未経験からフリーランスエンジニアになる方法

未経験からフリーランスエンジニアになる方法

近年は新しい働き方としてフリーランスが認知されています。一昔前はあまり受け入れられていませんでしたが、時代は大きく変化している状況です。

このような状況の変化に伴い、未経験からフリーランスエンジニアを目指す人が増えています。今回は未経験からフリーランスエンジニアを目指すハードルや具体的な方法、注意点についてご説明します。

難しいが未経験からフリーランスエンジニアにはなれる

ハードルは高いですが未経験でもフリーランスエンジニアになれる可能性はあります。具体的にどのような理由からフリーランスエンジニアになれる可能性があるのかをご説明します。

スキルさえあればフリーランスエンジニアになれる

極論を述べるとエンジニアとしてのスキルさえあれば未経験でもフリーランスエンジニアになれます。言い換えると経験があっても、スキルが不足している人はフリーランスエンジニアとして活動は難しいでしょう。フリーランスエンジニアに求められるのは、高い技術力なのです。

そのように考えると、未経験でもフリーランスエンジニアになるチャンスは十分あります。クライアントから案件を獲得できるだけのスキルがあれば、それで良いとの考え方があるのです。経験を積んでいるエンジニアに負けない程度のスキルがあれば活躍できるでしょう。

ただ、未経験のフリーランスエンジニアはクライアントが求めるスキルを習得しにくいでしょう。自分で開発をするなどスキルアップできる部分はありますが、会社員などでプロジェクトに入ることで身に付くものもあります。そのようなスキルが不足していると、フリーランスエンジニアとしては活躍しにくく、未経験は不利になってしまいます。

未経験ではスキルアップしにくい

未経験はスキルアップしにくいのが難点です。会社員などとは異なり一人では完遂できないプロジェクトは受注できないため、スキルアップを目的に背伸びはできません。

会社員などチームで働いていると、スキルアップのために難しいプロジェクトにアサインされる可能性があります。他のチームメンバーがリカバリーすることを前提とし、ある程度チャレンジする機会を与えられるのです。自分のスキルよりも難易度の高いプロジェクトにアサインされることで、経験的にスキルアップができます。

しかし、フリーランスにはこのようなチャンスがありません。受注した仕事を完遂できないと報酬や信用に関わるため、チャレンジが必要となる案件は受注できないのです。結果、実践的なスキルアップが難しくなります。

エンジニアは案件を通じてスキルアップするケースが多くあります。未経験からフリーランスになると、スキルアップのチャンスが少なく、経験してきたエンジニアよりスキル不足になりかねないのです。

エンジニア不足が後押しに

IT業界ではエンジニア不足が問題視されています。様々なシステムが開発される時代であるため、エンジニアの需要が急増しているのです。ここ数年、エンジニア不足は問題視されていますが、時代の変化に伴ってさらに状況が悪化しています。

このようにエンジニアの絶対数が不足しているため、未経験からのエンジニアでも歓迎されるようになっています。今までは歓迎されにくい部分がありましたが、現在は未経験からフリーランスエンジニアになっても歓迎されるような状況です。

エンジニアが不足しているとはいえ、ある程度のスキルが求められます。フリーランスエンジニアになれば必ず案件を獲得できるのではなく、案件を獲得できるだけのスキルは必須です。未経験でも歓迎される状況ではありますが、スキルの習得は意識しておきましょう。

未経験からフリーランスエンジニアになる流れ


続いては未経験からフリーランスエンジニアになるためには、どのような流れを踏まなければならないのかご説明します。

エンジニアになるまでの計画を立てる

未経験からフリーランスエンジニアになるためには、計画的な行動が重要です。闇雲に行動するのではなく、最初に計画を立ててそのとおり進めていくことを心がけましょう。

そのため、フリーランスエンジニアを目指すにあたり最初にやるべきことは計画の立案です。どのようなスケジュールでフリーランスエンジニアになるのか考えてみましょう。

その中でも最初に決めるべきことは「いつからフリーランスエンジニアとして活躍したいか」です。ゴールを定めておいて、そこからスケジュールを逆算すると良いでしょう。

ただ、ここで重要となるのはゴールまでの期間です。あまりに短期間でのゴールを目指すと、スキルがない状態のフリーランスエンジニアとなりかねません。未経験であることを自覚して、余裕をもったスケジュールを立てるようにしましょう。

具体的にはフリーランスへの準備に専念できる場合で5ヶ月、そうではない場合で9ヶ月は用意しましょう。これはあくまでも実績をもとにした参考値で、実際にはこれよりも時間を要する可能性があります。

フリーランスの方針を決める

フリーランスとしてどのような案件を受注したいのか検討しましょう。受注する案件の内容によって、これから習得していくべきスキルが変わります。

例えば開発する対象はWebサイト・スマホアプリ・業務用ソフトウェアなど多岐に渡ります。そのような選択肢の中から、自分は何を受注したいのか定めるのが良いでしょう。

また、どのような規模を受注したいのかも考えておくべきです。小さな案件を数多く受注したいのか大規模な案件を一括で受注したいのかは働き方を大きく左右します。規模に応じたスキルを身に付けなければならないため、事前に検討しましょう。

また、クライアントの業種などを考えておくべきです。例えばWeb系のフリーランスエンジニアとなるならば、ECサイトを扱うのか飲食店のサイトを扱うのか、コーポレートサイトを扱うのか決めておきましょう。それぞれに傾向があるため、適したスキルを習得できるようにしたいからです。

スキルを高める

どのようなフリーランスエンジニアになりたいか定まれば、実際にスキルアップをしていきましょう。必要となるスキルはエンジニアの種類によって異なるため、適したものをピックアップして身に付けることが重要です。

スキルを身に付ける手段は数多くあります。手軽なものであればWebサイトを利用した学習でしょう。最近は有料・無料を問わず様々なプログラミング学習サイトが公開されています。これらのサイトを利用すれば、サイト上で開発しながらスキルアップが狙えます。

また、体系的に学習したいならば、書籍の利用をおすすめします。エンジニアに関連する書籍は数多く発売されているため、自分が理解しやすいものを購入すると良いでしょう。説明が細かいものやイラストが多いものなど、幅広い選択肢から選べるようになっています。

なお、スキルを身に付ける際は基本から応用まで幅広く取り組むようにしましょう。「フリーランスエンジニアとして働ける実践的なスキルが欲しい」と背伸びするエンジニアはいますが、未経験の場合、成果につながらない可能性が高いです。まずは基本から学習を始め、少しずつスキルアップすることを心がけましょう。

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ポートフォリオを作成する

フリーランスエンジニアとして活躍するならば、必ずポートフォリオを作成しましょう。未経験であるかどうかに関わらず、ポートフォリオの作成には重要な意味があります。

ポートフォリオとは、自分のスキルを示す実績を集めたものです。最近はWebサイトで公開するケースが多く、どのようなWebサイトやシステムを開発し、どのような言語やフレームワークを利用した実績があるのかを公開します。秘密保持の側面から公開できない情報はありますが、可能な範囲で公開し自分のスキルを理解してもらうようにします。

未経験からフリーランスエンジニアになる場合は、クライアントがいる実績が無い状態です。そのため、クライアントから発注があったと仮定して作成するようにしましょう。実際にクライアントがいる案件ではなくとも、実績になるものを作っておけば差し支えありません。

なお、ポートフォリオは少なくとも4件程度の実績を紹介すべきです。未経験からフリーランスエンジニアになる人には負担ですが、案件獲得のために力を入れて作成しましょう。

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案件を獲得する

ここまでの準備が完了すれば、案件獲得に向けて動き出しましょう。案件は自然と転がり込んでくるものではないため、自分から行動を起こさなければなりません。

フリーランスエンジニアが案件を獲得する方法は数多くあります。例えばフリーランスエージェントを利用したり、クラウドソーシングサービスに登録したりします。それぞれに特徴があるため、自分に適したものを選択しなければなりません。

フリーランスエージェントならば、事前にスキルの登録や担当者からのヒアリングに対応しなければなりません。最初に時間を要するものの、登録した内容に適する案件があればエージェントから紹介してもらえます。

クラウドソーシングサービスならば、事前の登録作業などは必要ありません。クライアントが公開している案件に自分で応募し、採用されれば受注できます。提案文書などを工夫して、クライアントにもメリットがあるようにしなければなりません。

これら以外にも友人からの紹介やSNSでの募集に応募してみるなども考えられます。未経験からの場合は実績を積まなければ前に進めないため、多少単価が安くとも受注して実績に繋げていきましょう。

未経験からフリーランスエンジニアになる際の注意点


未経験からフリーランスエンジニアになる際は注意点があります。経験のあるエンジニアとは注意点が異なるため、どのようなものがあるのかご説明します。

案件の獲得しやすいスキルを身に付ける

未経験からフリーランスエンジニアになる際は、案件を獲得しやすいスキルを選択しましょう。例えばWeb系のスキルなど、案件数が多いものを選択すべきです。

案件数が多いジャンルを選択すれば、未経験のフリーランスエンジニアでも案件を獲得できる可能性が高まります。案件数が少ないと未経験では話にならないかもしれませんが、案件数が多ければ未経験でも応募できるものが増えるはずです。

なお、どのような案件なら獲得しやすいのかは判断が難しいでしょう。そのため、フリーランスエージェントに相談したりクラウドソーシングサービスで検索したりするのがおすすめです。事前に相談や検索をしておくと、どのようなスキルを身に付けておけば未経験でも案件を獲得できるのかイメージできます。

単価の低さを覚悟する

未経験からフリーランスエンジニアになると、単価が低くなる可能性があります。フリーランスに限らず経験が少ないうちは単価が低くなるため、その点は覚悟しておかなければなりません。

一般的にはフリーランスになると単価が上がるとイメージされています。そのため、「未経験でもフリーランスエンジニアになると稼げる」と考える人が多くいます。しかし、あくまでも同じスキルレベルで比較した場合に、フリーランスエンジニアの方が稼ぎやすいだけです。未経験のように保有しているスキルが少なければ、単価の低い案件への参画が中心となってしまうでしょう。

もちろん、未経験からフリーランスエンジニアになっても、経験を積めば徐々に単価はアップしていきます。最初から単価の高さを期待するとギャップに苦しむことになるため、最初は単価の低さを覚悟すべきです。

まとめ

未経験からフリーランスエンジニアになる方法を説明しました。現在はエンジニアが不足していることも背景にあり、未経験からでもフリーランスエンジニアとして活躍できる状況です。

ただ、活躍できる状況ではあるものの、活躍するためにはスキルが必要です。チャレンジする敷居が下がっただけで、スキルがなくても案件を受注できる訳ではありません。

未経験からフリーランスエンジニアになるためには、基礎から応用まで愚直にスキルアップする必要があります。学習のためのWebサイトや書籍を活用しながら、日々スキルアップしていきましょう。また、ある程度自信を持てるスキルが身に付いたならば、ポートフォリオの作成も意識しなければなりません。

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