【2022年最新】武器になるRPAの資格一覧|年収や難易度を解説

【2022年最新】武器になるRPAの資格一覧|年収や難易度を解説

近年は働き方の改善などを目的としてRPAが利用されるようになっています。IT業界での利用はもちろん、それ以外の業界でも幅広く導入されています。今となっては非常に幅広い業界でRPAが利用されているのです。

このようにRPAの利用が広がる中で注目されているのは「RPAのスキルを証明できる資格」です。日本にはRPAに関する資格が存在するため、それらが脚光を浴びています。今回はRPAのスキルを証明できる資格をご紹介します。

RPAエンジニアの役割

具体的にRPAの資格についてご説明する前に、RPAエンジニアの役割についてご説明します。求められている役割が理解できていなければ、資格の内容が理解できないため、まずはここを押さえておきましょう。

RPAの導入検討

「これからRPAを導入したい」との要望に対して、RPAが導入できるか検討したりどのような導入が良いかを決定したりします。RPAは業務の自動化に役立ちますが、すべての環境で導入できるわけではありません。まずはRPAエンジニアが状況を整理して、導入できるかどうかを検討します。

そもそも、「RPAはどのような業務でも自動化できる」と思われがちですが、実際はそうではありません。繰り返しが多いなど比較的単調な業務を自動化できます。RPAエンジニアは導入予定の環境でこのような業務などを洗い出し、RPAでの自動化が実現できるかどうかを判断します。

ロボットの設計

具体的に自動化できる業務が選定できれば、まずはロボットの設計をします。どのような操作をした際にRPAがどのような処理をするのか決めるのです。この通りにロボットを作成するため、設計に誤りがあると大きな影響を与えかねません。

設計の仕方は利用するRPA製品によって異なります。ここには固有のスキルが求められるため、資格を取得しておくとスキルの証明が可能です。自分が得意とする製品の資格を取得しておけば、安心してロボットの設計を任せてもらえるでしょう。

ロボットの実装

問題なくロボットの設計が完了すれば、実際にロボットの実装をします。この実装に従ってロボットは動作するため、設計書の内容を確実に反映させましょう。実装に抜け漏れがあると設計が正しくともロボットが動作しません。

なお、ロボットの実装を担当するRPAエンジニアの立場は複数考えられます。例えばRPA製品を開発しているベンダーの可能性がありますし、導入している利用者側の可能性もあります。ただ、どの立場でも資格を取得していればスキルの証明はできるため、立場を問わず資格を取得するに越したことはありません。

ロボットの運用

RPAの導入が完了すればそのままロボットの運用へと進みます。毎日RPAが問題なく動作しているか監視したり必要に応じて修正したりするのです。

基本的には導入した設定のまま運用しますが、時には要望が変化してしまいます。業務フローの変更などに伴いRPAの修正が必要となるのです。そのような状況が発生してしまった際は、RPAエンジニアが修正の対応をします。

このような修正に対応するRPAエンジニアも、資格を持っているとスキルの証明が可能です。RPAの運用を中心とする場合でも、資格の取得を目指してみると良いでしょう。

UiPath関連資格


UiPathはUiPath社が開発するRPA製品です。製品に関するスキルを証明するために「アソシエイト」と「デベロッパー上級」の2種類の資格を用意しています。まずはこれらの資格についてご説明します。

UiPath RPA アソシエイト資格試験

UiPathが開発する製品である「UiPath Studio」「UiPath Robots」「UiPath Orchestrator」などの基本的な製品スキルを証明できる資格です。RPAエンジニアに求められる基本的なスキルも証明可能で、製品固有のスキル以外も求められています。

試験時間は90分となっていて、試験料は日本語版¥16,000(税別)・英語版$150(税別)です。試験は日本語でも英語でも認定される資格は同じであるため、自分の受験しやすいものを選択すると良いでしょう。受験はピアソンVUEテストセンターかオンラインのOnVUE経由となっているため、受験方法も理解しておくべきです。

出題範囲

出題範囲はUiPath Certified Professionalの公式サイトで説明されています。具体的には以下の内容が出題されるとされています。

  • RPAの基礎
  • UiPath Studio の概要
  • 変数と引数
  • クラシックセレクター
  • 制御フロー
  • データ操作
  • UiPathの自動化概念と、あらゆるテクニック
  • UiPath Orchestratorの概要

参考:UiPath RPA アソシエイト資格試験概要

アソシエイトの段階でUiPathに関するスキルが幅広く求められます。単純にUiPathの操作ができれば良いだけではなく、UiPathの主要な3つの製品を理解して、それぞれの機能を細かく理解する必要があるのです。初級のような資格ではありますが、試験範囲は広い点は考慮に入れておきましょう。

難易度

UiPathに関する幅広いスキルが求められるため、難易度はやや高くなっています。UiPathはRPA製品の中では理解しやすいものではありますが、機能数が多いため学習内容の多さから難易度が高まるのです。UiPath Studioのスキルだけではなく、UiPath RobotsやOrchestratorのスキルも必要となることが難易度を高める理由といえます。

また、模擬試験を受験してみると、基本知識以外の内容についても出題されています。標準機能について問われる問題ではあるものの、利用者が少ないであろう機能まで求められるのです。このような細かな部分まで出題されるという観点でも難易度が高めの試験です。

他にも、UiPathには無料で受講できる「標準研修」と「応用研修」があります。アソシエイトの合格には少なくとも標準研修を受講するように指示があるのですが、実際には応用研修も受講していないと回答は難しいです。十分に理解していないと合格できない難易度だと考えておきましょう。

UiPath RPAデベロッパー上級資格試験

UiPathの基本知識だけではなく、その知識を利用した実装スキルを証明できる資格です。対象となる製品はアソシエイトと違いがありませんが、より実践的な内容が問われていると考えれば良いでしょう。

試験時間は90分となっていて、試験料は日本語版¥22,000(税別)・英語版$200(税別)です。料金以外の部分はアソシエイトと同様であるため、そちらの情報をご参考ください。

出題範囲

出題範囲はUiPath Certified Professionalの公式サイトで説明されています。具体的には以下の内容が出題されるとされています。

  • エンドツーエンドのプロセス開発に関与
  • UiPathコードレビューの実行
  • プロジェクトサポートの提供
  • メンテナンスとサポートの提供
  • プロジェクト仕様の作成と確認
  • 本番バグのデバッグと修正
  • 既存の自動化プロセスへの機能の追加

参考:UiPath RPA デベロッパー上級資格試験概要

出題内容が実践的かつ抽象的になっています。そのため、トレーニングと練習問題を参考にどのようなスキルが必要となるのか判断しなければなりません。幅広い実戦経験が求められる試験範囲だと考えておきましょう。

難易度

実際にUiPathを利用したことがある前提での出題となっているため、利用した経験がなければ合格は難しいでしょう。実務経験を通じて得るようなスキルが問われているため、座学だけでは合格しにくい資格です。

ただ、言い換えると日頃からUiPathを利用しているならば、意外にも難易度は高くないかもしれません。座学ではなく実務的な使い方さえ理解できていれば対応できる内容です。

WinActor®認定資格


WinActor®はNTTアドバンステクノロジが開発した国産のRPAです。RPA製品は海外製のものが多く日本で展開されていますが、WinActor®のように国内製品も存在し、その製品のスキルを証明するための資格が存在しています。

RPA技術者検定アソシエイト

WinActor®の基本的なスキルを証明できる資格で、製品スキルとRPAの基本スキルを証明できるようになっています。WinActor®の製品についての問題が中心ですが、WinActor®に限らずRPAの利用者ならば知っておくべきスキルも問われる試験です。

試験時間は60分となっていて、試験料は¥7,150(税込)です。CBT試験となっているため、オンラインで申し込みをしてからテストセンターなどで受験します。

出題範囲

出題範囲は大まかに定められていて、試験の公式サイトを参考にすると以下のとおりです。

  • WinActorの概要
  • WinActorの機能に関する知識
  • WinActorのシナリオに関する知識

出題範囲からも分かるとおり、WinActor®の基本的な機能や知識だけが問われるようになっています。また、実際にWinActor®を利用するにあたってはシナリオ作成が必要となるため、これに関するスキルも出題範囲です。また、シナリオ作成にはRPAの基本的なスキルが必要となり、そちらの内容も出題される点に注意しましょう。

難易度

RPA製品の基本的な知識が問われるため、マニュアルの内容などが理解できていれば特に難しくはありません。試用ライセンスでテスト的な環境を作成し、操作の確認をすれば合格できるでしょう。

もちろん、最低限のマニュアルを理解していなければ合格はできません。合格ラインは7割でやや高めに設定されているため、網羅的に学習することが重要です。

参考:RPA技術者検定 アソシエイト | 資格・検定・CBT試験なら【J-Testing】

RPA技術者検定エキスパート

WinActor®の実務的なスキルを証明できる資格です。上記のアソシエイトはWinActor®のマニュアルに沿った操作ができることを証明できますが、エキスパートになるとマニュアルにはない判断を伴うスキルも証明できます。

試験時間は120分となっていて、試験料は¥21,780(税込)です。CBT試験となっているため、オンラインで申し込みをしてからテストセンターなどで受験します。

出題範囲

エキスパートについても公式サイトで出題範囲が定められていて、具体的には以下のとおりです。

  • WinActor_簡易マニュアル
  • WinActor_操作マニュアル
  • WinActor_ユーザライブラリサンプル説明書
  • WinActor_ブラウザ操作シナリオ作成マニュアル
  • ハンズオントレーニング

こちらも大まかな出題範囲となっていて、各種マニュアルに記載されている内容がすべて出題されます。マニュアルに掲載されている基本的な使い方だけではなく、マニュアルの内容を踏まえた応用的な使い方が問われるのです。

また、エキスパートには実技試験が含まれているため、実技試験を受けるための環境が必要となります。詳細は公式サイトに掲載されているため、そちらを参考に準備を進めるようにしてください。

難易度

マニュアルで説明されている使い方だけではなく、基本を踏まえた応用的な使い方が問われるため難易度は高めです。実際に製品を利用してRPAによる業務自動化を経験していないと、座学だけでは取得しにくいでしょう。

特に、エキスパートの試験では実際にRPAを操作してシナリオを作成する実技試験が含まれています。与えられた状況を読み解き、適切なシナリオ作成が求められるため、中途半端なスキルでは対応できない難易度です。

参考:RPA技術者検定 エキスパート

まとめ

RPAに関するスキルを証明できる資格についてご説明しました。RPAについて網羅的に扱われている資格は存在しないため、ベンダーが提供する民間資格でスキルを証明します。RPAに関する一般的な知識は含まれますが、基本的には製品固有の知識が問われるのです。

ただ、RPA製品は数多くあり、利用者側がどのような製品なのか把握できていないケースが多くあります。そのような状況を鑑みると、製品固有のスキルを証明できる資格を保有していることはプラスに働くでしょう。今のところ 国家資格は存在しませんが、ベンダー資格で十分なスキルを証明できるのです。

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admin