストエンジニアと間違えられやすい役割に「テスター」があります。こちらは一般的にテストの実施を担当するエンジニアを指します。テストエンジニアのようにテスト計画やテストスクリプトの作成などを担当しません。状況によってはエンジニア以外がテストの実施だけを担当するケースもあるぐらいです。

テストエンジニアに求められるスキル

テストエンジニアのレベルによって求められるスキルは異なります。最低限求められるのはテストを適切に実施することですが、経験を積むとテストケースの作成やテスト計画の立案なども求められます。業務例からも分かるように、テストエンジニアには多くのスキルが求められるのです。

また、大人数でテストを実施する際は、テストリーダーなどの役割が設けられる場合があります。このような役割に就きたいのであれば、テストエンジニアでありながらマネジメントのスキルも必要です。テストを計画通りに進めたりコストを管理したりするスキルが求められるのです。

テストエンジニアはテストの理論だけを理解していれば良いと思われがちです。しかし、テストに付随して様々なスキルが求められるため、視野を広げてスキルの習得に励まなければなりません。

関連記事:テストエンジニアとは?必要なスキル・将来性をチェック!

テストエンジニアに適したおすすめ資格TOP3


続いてはテストエンジニアにおすすめしたい資格TOP3を具体的にご紹介します。

JSTQB認定テスト技術者資格

JSTQB認定テスト技術者資格はテストの全工程に関する知識を証明できる資格です。テスト計画の立案やテストケースの作成はもちろん、テスト工程のマネジメントなどテストエンジニアに求められる幅広いスキルが試されます。また、JSTQB認定テスト技術者資格はISTQB(International Software Testing Qualifications Board)と提携している資格であるため、取得しておくと海外でもテストエンジニアとしてのスキルを証明できます。

Foundation Level

テストエンジニアの標準的なスキルを示す資格です。テストを担当するテストエンジニアだけではなく、ベストコンサルタントやテストマネージャーなどテストに関わるエンジニアすべてが持つべき知識が問われます。また、基本的な概念も問われるため、エンジニアだけではなくマネジメント層にも役立つ資格です。

基本的なスキルが問われるものとなっているため、実務経験としては6ヶ月ほどが求められます。座学だけでも資格の取得は目指せますが、実務経験を積み資格の合格を目指した方がスムーズでしょう。なお、シラバスでは全体の学習時間を20時間程度で定義しているため、実務経験者であればスムーズに理解できる内容です。

なお、注意点としてテスト支援ツールに関する出題が含まれます。テスト支援ツールは実務では利用しないケースが多々あるため、試験対策として学ぶようにしておきましょう。

Advanced Level

テストエンジニアの中でも重要な役割を担うエンジニアを想定した資格です。例えばテストを取りまとめるリーダーやテスト結果を分析するアナリストなどに該当するテストエンジニアを想定しています。

基本的には上記のFoundation Levelをベースとし、さらにレベルの高いスキルを求めています。幅広くテストについて理解しているだけではなく、それぞれについて深く理解しているかが問われるのです。また、テスト結果の分析などFoundation Levelでは詳しく問われない内容についても出題されます。

実務経験を通じて学ぶ専門的なスキルが求められるため、テストエンジニアの中でもマネージャーやアナリストを経験している人向けです。教材を利用しての学習は可能ですが、実務経験を積んだテストエンジニアがスキルを証明するものだと考えておきましょう。

参照:JSTQB認定テスト技術者資格

ソフトウェア品質技術者資格認定

テストエンジニアに求められるスキルの中でも、ソフトウェアの品質に特化した資格です。テストエンジニアはソフトウェアの品質を高めるための役割であるため、こちらもスキルの証明に適した資格となっています。ソフトウェアの品質向上と聞くとテストの実施だけがフォーカスされがちですが、こちらの資格ではテストの実施だけではなくマネジメントやリスク対策など関連するスキルについても問われます。

初級ソフトウェア品質技術者資格

ソフトウェアのテストについて基本的な概念を把握して説明できることが求められる資格です。テストエンジニアとして理解しておくべき用語や概念を把握しているかどうかが重要となります。知識として保有していれば対応できる問題が多く、実務経験よりも座学で網羅的に知識を習得できているかどうかが重要となります。

なお、知識の習得にあたって重要視してもらいたいのは「ソフトウェア品質知識体系ガイド」です。こちらの資格はこのガイドに書かれている内容が問われるケースが多いため、まずは基本知識としてガイドの内容を習得するようにしましょう。テストエンジニアとして理解しておきたい知識が多数含まれるため、スキルアップの観点からも体系的に学んでおいて損はありません。

ただ、用語を丸覚えするだけでは資格の取得は難しく、用語や技術の使い方について理解しておく必要があります。トラブルが起きている状況下での対応など実践的な内容も出題されるため、用語の意味だけではなく使い方も意識して学びましょう。

Amazon:ソフトウェア品質知識体系ガイド(第3版): SQuBOK Guide V3

中級ソフトウェア品質技術者資格

テストについて基本的な知識を習得しているだけではなく、より実践的なスキルを習得していることを証明できる資格です。受験に際して実務経験の目安は示されていないものの、問われている内容を踏まえるとテストエンジニアとして数年の経験は積むべきでしょう。

初級との大きな違いは、テストマネジメントやリスクマネジメントなど、品質向上に必要な管理について問われる点です。これらは状況に応じて適切な判断を下す必要があり、座学だけで習得するのは難しいスキルを有している証明となります。実務経験を通じてテストエンジニアとして高いスキルを保有していると証明できるでしょう。

実際、試験では状況を踏まえてどのような行動を起こすべきか記述で問われることがあります。また、試験の完了見通しについて問うものなども出題されていて、現場で適切な判断ができるかどうかが非常に重要視されています。

参照:JCSQE ソフトウェア品質技術者資格認定

IT検証技術者認定試験(IVEC)

IT検証技術者認定試験はテストエンジニアの受験を想定したテストに関するスキルを証明する資格です。他の資格とは少々異なり、実務経験を通じて学んだスキルの証明に力を入れています。これは記述問題が多く含まれている点からも感じ取れる部分です。テストエンジニアにもレベルがあるため、取得する資格によってスキルの違いが明確に分かるような出題内容となっています。

エントリーレベル

テストエンジニアとして基本的なスキルが備わっていると証明できる資格です。与えられたテストスクリプトを適切に実行できたり、テスト結果のまとめや不具合報告ができたりすることを証明できます。

証明できるスキルは与えられたスクリプトをこなすことであるため、テストエンジニアとしては初歩的なものとなってしまいます。資格を取得しておくに越したことはありませんが、テストエンジニアとしてスキルを証明したいならば、さらに上位の資格を取得すべきです。

ミドルレベル

テストの取りまとめ役として、テスト計画を立てたりテストスクリプトを作成したりできるスキルを証明します。テスト結果を取りまとめてプロジェクトマネージャーなどに報告する役割がこれに該当します。

テストスクリプトの作成などを担当するため、テストにおける重要な役割を担えるという証明が可能です。テストスクリプトの品質が悪ければテスト自体の品質が悪くなりますが、ミドルレベルを保有していると安心して任せてもらえるでしょう。

ハイレベル

プロジェクト責任者やコンサルタントとして、どのようなテストを実施すべきかを検討できるスキルを証明します。テストエンジニアの中でもマネジメントに近い役割の人が該当し、テストの上流工程を担えることを証明可能です。

テストを実施する際は、時間とお金を無駄にしないため事前にテストの要求分析を行います。これにはシステム全般の理解や経験が求められるため、高度なスキルが必要だと考えられているのです。ハイレベルを取得すれば、実務経験を通じてこのようなスキルを保有しているエンジニアと証明できます。

参照:IT検証技術者認定試験 – 一般社団法人IT検証産業協会 一般社団法人IT検証産業協会ホームページ

テストエンジニアは資格を取得すべきか


テストエンジニアにおすすめの資格をご紹介しました。続いてはご紹介した資格を取得すべきかどうかについて考えてみます。

客観的なスキルの証明に取得しておきたい

テストエンジニアは他のエンジニアと比較すると比較的知名度が低い状況です。名称から仕事内容は容易に想像できますが、どこの企業やプロジェクトにもいるエンジニアではありません。役割や仕事内容を理解できていない人は多く、どのようなスキルを持ち合わせているのか理解できていない人もいる状況です。

このような状況であるため、テストエンジニアは資格を取得してスキルを証明してみましょう。資格を取得していることを示せば、周りから自分のスキルについて理解してもらえます。資格を利用して自分のスキルを証明することは非常に重要だと言えます。

ただ、ここで注意してもらいたいのは、資格の知名度自体がまだ低い点です。情報処理試験など世の中で幅広く認知されている資格と比較すると、テストエンジニア向けの資格はマイナーなものに分類されてしまいます。自分のスキルを証明したい場合は、資格の概要についても相手に伝えると理解してもらいやすくなるでしょう。

資格が必須の職業ではない点は考慮する

テストエンジニアに資格は必須ではありません。業務によっては資格が必須となりますが、テストエンジニアが主に扱う業務に資格が必要なものはありません。つまり、テストエンジニアは資格の取得に固執しすぎるのも良くないのです。

上記でご説明したとおり、資格を保有していればテストエンジニアのスキルを証明できます。客観的にスキルを証明しにくいエンジニアであるため、資格の取得には大きな意味があります。知名度が低いとの観点からも、是非とも資格を取得してスキルを証明してもらいたいものです。

ただ、エンジニアには知識だけではなく経験も求められます。そのため、資格取得に向けた学習で業務に影響が出る状況は避けましょう。テストエンジニアとして経験を積めば、それが資格取得につながります。

まとめ

テストエンジニアの概要とスキルの証明に役立つ資格についてご説明しました。主にテストを扱うエンジニアであるため、他のエンジニアとは保有するスキルが異なり、スキルの証明に適した資格も異なります。

また、テストエンジニアは新しい職域であるため、スキルの証明に役立つ資格が限られています。エンジニアの種類によっては数多くの資格が選択肢に上がるのに対し、テストエンジニアはここで挙げたものが中心です。テスト専門の資格でなければ選択肢はありますが、これを含めても多くはありません。

とはいえ、テストエンジニアは資格が必須の仕事ではありません。まずは自分のスキルを高め、そこからスキルの証明に資格を役立てましょう。

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admin