VRエンジニアとは?必要なスキルと需要、将来性を徹底解説!

VRエンジニアとは?必要なスキルと需要、将来性を徹底解説!

近年はVRコンテンツが普及してきたことで、VRエンジニアが注目されるようになりました。VRエンジニアとは、VRコンテンツを専門に扱うエンジニアを指します。需要が高まってきたことで、VRエンジニアと呼ばれるポジションが生まれました。

ただ、新しいポジションであるため、具体的な仕事内容がイメージできない人も多いでしょう。今回はVRエンジニアについて、幅広く解説します。

VRエンジニアはVRコンテンツ専門のエンジニア

VRエンジニアは、VRコンテンツの作成を中心としたエンジニアです。一般的に、VRは 映画やゲームなどのイメージをもたれがちですが、現在は色々な環境でVRが利用されています。そのため、様々な要件に対応できるVRエンジニアが求められているのです。

VRはいくつかの要素から構成されているため、VRエンジニアが担当する業務は様々あります。例えば、エンジニアとしてVRアプリをプログラミングすることもあれば、コンテンツを配信するためのサーバを管理することもあるのです。プログラマーやインフラエンジニアのように別の呼び名がある場合でも、VRを専門としていればVRエンジニアと呼ばれます。

また、VRコンテンツは、数多くの画像や映像、3Dモデルなどを作成しなければなりません。これらを作成する人も、VRエンジニアと呼ばれることがあります。ただ、実態としてはデザイナーに近いため、こちらについては別物だと考えて良いでしょう。

VRエンジニアの仕事や業務


VRエンジニアの仕事や業務は人それぞれですが、代表的なものをあげると以下の通りです。

VRコンテンツの企画や設計

どのようなVRコンテンツを作成するか、企画段階に携わります。近年は、VRコンテンツが増えてきているため、どのような企画を立てるかは非常に重要です。VRエンジニアとは別に、企画チームが中心となる場合もありますが、VRエンジニアが中心になる場合もあります。

企画にあたっては、世の中でどのようなコンテンツが求められているかを見極めることが重要です。以前はVRコンテンツ自体が珍しく、どのような内容でも自然と注目されました。しかし、現在は状況が変化して、魅力的なVRコンテンツでなければ見向きもされなくなっています。

開発コストが下がっているとはいえども、まだまだVRコンテンツの開発にはコストがかかります。失敗できないプロジェクトであるため、VRエンジニアの支援が必要です。

イラストや映像の制作

VRコンテンツを作成するにあたっては、イラストや映像などが必要になる場合があります。例えば、コンテンツの背景に利用する画像を用意しなければなりません。プロジェクトによっては、VRエンジニアがこのような部分もカバーします。

ただ、デザインに関する部分は、VRエンジニアではなくデザイナーが担当すべきです。そのため、VRエンジニアがカバーする可能性はあるものの、多くのプロジェクトではデザイナーが参画します。役割分担しなければ、スケジュールに問題が生じることも多いからです。

ただ、どのようなデザインが必要になるかは、VRエンジニアが指示を出すことがあります。そういった観点で、VRエンジニアであっても、イラストや映像の制作作業から完全に離れることはありません。

ソースコードの実装

VRエンジニアは、プログラマーとしてソースコードを記述することがあります。一般的に、プログラマーとエンジニアは少々意味合いが異なりますが、VRエンジニアはプログラマーの意味も含むのです。必要に応じて、VRソフトウェアのコーディングを担当しなければなりません。

プログラミングが必要となるため、VRに関するプログラミング言語の習得が必要です。複数のプログラミング言語が活用されているため、それらの中から自分に適したものを扱えるようになりましょう。

なお、実装する範囲は幅広く、VRの根底に関する部分からコンテンツに必要な数値計算、デザインに関するものなどが考えられます。担当する実装内容によって、必要とされるプログラミングスキルなどは大きく異なります。実装に関して、幅広く業務を担うと理解しておきましょう。

テストやデバッグの実施

一般的なシステムやアプリケーションと同様に、テストやデバッグを担当します。プログラマーやテストエンジニアが担当することもありますが、VRエンジニアが中心になると考えましょう。

これらの業務でVRエンジニアが必要となる背景には、専門的な知識が求められることがあります。例えば、一般的な画像とは異なり、VRコンテンツでは3Dを利用することがあるでしょう。このようなコンテンツの利用について、よくあるバグなどのナレッジが必要とされるのです。

言い換えると、アサインされるプログラマーがVRに慣れているならば、これらの業務は最小限に抑えられます。トラブルが発生した際に対応するなど、重要な業務だけに注力が可能です。

VRエンジニアに求められる3つのスキル


VRエンジニアに必要なスキルは主に4種類あります。まずは、これらのスキルを意識すると良いでしょう。

プログラミング

自分自身でソースコードを書くことは多くあります。そのため、VRコンテンツの実装に関するプログラミングスキルは必要です。使用される機会の多いプログラミング言語は、VRエンジニアとして習得しておきましょう。

例えば、VRコンテンツの実装には「JavaScript」「C#」「Blueprint」「Bolt」などのプログラミング言語が利用されます。すべての言語を完璧に習得することは難しいため、何かしらひとつに絞って最初に習得することが大切です。「JavaScript」「C#」は、VRの実装で特に利用される機会が多いため、迷ったならばこちらをおすすめします。

なお、複数のプログラミングスキルを持つことで、VRエンジニアとして活躍できる幅を広げられます。主要なプログラミング言語だけで活躍することも可能ですが、スキルが広がれば案件も広げられるのです。浅く広くは望ましくありませんが、複数のスキルを持つことを心がけましょう。

ゲームエンジン

VRエンジニアは、ゲームを開発するためのゲームエンジンを利用するケースが多くあります。そのため、ゲームエンジンについての理解と活用できるだけのスキルが必要です。

ゲームエンジンとは、簡単に説明すると、ゲームを短時間で開発するためのツールです。本来、ゲームの開発には大量のコーディングが必要です。しかし、ゲームエンジンを活用すれば、最小限のコーディングだけでゲームを開発できます。

VRエンジニアは、VRとゲームを組み合わせることが多くあります。そのような状況に備えて、ゲームエンジンのスキルも必要になるのです。また、ゲームエンジンをベースとして、ゲーム以外を開発することもあるため、その観点でもスキルを習得しておきたいのです。

コンテンツ加工

必ずとは言い切れませんが、VRエンジニアはコンテンツを加工する可能性があります。例えば、イラストを加工したり映像を切り取ったりするのです。このような場面を想定して、コンテンツ加工に関するスキルも習得できていると良いでしょう。

上記で解説した通り、基本的にコンテンツ加工はデザイナーが担当する業務です。そのため、VRエンジニアがスキルを習得していなくても、特に問題にはならないでしょう。実際、コンテンツ加工に対応していない、VRエンジニアも存在します。

とはいえ、簡単な加工や修正まで逐一デザイナーに依頼していると、作業効率が低下しかねません。簡単な内容であれば、VRエンジニアが対応した方が早いことがあります。難易度の低いものならば、自力で対応できる程度のスキルは持ち合わせておくべきです。

VRエンジニアの需要や将来性

VRエンジニアの需要や将来性について気になる人が多いでしょう。どのような状況であるのか、それぞれ解説します。

VRエンジニアの需要

VRが幅広く活用されるようになったことで、VRエンジニアの需要が高まっています。新しい技術であり、エンジニアの絶対数は不足しているため、スキルがあれば需要に応えられる状況です。スキルの高いVRエンジニアも基本的なVRエンジニアも求められているため、自分の状況を踏まえて、案件へと参画できるでしょう。

また、VRは需要が高まってきている分野であり、この傾向はまだまだ続くと考えられます。最新の技術というわけではありませんが、VRが一般化してきた時代であるため、今からが本番だといえるのです。このように評価すれば、今からVRエンジニアを目指すような人でも、重要なスキルを習得し活躍できるでしょう。

実際、求人サイトを参照してみても、VRエンジニアに関する求人は数多く公開されています。いくつかのサイトで1年前と比較してみると、1.5倍から2倍ほどの求人や案件が公開されている状況です。必要とされるスキルは変化していますが、需要の絶対数は増えている状況といえます。

VRエンジニアの将来性

VRは活用の幅が今まで以上に広がってきました。例えば、市販化された当時はゲームなどで利用される機会が多くありましたが、それに加えて不動産業界などビジネスでも多用されるようになったのです。VRが活用される実態を鑑みても、将来性の明るいエンジニアだと判断できるでしょう。

もちろん、VRは発展を続けているため、思いがけない進化があるかもしれません。そのような事態が起きると、VRエンジニアの需要や将来性も変化する可能性があります。最新の情報は、必ずキャッチするように心がけることが重要です。

とはいえ、現在の需要を鑑みると、将来性がすぐに変化することはないと考えられます。安心してスキルアップに励めば、多くの環境で活躍できるエンジニアになれるはずです。

VRエンジニアの年収イメージ

VRエンジニアの需要は高まっているものの、一概に年収が高いわけではありません。エンジニアである以上は、スキルと年収にある程度は相関関係が見受けられます。基本的なスキルのエンジニアは年収が低く、高いスキルを有するエンジニアは年収が高くなりがちです。

例えば、VRの中でも基本的なスキルである「JavaScript」「Unity」だけで活躍できるVRエンジニアの求人は、年収500万円程度です。需要が高く人気のエンジニアであるにも関わらず、意外と低く感じるのではないでしょうか。それに対して「React」「Vue.js」「AWS」などのテクニカルスキルに、機械工学の学問を習得していると、年収1,100万円程度です。同じVRエンジニアといえども、スキルとバックグラウンドで年収に大きな違いがある状況です。

これは一例ですが、VRエンジニアの年収は、スキルに応じて参画できる案件に大きく左右されます。自分自身のスキルが高く難易度の高い案件を選択できるならば、それだけ年収が高まるでしょう。年収を高めたいと考えるならば、それ相応のスキルを習得することが求められます。

まとめ

近年注目されている、VRエンジニアについて解説しました。VRコンテンツの企画から設計、実装など幅広く対応するエンジニアです。VRには、専門的なスキルがいくつも必要とされるため、VRエンジニアは幅広く活躍します。

需要が高まっている業界であり、VRエンジニアは数多く求められています。VRはトレンドの最中であり、これからさらに需要が高まるでしょう。将来性の明るいエンジニアだと考えられます。

ただ、現在はVRが人気ですが、VRはデバイスが高額であるなどのデメリットがある状況です。そのため、需要に大きな変化が訪れる可能性もあり、常に状況のキャッチアップは必要でしょう。

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admin